【CNET JAPANより転載】実は去年辺りからかな? ずっと関心を持ってきましたこの話題。当初は『100ドルPC』としてだいぶ話題になっていました。一台買うともう一台が発展途上国に無償提供されるという素晴らしいプロジェクトだもんね。
非営利団体が製造および販売する貧しい子ども向けのノートPCを設計した科学者が、自分の技術を商用化する目的で会社を立ち上げ、75ドルのノートPC実現を目標に掲げている。
One Laptop per Child(OLPC) Foundationで最高技術責任者(CTO)を務めていたMary Lou Jepsen氏は、2007年末に同職を退いた。Jepsen氏は、Pixel Qiという新会社のウェブサイトで、OLPC Foundationの「スピンアウト」として同社を立ち上げたと述べている。
2005年から2007年まで勤務したOLPC Foundationでは、Jespen氏は低コストで消費電力が低く、直射日光の下でも見やすいディスプレイを開発した。Jespen氏はまた、ノートPCの電源管理システムも共同開発した。
Jepsen氏によると、Pixel Qiはこのディスプレイ技術を商用化し、ノートPC、デジタルカメラ、携帯電話などの携帯端末メーカーに提供するという。
Jepsen氏が開発した高解像度ディスプレイでは、ユーザーは直射日光下でカラー画面から白黒画面に切り替えることができる。
Pixel Qiのウェブサイトのよると、同社はOLPCと密接に協業し、開発した製品をOLPC Foundationに有料で提供するという。
OLPC Foundationに加わる前は、Jepsen氏はチップメーカーIntelのディスプレイ部門でCTOを務めていた。
ただ、その後の動向をウォッチしていると実際は199ドルになり、OSがLINUXベースであったこともあり、思ったより売れていないという続報がありました。
それでも2万円だったら買ってもいいかなあ~って思ってたんだけど・・・日本にはwindows載せて5万円で売るらしい。いらないよ、それじゃあ。だってHPやDELLで普通のノート買えんじゃん!同じ程度の価格でさあ。
そんなこんなでうちのブログでは採り上げていなかったんですが・・・。二日前ぐらいかな?NHKのニュースで初めて見ましたグリーンの実物。勿論、映像でしたが感動しちゃいましたよ!!
発展途上国での使用に耐え得るように相当タフな造りに、省電力設計。手動発電機までアリっすか、すご~い!おまけに軽いし、私が欲しいのはまさにああいうのなんだけどなあ~。安っぽいグリーンのプラスチックみたいなのも逆にチープ感覚が溢れていてスキだなあ~。
メインは別にあるんだから、外に持ち出して普通にキーボード打ててネットが見れればもう十分ですよ(PDAは視認性や操作性で×)。個人的には30万画素のカメラもいらない。
それで重さももうちょっと削って500gぐらいになったら最高なんですけど~。2万円なら速攻で買うのになあ~。台湾で売ってるのは、いくらだろう? 日本政府もできるなら、こういったものにODAの一部を当てれば感謝されると思うんだけどなあ~。無理?
