
特集名は、「グーグル化」と昨今のブームに乗ったタイトルではあるが、少なくともこの特集内容に関する限り、グーグル化とはほとんど関連性がない。グーグルに関する部分は、いつも以上に初歩の初歩の内容で普通に仕事しているビジネスマンでこれらを知らなかったら、ちょっと問題では?という感じさえするレベル。
むしろ、他の著作で書かれている勝間氏のノウハウの要約(あるいは、焼き直し)として捉えるべき内容。本を読んでいる人なら、あえて読む必要はないが、初めてだったら、非常に効率よくまとめられているので大いに価値があると思います。
逆に従来の著作の中で触れられていなくて、今回の特集で興味深かったのは、著作の宣伝手法(=いかにして本の知名度を上げて、売上を伸ばすか?)。これは、最近流行の口コミマーケティングを最大限活用しており、ベタ過ぎるほどだが、それを徹底的に行っているのが特徴!
アルファブロガーやソーシャルブックマークなどの解説が、分かり易い。
ちなみに・・・うちのブログもアルファブロガーの一次審査は先月パスしたとかメールもらったりする。はてなブックマークにもパラパラと入っていたりする。・・・でも知名度ないけどね(笑)。献本も数冊しかもらったことないから、メジャーへの道は遠い(目差してないけど・・・ネ!)
そうそう親指シフトとかを薦めているけど、正直この点は苦笑(というより、失笑)した!!
私は大学生の時、最も効率的な入力方法として当時ワープロでこれをやっていたが、就職したらローマ字入力しか選択肢がなく非常に苦労した。会社の研修中にローマ字入力ができず、作業が一番遅くなって休日の間、ずっとこっそりローマ字入力の練習をしていたっけ。
また、海外で旅行していて現地からメールするとき、親指シフトなんてできるわけないじゃん。その為にソフト使うなんて、本末転倒ではないでしょうか? ローマ字入力で私は十分に早いですし、通常の入力スピードで他人に負けることなんてほとんどないです。
出先でイチイチ親指シフトにこだわる無駄なことをするよりも、ローマ字入力だけに絞って効率性を高めるべきではないでしょうか?
そうそうgmailの活用法も確かに当然の利用法なのですが、知っている人は知っていると思いますが、gmailのセキュリティが海外では大問題になっていますね。その為、多国籍で展開している企業では、gmailへの転送を禁止しているところが結構あります。
その場合、勝間氏のいうgmailのビジネス活用はそもそも前提からして不可能だったりします。私の知り合いの会社もgmailへの転送禁止令が出ているし、そもそもできないように設定されています。その辺には、全く触れられていないようですが・・・どうなんでしょう?
まさかプライベート限定での話しなのかな?
どうもIT機器を使いこなす的な話が多いのですが、私には、あまり有益ではありませんでした。今回の特集ではあまり触れられなかった、勝間氏の勉強方法とかの方が実用性の高いスキルだと思うのですけど・・・。個人的にはそちらをもっと&もっと、知りたかったです。別な本、読もうかな
紹介されている本も、あまりにも実用本位でねぇ~。もう少しゆとりを持って教養主義的なものも期待したいところかと。話す話題も仕事関係しか無さそうで、ちょっとガッカリ。勿論、それはそれで素晴らしいとは思うのですが、私の友人達と比べると、世界が狭そう・・・。
【追記】
少し時間をおいて勝手に私が気付いたこと。
ランチで情報交換とか、通勤時の自転車利用とか、勝間氏の特筆すべきノウハウは、やっぱり全て日常生活の中に『行う』べく組み込んでしまうシステム(仕組み作り)ではないかと思う。意思の力で行うのではなく、システムとして達成できるようにしてしまう、この視点で今回の特集内容を見てみると、非常に理解し易く、納得がいくように感じた。
それと・・・ビジネス書にしばしばあるが、amazonで1冊購入しても送料が無料になる価格(=1500円以上)に本の値段を設定するのも基本なんでしょうね。特集内では、触れてないけど。忙しいビジネスマンが本を買うならamazonでしょう。書評を見て買うにしろ、ネット経由が一般的なら、これはある意味必須要件。
本来なら、1200円や1300円でも十分なのに、あえてamazon対策で1500円以上のプライシングって、まさにベタなマーケティングの基本ですね。納得!!
