凸版印刷の印刷博物館で観て以来、VRシアターは結構気に入っているのですが、聖徳太子絵伝自体への関心もあり、とっても楽しみでした。
でもって、結果は・・・。う~ん、微妙。
それなりに面白いのですが、印刷博物館の画面と比べるとかなり小さい感じです。アンケートで有料化についても聞いていましたが、今現在の状況では、正直論外ですね。お金をとれる水準ではないです。
また、映像の内容そのもの以前に、映像を動かすナビゲーターさんあまりにも操作がお粗末。的確且つ円滑に操作できずにちぐはずな操作をしたうえ、時間が足りなくて解説の一部を勝手に削除。
ミスを冗談めかして話しているのは、プロとして最低の行為でしょう。男性の丁寧な対応に比して、仕事をなめてませんか? ナビゲーターの女性の方。あの場合は、淡々と謝罪してフォローへつなげるべきでしょう。ミス自体はしかたないにしても、その後の対応が論外です。お役所仕事と言われても仕方ないのではないでしょうか?
いささか手厳しいことを書いてしまいましたが、東博の新しいことへ取り組む姿勢は、大変素晴らしいことだと思うし、益々頑張って欲しいと切に望むところです。
実際に、結構変わってきていると思います。お正月の2日、3日のイベント等もそうだし、今回は本館特別5室の展示に驚きました。ここ、先日レオナルド・ダ・ヴィンチの絵を展示した特別展示室ですよ~。
やっていたのは、企画展示 特集陳列「仏像の道-インドから日本へ」特集陳列「仏像の道-インドから日本へ」。
展示されていたものは、従来東洋館にあったものですが、今回の企画に合わせてこちらに移動させたようです。見慣れた仏像が、展示方法を変えただけでこれだけ印象が変わるというのも新しい発見でした。
照明などもずいぶん素敵になったと思います。展示品の解説をしたプレートも前面に出さずに、あえて少し奥まったところにおいて、何よりも作品を見せることに徹した姿勢は成功だったと思いますねぇ~。
そ・れ・と・・・。
今回、じっくりと横や後ろまで全体を見れる展示だったので、今までは気付かなかった線刻画の横や後ろの部分の彫刻などにも気付くようになりました。とても楽しめた感じです。
この時は所用があって、いつものようにゆっくりと全館を見ていられなかったのですが、改めてのんびりしに来ようと思いました。変わりつつある東博に期待していきたいです!!
そうそう、おまけ。
今回、上映した「聖徳太子絵伝」って廃仏毀釈の時(?)に皇室宛てに献上されたものみたいです。御下賜金とかが代わりに払われたんじゃないかな? 詳しくは知りませんが。
そういう経緯で現在は東博所有となっているそうです。痛むのを防ぐ為に期限付きで公開されてるそうです。今後の予定では、秋ぐらいに公開するらしい。楽しみですね。その時に、この映像とあわせてみるとより興味深そう♪
【東京国立博物館の説明より以下、転載】ブログ内関連記事
聖徳太子(574~622)が一生のうちに行なった偉業や太子にまつわる伝説の数々を絵画化した「聖徳太子絵伝」は、東京国立博物館法隆寺宝物館に収蔵された国宝です。延久元年(1069)、摂津国(大阪府)の絵師秦致貞によって描かれました。
聖徳太子は推古天皇の摂政となり、冠位十二階や十七条憲法を制定するとともに遣隋使を派遣したことなどで有名ですが、後に彼を崇拝する「太子信仰」が広まりました。
この「聖徳太子絵伝」はもともとは太子信仰の聖地、法隆寺東院伽藍内・絵殿の障子絵でしたが、現在は10面に分けて額装され、東京国立博物館法隆寺宝物館で年に一度、一ヶ月間のみ一般公開されています。
「聖徳太子信仰への旅」日本放送出版協会
「聖徳太子信仰への旅」~メモ
「聖徳太子はいなかった」谷沢永一 新潮社