とにかく75ドルPC、大いに期待してます。一万円で買えるPCなら、複数台所有してもいいもんね。gmailにみんな送っておけば、どこでも問題ないしね。期待しちゃいます。intelやマイクロソフトはもういいです。ホント。
100ドルPCのOLPCが,IntelおよびMicrosoftと仲たがいしている理由
【ITPROより転載】
設定価格からよく100ドル・ノート・パソコンと呼ばれるNicholas Negroponte氏の「XO」は,この10年間で大成功を収めるはずだった。発展途上国の子供を支援する目的で設計されたXOは,基本的に原価で販売され,商業的な活動より人道主義に従って計画が進められている。ところが,予想よりも高くなった価格だけでなく,企業競争という障壁がNegroponte氏の夢の前に立ちふさがった。
問題の一部は,XOを作っている非営利団体One Laptop per Child(OLPC)のハードウエア/ソフトウエア設計が,大手コンピュータ企業の採用しているものと異なることだ。XO開発の早い段階で,半導体大手の米Intel製プロセサと米MicrosoftのWindowsの搭載が見送られ,米AMD製プロセサとオープンソースのLinuxが選ばれた。そのため,当初のXOは,本来の性能を発揮できず,全世界の約10億人が慣れ親しんでいるソフトウエアを動かせない(筆者の個人的な印象では,XOはユーザー・インタフェースが特に混乱を招いていると感じた)。
その後,XOの販売は振るわず,いまだに大した台数が売れていない。自らも発展途上国向け教育用パソコン「Classmate」の提供を開始したIntelは,短い期間だがOLPCの活動に協力し,同社製プロセサ・ベースのXOの試作まで行った。ところが,IntelとOLPCの協力関係は,この数週間で壊れた。Negroponte氏は「Intelは約束を一つも果たせず,ソフトウエア開発でOLPCと協力する気がなかった。『Intel Inside』XOノート・パソコンについて,Intelは価格を上げ,消費電力を増やすことしかできず,われわれの指示や目標と正反対を向いていた」と述べ,決裂の責任がIntelにあるとした(関連記事:Intel,100ドル・ノートPCプロジェクトのOLPCと決別)。
内部関係者によると,不和の原因はIntelのClassmateであるという。明らかにOLPCは,XOを尊重してClassmateの販売をやめてほしかったのだ。ただし,ClassmateとXOは全く別のデバイスであるので,共存できただろう。Intelが必ずしも直接競合しないパートナの計画を支援するというだけの理由で,すでに存在している製品を取り下げるとは考えにくい。
コンピュータ業界でOLPCと反目している大手企業はIntel以外にもある。価格を理由にXO用OSベンダーとして不採用となったMicrosoftは,リソースの限られた小型デバイスでも起動し,効率よく動く「Windows XP」および「Microsoft Office」を提供するために,2007年にOLPCとの共同作業を始めた。Microsoftは,XOがSDカードで拡張できることから,Windows XP/Microsoft OfficeをSDカードで提供するやり方にたどり着いた。この方式の社外テストは,2008年1月に始まる予定だ(関連記事:Microsoft,発展途上国向け教育用ノートPC「XO」に軽量版Windows XPを提供へ)。
Negroponte氏は1月第2週にネバダ州ラスベガスで開催された家電展示会2008 International Consumer Electronics Show(CES)の場で,Microsoftの供給するSDカードOSによって,XOは起動時にLinuxとWindowsのデュアル・ブートができるようになる,と発表した。この発言には一つだけ問題がある。Microsoftが「デュアル・ブートに対応するつもりなどない」としているのだ。デュアル・ブートどころか,システムが完成した時点でXOはWindowsしか選べなくなるだろう。そしてMicrosoftは,なぜNegroponte氏がこのようなことを述べるのかについて,不明瞭な態度を取っている。
Microsoftの出した声明には,「(XOのデュアル・ブート化の)可能性は検討したが,OLPCのXOに対応するデュアル・ブート版Windows XPの開発は行っていない」とある。「2007年12月に発表した計画に従い,正式な設計ガイドラインを2008年の早い時期に公開し,フラッシュ・メモリー搭載デバイスのメーカーがWindowsのうまく動く機器を設計できるよう支援する。現在も,XOデバイスでうまくWindowsを動かすという目標は変わっていない」(同社の声明)。
筆者は,恵まれない人々にコンピュータを提供するというNegroponte氏の計画を支援しており,XOは正しい方向への素晴らしい一歩であると考える。しかし,同氏がコンピュータ業界の大手企業と協調関係を築けないため,XOを成功に導く機会が台無しにされつつあるようだ。なぜ,同氏はOLPCと業界の関係――すなわちXOそのもの――をこのように破壊し続けるのだろう。IntelとMicrosoftはいずれもコンピュータ業界で最強のいじめっ子であり,OLPCとの争いでブランド・イメージを傷つけていることはほぼ間違いない。ここでは,関係者全員がそれぞれ多少妥協したほうがよい結果につながるだろう。