2007年10月31日

「仕事に活かす!本200%活用ブック」日本能率協会マネジメントセンター

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最初は、効率良く本を読んで利用しようという、いかにもビジネス書的な俗っぽい発想による必要悪なノウハウ本かなあ~と思っていました。実際、本書は娯楽としての読書ではなく、情報収集などをメインにした読書の為の本であると明言しています。

しかし読了してみるとシンプルな構成ながら、合目的な実用本としてはかなり有用な部類に入る本だと思います。端的に言うと、使える本です!

目次を見れば、本書の内容は一目で具体的且つ実践的であり、目次を見るだけで分かる人ならほとんど本書の内容の推測がつくはずです。そしてそれは正しいです!

何故なら、本書は極めて正統的な(ビジネス本の)読書方法を提案しており、おそらく仕事のできる方なら既に実践している内容でしかありません。最もそれ故に、誰もが納得する合理的な方法なので自らの方法の再構成と一部の漏れの有無の確認としても使えます。

どうやっても読了に1時間かからない本ですので、仕事の知識を得る為に本を読む人なら万人に有用だと思います。もっとも私的には、納得のいかないところもごく一部ありましたが、それらを自分なりに訂正して本書のエッセンスをメモしてみました。
(注意:本書の内容+αとして私の意見が入ってます)
夢を叶える3つの力 ← 私的に最も欠けているのは夢の明確化
1)夢を具体化する力
2)自分を客観視する力
3)決断する力

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『勉強する』とは
1)必要な情報の収集
2)情報の取捨選択・整理
3)整理した情報に基づくブラッシュ・アップ(思考、議論)
4)必要に応じてアウトプット(表現)

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本の読み方
・全体像をつかむ(目次を読む、「はじめに」「おわりに」を先に読む
・読書目的を明確にしてから、気になった点をマーキング

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目的読書の分類――本書の目的は、情報読書&テーマ読書で娯楽読書は対象外
・娯楽読書
・情報読書・・・情報収集の為
・テーマ読書・・・理解度UPの為

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【これは完全に私のオリジナル】
本の探し方・・・1)~9)の一連のサイクルを繰り返すことで探書の質を向上させる!
1)知りたいテーマの用語や関連語をPICKUP(連想で)
2)1)のキーワードをネット検索し、書名を探す。使える書評があればそれも参照
3)読書候補としての書名を列挙・整理
4)書店及び図書館で実物をCHECK
 ・著者の経歴
 ・出版社
 ・他の著作
 ・目次
 ・はじめに
 ・興味のある章や既知の内容の章を流し読み
 ・参考文献
5)実物を見たうえで同テーマの本、3~4冊を選択
6)短期で全部読破(但し、無用な本だと分かったら、目次だけで流す)
7)読み比べたうえで、優劣の順位をつけていく
8)その順位を踏まえて
 ・良かった本の著者の他の著作をCHECK
 ・良かった本の置かれていた棚やジャンル、分類の本をCHECK
 ・良かった本に出てきた他の本をCHECK
 ・良かった本の参考文献をCHECK←複数の本に共通するものは、高く評価
 ・良かった本に出てきたキーワードをPICKUPしてネットで検索
9)1)に戻って精度の高い使える本(or 良書)探しを継続

※自分の知らない分野で新しくチャレンジする場合、5)の段階で入門書的な薄手の本を優先することも考慮することが必要

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リアル書店や図書館の利用
・上記に関連するが、自分の知っている良書がある棚(カテゴリ)を探すと、その周辺に関連本があるので、それを参考にする
・売場のキャパシティによる制限から、最近のトレンド的なもの(テーマ、用語等々)をいち早く察することができる
・幾つかの特徴のある書店、図書館や売場を知っていると、担当者のセンスにより、一定のフィルターがかかった本が並べられているので、自分では見過ごしている本を見つけることがある
・実物の関連本に囲まれている中でしか、気付かないことがある

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【ここも私のオリジナル】
書評の利用
1)雑誌・新聞・・・どんな内容の新刊が出てくるのかのCHECK。専門雑誌の特集などでは、特定のテーマでの基本書案内など有用なものがある。但し、たいていの場合、本の紹介はスポンサーに気兼ねをしているので事実が歪められているし、書評者が感性や教養のレベルで自分と合っていないと無意味。

2)個人書評(ネット)・・・実際のところ、ほとんど無価値の書評が多い。しかし、せんみつで大変有用なものがある。
その判断基準は
 ・自分の知っている本や関心のありそうなテーマの本を読んでいること(=ジャンルが重なる人)
 ・自分が読んだことのある本の書評を見て、書評をしている人の能力や価値を判断し、参考にするか否かを決める

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ベストセラーについて
(私の場合)基本は読まない&読みたくない。なんかみんなと一緒というのが嫌。
但し、どうしても関心があるテーマとか、自分の評価する人が進める場合は前向きに検討。
仕事に関連する場合、共通の認識を持って判断をする為に必要なら、嫌でもあえて読む。

