2008年01月20日

「不味い! 」小泉 武夫 新潮社

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普段書かれているものも決してグルメとは言えないものの、珍味・美味の話を書かれている小泉氏ですが、本書は美味しいものとは対極にある、不味いものを紹介しています。

タイトル見ただけで、実に不味そうなものが並んでいます。食事時に見ると、食欲減退すること必至ですのでダイエット時の読書に良いかもしれません(笑)。

しかし、さすがは発酵学をはじめとする『食』の専門家。何故に不味いのかを科学的に解説してくれるのが、素晴らしい!!

ただ、不味いというだけではなく、何故、それが不味いのか、素材のせいなのか、料理法のせいなのか、はたまたそれ以外の味覚おんちの故なのか、不味いものを明確に認識することで逆に美味しいものもはっきりと分かるようになる、という考え方はなるほどと思いました。

でもね、勉強になるのものの、不味い食事の話はあまり楽しいものではありません。読んでいて、確かに不味そうと納得する場面が多々あるものの、つまんないです。私はやっぱり美味しいものが好きだし、そういう話が読みたいです。

結論としては、まあ読まなくてもよい本かと思います。美味しいものの本の方がいいなあ~。
【目次】
観光地のお膳
不味いカニ
不味いラーメン
ホテルの朝食の蒸した鮭
病院の食事
丼物
ブロイラー
不味い蕎麦
不味い学校給食
不味い蛇
不味い駅弁 街弁
不味いフライ
不味い虫
ホテルのティーバック
不味い野菜
血の匂い
カラスの肉
不味い刺身
ジュール・ストレミング
不味い豆
不味いビール
未去勢牡牛の肉
不味い飯
ホンオ・フェ
不味いイクラ、不味い筋子
不味い鰻
不味い総菜
不味い納豆
大阪のホテルの水
不味いつまみ
不味いライスカレー
不味い!(amazonリンク)

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「小泉教授が選ぶ「食の世界遺産」日本編」小泉武夫 
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「世界屠畜紀行」内澤旬子 解放出版社
「酒の肴・抱樽酒話」青木 正児 岩波書店
「下町酒場巡礼」大川渉、宮前栄、平岡海人 筑摩書房
ラベル:書評
posted by alice-room at 21:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 未分類A】 | 更新情報をチェックする
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