2007年11月28日

「マギの聖骨」ジェームズ・ロリンズ 竹書房

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いやあ~「ダ・ヴィンチ・コード」を読んで以来、この手のものはそれこそ山のように読んできましたが、大概のものは期待外れでした。しかし、本書だけは、久しぶりに心の底から面白かったです!! コレ、本年最後の一押し(たぶん・・・)。

「ダ・ヴィンチ・コード」を読んで面白いと思った方には、是非&是非薦めたい一冊。

いやあ~、これぞアメリカの小説って感じで、いろんなものを吹っ飛ばして爆破しちゃうのが凄いです。ゴジラが東京タワー壊したり、キングコングがエンパイアーステートビルに登るなんてメじゃないです。ランボーよか凶暴つ~か、極悪非道のモノを壊しちゃいます。ラングドンも真っ青でしょう♪

私もビックリしましたよ~、あれ爆破すんのかよ~って!

しかも次から次へと出てくるほとんどSFのノリには、かなり異様なというか・・・空想科学小説入ってません?(イイ意味で)

とにかく、いろんな知識がこれでもかというぐらいに詰め込まれていて、それがきちんと有機的に関連してストーリーを作っているのは、一読に値します。

お約束の暗号解読なども、ベタであっても基本がしっかりしているのでそれがやっぱり楽しいかったりしますしね。

でもね、全米で100万部突破とかというけど、日本人にこれって理解できるのか正直微妙・・・。勿論、ダ・ヴィンチ・コードのようにそれなりに解説をしながら、謎解きが進んではいくのですが、かなり読者に求められる要求水準が高い(!)感じがします。

それに本書は、キリスト教や錬金術等々の知識だけではなく、最新の科学知識がふんだんに盛り込まれていて、実は私の場合、科学(&化学)関係の説明が本当にどれくらい正しいのか全然分かりませんでした。う~ん、勉強不足だあ(涙)。

まあ、キリスト教や歴史、グノーシス系の話などはだいたい知っていたし、元ネタ分かるんで問題無いですが、私の知っている範囲では結構、調べたうえで著者書いてるなあ~というのが感じられました。恐らく科学関係の記述もそうだと思います。

冒頭の「事実どうとか、実在の~」というくだりは、まんま「ダ・ヴィンチ・コード」とパクリかよ~とか思ってしまいますし、最初の部分はあんまり面白そうでなかったりするのですが、少し読めば、きっとこの面白さを実感できると思います。まずは我慢して少し読んでみて下さいね!

書くとネタバレになってしまうことが、たくさんあり過ぎて書きたいことの10分の1も書けませんが、とにかくこれは読む価値のある小説だと思います。

ざっと粗筋だけ述べると。
ケルン大聖堂で大事件が起こります。その事件で狙われたのは東方の三博士で有名な『マギの遺骨』(聖遺物)。それを巡って、バチカンとアメリカ機密組織の合同チームが、歴史の闇に隠れてきた秘密結社との間で死闘を繰り広げます。その過程で明らかになっていく、世界の命運を握る『秘密』とは・・・?

文章の上手さでは、どうしても「ダ・ヴィンチ・コード」に負けますが、情報量というか知識水準ではこちらが確実に勝ってます。あとアクションかな?

きっと物知りな方なら、きっと本書内の何気ない文章にも「ああっ、あれのことね」とか「あの本の話ね」と大いに共感を持って読めると思います。そうなると、楽しくってしょうがなくなること間違い無しです。逆に説明を読んですぐピンとこないと面白さが半減するかもしれません?

とにかく膨大なネタが詰まってますので、是非それらを堪能して下さい。うちのブログでも本書に関する関連書だけで数十冊以上ありそうですが、書いたらネタバレになるのであえて挙げません。う~書きたい・・・けど。

とにかく小説読むなら、最近では本書が一番のお薦めです!! 久しぶりに本当に楽しかった♪

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posted by alice-room at 01:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 海外小説A】 | 更新情報をチェックする
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