
行こう、行こうと思いつつ、何度も西美の入口前を通りつつ、混んでいそうであやうく行かずに済ませてしまうところでした。ようやく土曜日の午後に行ってきました。
確かにヴィーナスは好きだし、メインの作品も素敵なのですが、事前の情報で一番気になっていたのが写本など本だったりする。

結論!
行って大正解でした。一部の好事家というか、マニアだったら共感していただけると思うのですが、あのフランチェスコ・コロンナによる『ポリフィロの夢』なんてものがあったりする!!

おいおい~企画展の公式サイトのどこにもそんなの書いてなかったはず。プリニウスの『博物誌』も勿論、良かったですが、こういうのあるなら書いておいてくれないと・・・。
知ってたら、もっと早い機会に行っていたのにさあ~(ブツブツ・・・)。自分が出不精なのを棚に上げて好きなことを言っておりますが、本当に実物が見れて幸運でした。行っておいて良かったです。
あとね、『天球と諸惑星の解説(天球について)』で永遠の若さとかを象徴する泉の絵があったんですけど・・・。確か、阿部謹也氏の本の中でも解説されていたもの。

う~んと、記憶が怪しいのですがこの挿絵って、金星のビーナスと共に、錬金術関係にも絡んでいたと思います。(錬金術的な説明は、阿部氏以外の本だったと思う?)いつまでも錆びず、朽ちず、輝きを失わない金属『金』の特性は、永遠に老いず、若いままでいる「不老不死」に通じていたんじゃなかったっけ?
今回の展示では、過去に読んだ本の挿絵でしか知らなかった写本が見れて、すっごく嬉しかったです。ヴィーナスに関する絵画でこれだけのものが集まっているのも確かに素晴らしいとは思うんですが、それ以上にこの手の写本とかってなかなか観に行くのが大変なので、私的にははるかに嬉しかったし、貴重な機会でした。
美術館は現地に行けば、見れるけど、本って常に公開されているとは限らないしね。絵画と比べるとマイナーだけに、個人的には大収穫でした(笑顔)♪
やっぱり写本っていいな♪ 今、手元にロンドンの稀覯本専門の古書店から送ってもらったカタログを眺めているのですが、お金出せば、それらが買えてしまうんだなあ~と別な意味で感慨にふけってしまいます。
本を買うお金が欲しいなあ~。
【企画展で展示されたいた作品 メモ】ブログ内関連記事
プリニウス『博物誌』フィレンツェ、15世紀(1458年) フィレンツェ、ラウレンツィアーナ図書館
『天球と諸惑星の解説(天球について)』ロンパルディア地方、15世紀(1470-80年頃) モデナ、エステンセ大学図書館
フランチェスコ・コロンナ『ポリフィロの夢』(ヴェネツィア、アルド・マヌツイ祈り)1499年12月 フィレンツェ、リッカルディアーナ図書館
オウィディウス『変身物語』、プラートのアツリーゴ・セミンテンディの禰訳による俗語版 14世紀 フィレンツェ国立中央図書館
「甦える中世ヨーロッパ」阿部 謹也 日本エディタースクール出版部
「フランチェスコの暗号」イアン コールドウェル、ダスティン トマスン 新潮社
「中世彩飾写本の世界」内藤裕史 美術出版社
「The Golden Age: Manuscript Painting at the Time of Jean, Duke of Berry」Marcel Thomas George Braziller
「美しき時祷書の世界」木島 俊介 中央公論社
「The Hours of Catherine of Cleves」John Plummer George Braziller
「中世ヨーロッパの書物」箕輪 成男 出版ニュース社
間に合うかなぁ~
ワタシも写本が大好きなんでalice-roomさんには
激しく同意。(笑)
>お金出せば、それらが買えていまうんだな~
はい、お金で幸せを買うことは出来ませんが、楽しみはかなり買うことができるんですよね!
話はそれますが、ゆうべカタリ派についてのテレビ番組がやってました。
皆さん、何度もカタリ派もキリスト教であったのだ、と強調するのが不思議でした。
異邦人には自明の理???!
その番組の前には(これは途中からみました)、えーと、サボナーり?名前をよく覚えていないのですが、
チェーザレ・ボルジアのころの宗教家のドキュメンタリー。
バチカンの怒りを買って、フィレンツェを宗教的には孤立させかけた人物でした。
ドミニコ会の修道士だった????
「ウルビーノのヴィーナス展」を扱った記事はいくつか読みましたが、
これだけ写本に力点を置いたものはalice-roomさんの記事だけです。
流石に目の付け所が違いますね!
仰るように、確かに写本はなかなか見る機会がないと思います。
今回は、予定が合わずご一緒することが出来ませんでしたが、
機会がありましたら、alice-roomさんの解説付きで、
何か展覧会を見たいものだと思います。
>ワタシも写本が大好きなんでalice-roomさんには
>激しく同意。(笑)
同意頂き、どうも有り難うございます(満面の笑み)!
お金で買える楽しみも素敵ですよねぇ~ウットリ♪
それと・・・
フィレンツェの該当人物だとすると、サヴォナローラではないしょうか? 最後に火あぶりになった人物。ボッティチェリがサヴォナローラの影響で、晩年全く異なった作風になってしまったというあのいわくつきの人物。
面白そうな番組ですね。私的には、結構好きそうな内容だったかも(笑顔)。観てみたかったです。
lapsiさん>
>これだけ写本に力点を置いたものはalice-roomさ
>んの記事だけです。
>流石に目の付け所が違いますね!
もったいないお言葉有り難うございます。真相としては、単純に私の趣味がいささか屈折しているのと、あまり他の方が触れていない点を採り上げた方が面白いかなあ~という理由だったりします。たぶん、ご想像されていた通りです(笑)。
今度、機会がございましたら、ゆっくりとご一緒したいですね♪ 観終わった後に、お酒でも飲みながら、ああでもないこうでもないと感想とか話し合えたら楽しそう(笑顔)。その際には、是非とも宜しくお願いします。
さすが、alice-roomさんです!
(ま、ご存知だとは思いましたが。笑)
かなり極端な性格の人だったみたいですね。
潔癖と言えば言えるんだろうけど、ここまで唯我独尊だと問題も発生するでしょう、やっぱり。
このチャンネルは何というかアート系の映画を上映する単館と思っていただくと近いかな。
(NHKの3チャンネルより渋い?!)
管理人さんがお好きそうな番組も時々放映してます。
宗教家には、時々見られるタイプのようですが、教条主義者だったようですね。
>このチャンネルは何というかアート系の映画を上映する単館と思っていただくと近いかな。
おおっと、そういうのに弱いんですけど・・・私。そういう素敵な番組が見れるのは、いいですねぇ~。羨ましいです♪
私は本と美術館で我慢します。
東洋の叡智で検索していたらここにたどり着きました。
とても素敵で、興味深い記事を書かれていますね。
こちらは、東洋と西洋の叡智を広げる活動をしています。
よろしければ遊びに来て下さいね。
http://www.yumenomiya.com/
少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
コメント有り難うございました。