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いやあ~映画公開時に見たかったのに見れなくて忘れていたのですが・・・。個人的にはヒット!の作品です。私自身が大学院で同じように株式市場を全て数式で表現できないかと思ってファイナンス理論を学んでいたんですごい親近感を覚えてました。もっとも今の主流はマクロ経済とミクロ経済をつなぐ整合性を持ったミクロ経済的解釈や合理的期待仮説、シャープの理論などがメインだし、実際に株で儲けるなら、裁定取引しかないようにも思えるけどね(デイ・トレーダーはまさにこの為にしか存在意義がないけど)。
あっ、ちなみに修士論文をそれ関係にしようとしたら、現在の証券アナリスト協会設立関係者で超有名な某先生から「君がいうテーマで論文かけたらノーベル賞がとれるよ。」と一笑に付されてしまったのは言うまでもありません(笑)。余談ですが。
さて、本筋の映画ですが、一見論理的ですが感性的に捉えられるか否かがこの映画を楽しめるかどうかの境目です。クローネンバーグの「裸のランチ」や「カフカ迷宮の悪夢」的な世界といえば、ピンとくる方がいらっしゃるのでは?あれが駄目な人はみるべきではないでしょう。
あと、この監督はハーバード大学に飛び級で入ってるそうで頭の回転はかなり良さそうです。ストーリーを理解するには、最低限の西洋的精神素養(宗教や哲学)を知らないと本当の意味で楽しめないかもしれません。また、最低でも旧約聖書やユダヤ教等を知らないと意味が無いように感じるかもしれません。
逆にそういった要素を知ったうえで柔軟な感覚で見ると、監督が見る者に仕掛けている巧妙な知的好奇心をそそらせる仕組みや感性に訴えかける映像等が楽しめると思います。また、この監督は日本の塚本慎也の「東京フィスト」に刺激を受けてこの映画を作製したとも言ってます。私は「東京フィスト」自体は見ていないのですが、同監督の作った「鉄男」「鉄男Ⅱ」を見ているのですが、この映像も大ファンですので、見終わってからこの事実を知って、思わず納得してしまいました。塚本監督ファンなら、やっぱり見て欲しい気がしました。
ただ、これは一般向けの映画ではないです。あくまでも単館ロードショー向きとでも言えば、分かってもらえるでしょうか?渋谷パルコの横の映画館でやってるタイプです(笑)。
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以上が、1回目観た時の感想です。で、2回目観て改めてちょっと付け加えますと。論理的に説明できるストーリーではないのですが、やっぱり細かな所に仕掛けられているくすぐりのようなものが楽しい♪ 今回は友人と一緒に見たのですが、そういう素養のある人だったので結構喜んで面白かったと言ってました。ダ・ヴィンチ・コードとかにも出てくるような文字を数字に置き換える暗号とかは、カバラとかの神秘主義者にはお馴染みですし、私が読んだ本にも何度か出てきてたので違和感なかったです。
別な意味で難しいアイデアをモノクロの独特の世界観の中で、なかなか巧妙に演出していたのは私は好きだなあ~。初めて観ると、衝撃を受ける映画かも?私としては、大好きな部類ですが、誤解ないように書いておくとあくまでもカルトです。特定の人がはまり、一般受けしないカルト映画ですので、その辺をお間違えないように。普通の人が見ると、つまらない、訳わかんない、不快となるようですので。
逆にカルト系が趣味の方には強力にお薦めします(ニヤリ)。
π(パイ)(amazonリンク)
私のお気に入り映画のリストアップした時にこの映画を入れてありました!
この感じすきなんですよね。
ローバジェットでこれだけ見せられるのもいいですね(笑)