2007年12月13日

「無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法」勝間和代 ディスカヴァー・トゥエンティワン

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『年収10倍』という、いかにもキャッチーで中身が無さそうなタイトルが嫌で知ってはいたものの、読まないでいた本でした。

しかし、残念ながらいい意味で予想は裏切られました。これは何かのスキルを学ぼうとする時、非常に有効なやり方だと思います。だてにいくつもの資格をとっているわけではありません。大変、学ぶべきところがある本です。

その一方で、年収10倍と言っていますが、著者ご自身については嘘偽りではないと思うものの、経歴を見れば分かりますが、外資系のコンサルティング・ファームだもん。申し訳ないが、日本の大企業でどんなに有能で仕事ができても著者の話は有り得ません。

また、本書は、素晴らしいエキスパートになる準備としての資格取得には有用でも、リーダーシップに溢れ、組織を動かすマネージャーや経営者になる為に直接役立つとは思えません。もっとも、初めからそれらは対象外なんだと思います。

その点を理解したうえで、効果的なスキルの身に付け方だけに絞ってみらたら、これは実に素晴らしい本だと思います。本書の内容は一言!意思ではなくて、システムによる『学習の継続』。発想が実に非凡です。

他のやり方も見るべき物があります。思い出してみたら、私も一ヶ月も無くて全く勉強したことのない経済学(ミクロ・マクロ)を学んで大学院を受けた時にこうした方法を使っていたことに気付きました。今から思うと、受験勉強のやり方というのは、社会人になっても通用する素晴らしいものだったんですね!

本書を読むまですっかり忘れていました。

上記のように今まで忘れていたこと、全く思いもしなかったやり方など、とにかく実行に移せば、きっと役に立つはずです。是非、読んですぐに実行しましょう。

著者の他の即物的なものの考え方には、嫌悪感を覚えますが、使えるもんは何でも使うべきというのは、一面、真理であることも事実。とにかく、読んで学んだら、即実行!

どんなビジネス書にも共通の不変の原理です!! 私も少しだけでも実行してみました。まだまだ途中なんですけど・・・。
【以下、本書からの要点メモ】
何故、勉強が続かないか ← モチベーションが下がる=飽きる
  ↓
それ故、必然性に基づく続く仕組みをつくることで対応する
 1)会社からの強制を利用する
 2)成果がまめに図れる報奨制度を用意する
 3)ある程度の投資をして、自分を追い込む
 4)勉強の成果をまめにアウトプットする

勉強の基本的なコツ
 1)基礎を最初に徹底的に学ぶ・・・半年間、基礎のみ
 2)先達から、勉強の仕方をしっかり聞く
 3)学ぶ対象の基本思想(基本構造)を理解する
 4)学んだことを自分の言葉でアウトプットしてみる・・・in50%&out50%
例 過去問をやってから教科書へ outからinへ
 5)勉強をわくわく楽しむ

英語の効用
日本語だけの場合よりもマーケットが大きい → 顧客数が多い
故に、儲けられる可能性も大きく、外資系の給与が高くなる
(個人的には、この論理が正しいとは思わないが、一つの説明としては説得力があると思う)

TOEIC 800ぐらいは基本らしいので、とりあえず取るか私も。10年近く前に試しで受けてスコア680(グラマとかはほぼ満点)だったから、今度は明確に意識して狙ってみよう!

日経の裏を読む
・気になる記事は出典オリジナル文献、データに当たるクセを
・自分が関心のある事柄にフックをかけて読む
【目次】
年収10倍アップ勉強法 基礎編
1なぜ勉強するのか?
2なぜ勉強が続かないのか?
3まずは道具を揃えよう
4勉強の基本的なコツを知る
5目でする勉強 本・新聞・雑誌・ネット
6耳でする勉強 オーディオブック・音声コンテンツダウンロード
7目と耳でする勉強 セミナー・DVD
8学校に行ってみる
9基礎編のまとめ 「勉強の仕組み」を投資しながら組み立てる


年収10倍アップ勉強法 実践篇
10何を勉強すればいいのか?
11英語 めざせ、TOEIC860点
12会計 「さおだけ屋」を超える知識とは?
13IT みんなに頼られるエキスパート
14経済 日本経済の裏を読める
15転職 身に付けたものをお金にしよう
16資産運用 勉強内容が収入に直結する
17さあ、スケジュール帖に予定を入れましょう

あとがき
本文で紹介した本・サイトなど
ちなみに・・・本書も日経の書評に挙がっていた本です。

無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法(amazonリンク)

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posted by alice-room at 20:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 実用・ビジネスA】 | 更新情報をチェックする
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