2005年10月20日

「もっと知りたい葛飾北斎」永田 生慈 東京美術

瑞亀図
瑞亀図

鎮西八郎為朝外伝 椿説弓張月
鎮西八郎為朝外伝 椿説弓張月 

採り上げられている絵がとっても綺麗で種類や枚数が豊富なうえに、説明がポイント良くまとめられており、すっごく分かり易い。文章量もこの手のものにしては、それなりにボリュームもあり、きちんと解説してくれているのも嬉しい。

酔余美人図
酔余美人図

富嶽三十六景「駿州江尻」
富嶽三十六景「駿州江尻」

北斎の歩んだ生涯を、{誕生・幼少期、習作の時代、宗理様式の時代、読本挿絵と肉筆画の時代、絵手本の時代、錦絵の時代、肉筆画の時代、北斎死す}と大きく分けつつ、それぞれの時期における北斎の画業・動向を代表作を示しながら、説明をしてくれていて、とってもGOOD!

富嶽三十六景「凱風快晴」
富嶽三十六景「凱風快晴」

諸国瀧巡り「下野黒髪山きりふりの滝」
諸国瀧巡り「下野黒髪山きりふりの滝」

個々の絵の説明も普通のものより詳しいし、北斎に関わるエピソード等も所々挟んで、読書を飽きさせません。見ているだけでも楽しいし、読んでも面白い、この本に目を通してから北斎を見に行くと絶対に面白さが違ってきますね。たぶん。値段の割には価値ある一冊です。

諸国名橋奇覧「飛越の境つりはし」
諸国名橋奇覧「飛越の境つりはし」

「肉筆画帳」塩鮭と鼠
「肉筆画帳」塩鮭と鼠

そういえば、もうすぐ東京国立博物館で北斎展あるなあ~。時間取れたら観に行こうっかな。

赤壁の曹操図
赤壁の曹操図もっと知りたい葛飾北斎―生涯と作品(amazonリンク)

関連リンク
東京国立博物館 北斎展
posted by alice-room at 15:07| 埼玉 ☔| Comment(8) | TrackBack(4) | 【書評 美術】 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
国立博物館の北斎展は行こうと思ってます。

あまり混んでるようだと、
“近いから、また、そのうち行けばいいや”
と結局、見逃すことが多いので、
今回は気をつけます。
Posted by cafenoir at 2005年10月21日 10:55
>“近いから、また、そのうち行けばいいや”
あります&あります、それ。cafenoir さんもそうですか、私なんかもまさにその繰り返しばかり。最初は混むし、最終日の週も混むんですが、適当なところで行かないとキリないですね。
でも、今回のはなかなか展示する物も多いようですし、見ておきたい展覧会ですね。私も忘れずに行きたいな♪
Posted by alice-room at 2005年10月21日 18:03
北斎。
私は、この人の自然もの習作みたいな寄浪、引浪
とか鯨の版画が欲しいです。(笑)
Posted by seedsbook at 2005年10月26日 00:38
seedsbook さん、私も欲しいです(笑顔)。そうですか、もし行けたら、こっそり持ってきてあげましょうか?(嘘ですけど…)
せめて写真が撮れるといいんですけどね。どうでしょうか?
Posted by alice-room at 2005年10月26日 02:37
TB返しとコメントありがとうございました。
北斎の絵にひきつけられるとともに
北斎自身の人物にも興味がわきます。

日本美術には疎い私でも、北斎の情熱のような
ものや絵に対する姿勢ようなものは感じることができましたが、
alice-roomさんのように芸術に精通されている方だと
もっとより多く北斎の奥深さを堪能できるの
でしょうね。
Posted by ユカリーヌ(月灯りの舞) at 2005年11月07日 10:58
ユカリーヌ(月灯りの舞)さん、こんばんは。コメント有り難うございます。私の場合は、単なるど素人が自分勝手な好き嫌いだけで作品を観てますのでお恥ずかしい限りです。
でも、情熱を注いで描かれた作品ってやはり胸を打つものが多いように感じます。北斎もそうですし、棟方志功さんとかもそうですが、努力に裏打ちされた情熱の為せる技! 凡人の私には、感動することしきりだったりします(笑顔)。
少しでもそういった情熱をおすそ分けしてもらおうなんて考えていたりします。
Posted by alice-room at 2005年11月07日 22:05
北斎[千絵の海]シリーズの鯨(江戸時代の刷り)あります 他4枚(江戸ー1枚 明治ー3枚)
鯨版の現存数は世界でも数点のみです 当時でも人気が高く 再販を繰り返していたものと思われます 
Posted by 神尾 at 2006年02月04日 11:45
神尾さん、こんばんは。鯨版ですか、人来た仮想ですね。それに面白そう~。情報有り難うございます。是非、本物見てみたいです。結局、先日の北斎展も行き損なって悔しい思いをしたので、それも見たいし、鯨も見てみたいです。
Posted by alice-room at 2006年02月05日 01:01
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