2008年05月11日

「ホーンテッド・ファミリー」草上 仁 朝日ソノラマ

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基本、女子高生一人称による会話で進む、SFホラー(超・明るい!)。

いきなり怪しげな格安宇宙船を購入したら、それは案の定、幽霊船だった・・・そして、そこで生じる怪しげな出来事の数々。宇宙に設定を写しながら、お約束を踏襲しつつもノリは、いつもの草上氏らしいノリ。

確かにホラーっぽいんだけど、すみません、コメディとしか思えません。でも、それはそれで意図的なもので十分楽しめてしまうのが、著者の力量ですね。

しばしばあるSFバカ話系。勿論、最初から最後まできっちり楽しめますので問題無し。冒頭から次々湧き出す疑問も、ラストにかけてのいかにもSF的説得力(勿論、表面的なものですよ~!)を有する謎解きで、面白く解決してしまうのがイイ♪

私は、こういうのも嫌いじゃない。先ほどラノベの「めがねノこころ」とパラレルで読んでいたので、余計こちらが面白く感じた。どうせ読むなら、こっちを読みましょう。ラストの説明は、物理学で有名なお話ですが、全然予備知識無いと少し辛いかな? そういう人は、自分の不勉強さを痛感しましょう(笑)。

もっとも私も聞いたことのある程度でしかなく、本質的には何にも分かっておりません(自分自身が一番、不勉強さを痛感しちゃいますけどね)。でも、それをこういう利用してSFにしちゃう辺りが、なんかスキです(笑顔)。

実に楽しいSFホラー(?)です。暇な時には、読んでもいいかも。

ホーンテッド・ファミリー (ソノラマノベルス)
ラベル:SF 小説 書評
posted by alice-room at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説B】 | 更新情報をチェックする
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