2008年03月02日

「アルハンブラ散策」Edilux

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イスラム建築の精華ともいわれる世界遺産「アルハンブル宮殿」を扱った本です。出版企画はスペインですが、日本語で印刷されたものがあります。

嬉しいことに日本語版の為、おそらく対象読者は、観光客としてくる日本人でしょうが、およそそこいらにある観光ガイドの水準をはるかにしのぐ立派な歴史・文化の解説書になっています。

私がアルハンブラに行った時には、お土産屋さんや普通の本屋にも行ったけど、本書を見かけたことはありませんでした。だいぶ、アルハンブラ宮殿関係の資料は探したんだけどね。英語でもたいしたもの見つからなかったもん!

帰国後も折りに触れてアルハンブラ宮殿の書籍や雑誌は探していましたが、美しい豊富な写真、詳しい解説共に本書以上のものをありませんでした。本書は、最高だと思います!!

TBS「世界遺産」のアルハンブラも良かったし、DVDも買ったけど、本書の方が上でしょう。何よりもイスラム建築の解説が実に詳しく、分かり易い。本書はEU内かスペイン国内で賞をとっているそうですが、さもありなん、って感じです。スペインの誇りにかけてきちんと書かれていると思います。

例えば、ライオンの中庭とベネディクト派修道院の回廊との類似性の指摘と、当時イスラムとカトリック間の文化交流の時代的背景の説明など、実に勉強になるし、興味深いです。

また、現在の建物のどこが元々の姿を保った部分で、どこが修復された部分かなど、ただ観ているだけでは分からない部分への言及が実に頼もしい。

鍾乳石飾りについても、構造としてのパーツの組み合わせの話だけでなく、イスラム教において預言者ムハンマドがコーランのインスピレーションを授かった、非常に重要な場所としての意義からイスラム教文化の中でどのように位置づけられてきたかなど、知れば知るほど、興味深いのです。こういうのが欲しかった。

久しぶりに大満足の一冊です。もし、現地で本書を見つけた方、是非&是非、ご購入をお薦めします。たったの8ユーロですから。

日本国内にもないか調べてみたのですが、どうやら取り扱っていないようです。参考までにISBNコードは、8487282008。これでググってみましたが、スペイン語版を見つけただけでした。 

こんな素敵な本は、日本国内でも売って欲しいですね。実に素晴らしい本でした。

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アルハンブラ宮殿の思い出(2002年8月)
NHK世界遺産 光と影の王宮伝説 ~スペイン・アルハンブラ宮殿~
「アルハンブラ」佐伯泰英 徳間書店
「庭園の世界史」ジャック・ブノア=メシャン 講談社
「サファイアの書」ジルベール シヌエ 日本放送出版協会


posted by alice-room at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 歴史A】 | 更新情報をチェックする
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