【特集の目次】週刊 ダイヤモンド 2008年 2/9号(amazonリンク)
PROLOGUE 書けば必ず売れる勝間本の秘密
インターネットで自己増殖する「勝間本」情報のメカニズム
現代最強の「口コミ媒体」はてブトルネードの猛威
ベストセラー陰の仕掛け人「アルファブロガー」の実像
STEP1 グーグルを使い倒す
マイクロソフトを脅かすグーグルのオープン戦略
STEP2 1%の本質を見抜く
マッキンゼーで教わった情報整理の「イロハのイ」
最強の「優良コンテンツ」!良書が知的生産力を高める
STEP3 すきま時間を上手に使う
時間のムダをあぶり出す勝間式「手帳術」の真骨頂
STEP4 人脈づくりの基本技術
マクドナルドで実践可能 「数字力」を鍛える思考術
働く女性の「"知"の集積基地」 グーグル化したムギ畑の威力
面白いように仕事が進む知的生産術の「3種の神器」
EPILOGUE 「私の知的生産術」の系譜
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「会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール」福沢 恵子、勝間 和代 ディスカヴァー・トゥエンティワン
「仕事に活かす!本200%活用ブック」日本能率協会マネジメントセンター
それは、凄いですね!やはり、メインテーマがはっきりしているブログは強いですね。
そう言えば、既にこの記事自体、はてなブックマークで2usersになっています。
それだけ注目されているブログなのだと思います。
酔っぱらっていたため、今ごろミスに気がつきました。(苦笑)
ご無礼の段、ご無礼の段は平にご容赦下さい。
いや、でも二次パスしたというメールは来てないから、その辺が限界かもしれません。
もう少し、うちのブログもアピールした方がいいのかもしれません。yahoo登録の書評サイトだとか、雑誌にも紹介されたとか(正確にいうと、私の書いていたもう一つのサイトでしたけど・・・
)。
そうそう、実は一橋大学附属図書館関係のサイトからもリンク頂いていたりします。ちょっとだけ自慢しちゃいますね(笑顔)。
http://www.lib.hit-u.ac.jp/service/tenji/abe/eulenspiegel.html
私も親指シフトを使ってはいない(正確には4ヶ月だけ使ったことがある)ので、日本語入力法の点についてちょっと引っかかったことがありまして……ちょうど【無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法】を読んでから、日記でこの点を書いたときに、勝間さんご自身から以下のようなコメントをいただいたことを思い出しました。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20070504/1178215602#c
当時、ほかにもさまざまな視点の指摘があったようで、特にのちの【効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法】では、明示的に「ローマ字入力をとことん訓練する方法でも良い」と表明されるようになり、もう誤解されることはなくなるだろう……と思っていたところでした。
ところが、週間ダイヤモンド特集記事での親指シフトに関する内容は、単純な「親指シフト賞賛」の部分だけが切り出されていまして、個人的には「端折りすぎ」だと感じています。
このあたりは、もしかすると「特集記事」という制約が原因で、ほかの部分を削るしかなかったのかもしれないですね……。
コメント有り難うございます。リンク拝見しました。
「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」は、まだ一部しか読んでないんですよ~、実は。その為、私の書評では個別にまだ取り上げていないんですが・・・。
親指シフトの件、そういう事情があったんですねぇ~。勝間氏御自身も不本意な形での掲載だったかもしれませんね。
ただ、実際問題として、記事として掲載された場合、大多数の読書はあの記事しか見ないでしょうし、あの雑誌の読書層としては、それほどPCスキルが高い人ばかりとは限らないと思います。結果的に、たぶん多くの方を誤解させていると思います。これはこれで、素直にあの記事を信じた人には、大きなマイナスになる可能性もあって難しいところかもしれません(雑誌を初め、出版物ではありがちな事ではあるのですけど・・・)。
私個人の意見としては、基本的なスキルがそれほど高くない人向けなら、可能な限り一般的、且つ汎用性のあるツールややり方を薦めるのが良心的かな~って思います。
読者自身が、自分で判断できるだけのスキルがあるなら、話は変わってくるのですが、私自身も仕事柄、マニュアルやヘルプを作る場合が多々あるのですが、常にそれを使うメインの利用者像をイメージしつつ、そのターゲット向けに理解できる水準を想定し、そのレベルに合わせて作業するので、結構、その手のことが気になりました。
最も本でも雑誌記事でも、自分で有用な部分とそうでない部分を判断し、使えるところだけ活用するというのが正論かもしれません。自分で価値判断せず、丸ごと信じてしまうなら、それはそれで読者の問題という割り切りもありますし・・・。
そういう意味で、初めて知ったのなら使えるところのある記事だったという評価が良いような気がしました。