
一時、「超」整理法とかでベストセラーになった野口氏による本。本書もだいぶ売れたんじゃなかったかな? 読んだような記憶もあるが、不明? 二度目かも?
当たり前のことしか書かれていないので、本書を読んで目からうろこということは無かった。私も一応、かつての受験生としてこの程度のことは、当然実行し、それなりの成果も挙げていたので目新しいことは無い。むしろ、単純に受験勉強の効果的な学習方法論なら、本書でも紹介されていたが和田氏の本の方がはるかに素晴らしいし、有用だと思う。大昔にあの本を読んだ時は、ある種の驚愕に近い感情を覚えたものです。
但し、本書は実に分かり易く、おそらく誰でもが容易に納得し、応用できる『原理原則』を提示し、それを具体的な方法論にまで落とし込んでいる点が特徴かと思う。これは他の本では見られない長所だと思う。
個々の科目毎の勉強法はあくまでも、原理原則の応用例としての一例ぐらいに捉えるべきだと思う。著者ご自身は、その具体的方法論の方が本書のテーマだと書かれているが、それには異論を唱えたい。
むしろ、本書で述べられている物事を学ぶ際の『原理原則』が、実社会で学ぶ際にも使える、応用性の高いツールとして私は価値があるのではないかと思う。
また、暗記する事自体は、私も非常に大切だと思うし、効率性の観点からも重要だと思うが、本書の5章で述べられている暗記法そのものは、駄目だと思う。個人的には全く使えないし、もっと良い方法を紹介している本が多数あるのでそちらをお薦めする。
以下、本書で気になった事、使えそうな事をメモ。
超勉強法の基本原則まさに、この原則に則って学習を続けた場合、著しい成果が期待できると思う。仕事をしていく際にも、強い関心と情熱を持って学ばないと、金の為だけでは私はやってられないと常々考える。これは新入社員として働き出した当時から、今に至るまで変わらない私の信念でもある。激しく同意!
1)面白い事を勉強する
2)全体から理解する
3)八割分かったら先に進む
知識を増やして興味を深めよ。そうすれば、知識がさらに増える。鳥瞰図は、まさに基本中の基本。私が仕事を覚える際にも、また部下に仕事を教える際にも、まず全体像を話してその作業の意味を概説してから、開始する。何の為に、その作業をするのかこれを意識して学ぶ人とそうでない人では、習熟速度に雲泥の差が出る。また、それに関連して人に教わる時にメモを取らない人間は、それだけでたいていの場合、仕事のできない人であることが多い。
部分の積み上げで全体を理解するのではなく、全体を把握して部分を理解せよ。
「ふつうの」建物に居住し、仕事をする者は、ついに「ふつうの」発想から抜け出せないことに思い至れば・・・(以下、略)。
教科書を丸暗記すれば、英語の成績はめだってあがる。
出来る人ほど、メモを取り、必要に応じてそのメモに追記していくが、最終的にはその人の頭の中に全て入っていく。これが分からない人が、最近あまりにも多いように感じる・・・。
すべての文章は次の4つのレベルに分けられる(←サイズが内容を決定する)これは、私があまり意識したことがなかった視点。実にイイ気づきだと思う。何かに生かしたい。
1)細胞-150字程度
2)短文-1500字程度
3)長文-1万5千字程度
4)本-15万字程度
分かりやすい文章を書くルール
1)一つの文で複数の内容を述べない
2)「ねじれ(=主語と述語が対応しない)」をなくす
3)修飾関係をはっきりさせる
余計な心配事は、メモなどに書き出して、一旦追い出し、脳内のワーキング・メモリを勉強にあてよ。これは、毎日実践しているし、今日も当然行っている。何かの作業中に気付いたことは、とりあえずメモして一旦は意識外に置く。そうすることで、目の前の事に全力を挙げて集中できるし、気付いたことは、書き出して時間を置く事で客観視され、より効率的な処理ができる場合が多い。単純に忘れる心配がないというだけでも、有効性の高い習慣だと思う。
【目次】「超」勉強法(amazonリンク)
序章 勉強はノウハウ
第1章 「超」勉強法の基本三原則
第2章 英語の「超」勉強法
第3章 国語の「超」勉強法
第4章 数学の「超」勉強法
第5章 「超」暗記法
第6章 「超」受験法
第7章 勉強の「超」ヒント集
終章 未来への教育
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