
基本的には、かなり好きな牧野氏の作品なのですが、今回はあまり面白いとは思いませんでした。
いつもながらに才気溢れる片鱗は垣間見られるものの、あまりにも短い短編が多い為、その特異な世界観に埋没できないままに終わってしまった感があります。残念!
しかし、オカルトのパロディやら、元ネタが分かると別な意味で凄いなあ~と思わないではいられない作品などもあり、一言で評し難いのが本当のところです。
素直に面白かったとは言えない作品が私の場合、今回はたくさんあったのですが、面白くないのだけれど、凄いなあ~という感想があり、私の中でもうまく言えません。少し前の筒井康隆氏の実験小説的なノリがあります。
結構、評価が分かれるかもしれませんね。ただ、SFの可能性を窺わせる作品なのかもしれません。短編ではなくて、長編で是非とも読んでみたかったです。
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