※実は、ダ・ヴィンチ・コードも最初、読みたくない本の筆頭だったのですが、知人の薦めもあってたまたま手に取ったら、興味を惹くところが多く、いつのまにかこのブログが出来ていたりする(苦笑)。

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あえて意外な本を選ぶ ⇒ 今までと違った刺激を受け、自らの幅を広げる可能性がある
・自分と反対の意見
・これまで外してきた本
・苦手な人が持っていた本
・買ったことのないジャンルの本
・知らない出版社の本

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読書後のアウトプット
ブログに書いたり、他人とそのテーマで話し合う事で理解が深まり、記憶の定着が増す

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多読の良い点:
・一定量の読書は、確率が一定なら、数を増すだけ良書にあう回数も増える
・一定量の読書によって初めて良書を見分ける力がつき、確率自体が高まる
←これはビジネスで新しい手法を採用する場合にも当てはまる。一定の数を経験することで効率的なやり方が分かるし、成功する手法を見分ける力も増す

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本を汚す―線引きや付箋、書き込みの利用
あくまでも実用書の使い方としてなら、当然のこと。
私は章毎にばらして、読破し、重要点だけノートにまとめてた。

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1テーマにつき5冊・・・『短期間内に』がポイント
1)読む比べで違いが分かる
2)相互作用で理解度が向上する

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名著の利用の仕方 『枝葉⇒幹』
著者が影響を受けた本や人にまで遡って調べる

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読書で得た知識・アイデアは即、実行することで価値が生まれる
(すぐ実行できない場合は、メモなどで「見える化」を図る)
 ※知の骨肉化=体験こそ、一番の取得法
 トヨタ自動車のライン上の不具合対処と同様!

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五感を生かして、記憶に刷り込む
レバレッジメモ
1)読みながら線引き
2)PCに抜き書きメモ
3)メモをプリントして見返す(→図を使ってビジュアル化も有効)

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自分の為のアウトプット(項目例)
1)本の基本事項―タイトル、筆者名、出版社
2)概要―ジャンル、内容
3)面白かった点―感動した所、使える所、仕事に参考になった部分
4)面白い理由―感動の理由、どこで使えるのか、どのように参考なったのか
まあ、うちのブログ自体がまさにこの本でいうところの読書後のアウトプットなんだけどね。本の内容整理と評価、使える部分の抜き書き。後で世界中のどこからでも自分が読んだ本を検索できる有用性。

たまに誤解している人がいるが、個人のブログである以上、自分の役に立つツールとしての利用が最優先だし、記憶を鮮明にする為にも、自分が読んで感じた感情をできるだけ書き残すのにはそういう訳がある。(別に著者を批判したり、けなしたい訳ではないのですけどね)

勿論、それが他の人の読書や調べ物にも役立ったり、同じ関心を有する人からコメントや情報を頂いたりするのは、幸運だし嬉しいことだがあくまでもそれは余禄という位置付けだったりする。

実際、自慢できることではないが、私は何を読んだかよく忘れるし、内容なども一部を除いて覚えていない。しかし、自分のブログの書評を読むと、かなり精度で本の内容を再構成できたりする。これって、凄いことだと思うんだけどなあ~。

まあ、私のことは置いといて、この本は使えますし、私がここに抜き出し&修正したメモでさえ、それなりに有用だと思います。使えるところがあれば、ドンドン使ってみて下さいね!(サービス&サービス byミサト)

う~ん、分かる人には分かるけど、古いネタだ。
【目次】
読書の達人
 伊藤真、本田直之、勝間和代、土井英司、和田裕美

選び方
1「目的読書」が人生を変える
2「あたり」と「はずれ」を見分ける
3書店活用の「達人」になる
4「行き付け」の書店をつくる
5「芋づる式」に良書を見つける
6信頼できる「ブックマスター」を探す
7売れている本は「とりあえず」読む
8あえて「意外」な本を選ぶ

読み方
1「量」が「質」を高めてくれる
2「多読」と「精読」をうまく使い分ける
3全部読まずに「全部」理解する
4本はできるだけ「汚す」
5毎日「読むしくみ」をつくる
6「だったら読み」で体験を増やす
7ワンテーマ「5冊」集中読み
8「計画読書」にチャレンジ

活かし方
1読書を「やめて」今すぐ実行
2「ながら」で記憶に刷り込む
3自分のために「アウトプット」する
4「読書ノート」は忘れるためにつける
5たった一冊で「チーム」が変わる
6本は「人生の漢方」だ!
7「議論する力」を鍛える
8「だったら読み」を応用活用

整理の仕方
1「ばらまき整理」で読書を促す
2「自分だけ」分かればいい
3「捨てる候補」をつくる
4本の「殿堂」をつくろう!
仕事に活かす!本200%活用ブック(amazonリンク)

これらの目次もかなり有用ですよ~。でもね、本書のやり方が通じるのは、あくまでも実用本の場合のみ。本当にいい本を読むには、こういう読書法では200%どころか100%も吸収できないと思いますので要注意。

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posted by alice-room at 18:25| Comment(0) | TrackBack(1) | 【書評 実用・ビジネスA】 | 更新情報をチェックする
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