【以下、NHKの番組紹介転載】
平安時代に作られた現存する日本最古の物語絵巻、国宝・源氏物語絵巻。その復元プロジェクトを密着取材し、日本文化の源流を探るシリーズの最終回(第5回)。
科学調査に基づく復元模写の開始から6年。平成17年秋、ついに国宝絵巻19図すべてが平安の色彩で華麗によみがえり、プロジェクトはクライマックスを迎える。
最後に復元される五島美術館所蔵の4図は、光源氏を主人公とする源氏物語のラストシーンを描いた絵巻屈指の名画である。愛のはかなさと浄土への祈りが描き出されている。
復元の過程で平安の絵師が絵巻に込めた繊細で大胆な仕掛けが明らかになってきた。主人公を描かないことで、出家という物語のテーマを強調した「鈴虫(一)」。特殊な絵の具で月の光を表現し、秘められた親子関係を浮かび上がらせた「鈴虫(二)」。そして死に直面する紫の上の心を、風に吹かれる秋草で象徴した「御法」。科学の力と現代の絵師の技が、絵巻に秘められた奥深い世界を解き明かしていく。
900年前に育まれた日本人の豊かな感性の世界に迫るプロジェクトの完結編。
五島美術館が国宝の源氏物語絵巻を持っているとは知りませんでした。あそこは何度か行ってるけど、中国とかの磁器・陶器が多いからなあ。ちょっと意外な感じ。だてに東急グループの創始者五島氏が集めた美術品ではないです。
丹念に絵の具が剥落した作品を調査し、復元していく姿は凄いなあ~と頭が下がるばかりですが、番組全体の比重からすると、その辺の所はごく一部でほとんどは源氏物語のイメージ映像と語りで構成されていました。
内容としてはあまり中身がないようにも感じましたが、高校生の時に大好きではまりまくった源氏物語だったので久しぶりにいろんなことを思い出しました。特にこの番組の良かった点は淡々とした映像と語りの中で静かな曲が流れ、実際に読んだことのある人にはかつての思いを呼び起こすには、とっても効果的でした。
私もTVを観ながら、勝手にかつての源氏物語に対する思いでいっぱいになり、思わず感情移入しておりました。だって、若紫なんて私にとって永遠のアイドルですから!!(夕顔も捨て難いがちょっと年いってるので2番目)
高校時代には、若紫(&夕顔)をそらんじながら、源氏の君計画を密かに友人達と練っていたもんです(オイオイ、犯罪者予備軍?)。でもねぇ~番組の中では、女三宮の不義密通についての源氏が思い悩む点での説明が足りない、って思った。源氏がかつて義理の母である、天皇のお妃に密通して冷泉帝が生まれたことには触れていたが、自らの父である亡き帝が体験したことを、再び世が巡り自分が体験するというその因果は巡る的な無常観がなんともいえず、胸に来るのに・・・。
また、紫の上の苦悩はそもそも源氏が自分の中に見ている姿に、失った義理の母の面影を見続けている点のようにも思うだが・・・まあ、解釈は人それぞれですが。源氏が最愛の人だったのは、決して許されない義理の母であり、自分にとって一番身近な存在だった人。紫の上は、その最愛の人の血族であり、幼い子供の頃から自分色に染めてきた自分の分身のような存在。TVを見ている時にも、勝手にいろんな思いが湧き上がり胸が苦しくなりましたが、今もこれ書いていると、何かうまく表現できないままに胸がいっぱいになります。
一人で京都とかをふらっと旅したくなりました。現実では今日も祝日で休みなのに、半日以上仕事に追われて、余裕がないのにねぇ~。仕事は嫌いじゃないし、常に全力を尽くさねばと思うものの、まあいろいろありますね。それはいつでもどこでも同じことで与えられた範囲内でまずは、頑張らねばならないわけだけど・・・ね。ふう~。
本を読んだり、ブログを書いている時ぐらいが息抜きかな。後は大切な人と話したりする時ぐらいです。それとお酒かな?(笑)
そうそう、「あさきゆめみし」10数巻まで買った覚えがあるけど、もう一度是非読みたくなりました。あれ読むと泣けてきますけど・・・。円地源氏もイイ!!
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源氏物語 巻1 (amazonリンク)
関連サイト
徳川美術館開館70周年・NHK名古屋放送局開局80周年記念 特別展「国宝 源氏物語絵巻」
alice-roomさんは一体いつ眠っていらっしゃるのでしょう。日常の読書ペース、そのうえにTVなどの観賞まで・・・、果てはアニメ。
源氏は、つかず離れず、なぜか常に私の周囲に話題としてあるテーマのひとつなので、alice-roomさんのエントリーは嬉しいです。
源氏では朧月夜とかも好きですv
橋本治さんのは・・・いかがでしょうか
(遠慮がちに。)ちょっと感想を伺ってみたくもあります。
歌舞伎だと、やはり海老蔵さんとか(私が観たのは当時新之助さんですが)の源氏の君は、絵巻の再現さながらに美しかったです。
あさきゆめみし、原画展も観ました。(偶然だったのですが)大和和先生の繊細なイラストで綺麗ですよね・・・。
ふたつもTBさせていただいてしまいました
(^^;ゞ
桃尻語訳でしたっけ? あれはあれで、楽しいと思いますよ~。ちょっと軽いですが、実際にはあれが一番現実に近かったりして・・・? 基本的にいろんな源氏物語どれも大好きです。
歌舞伎でご覧になったことがあるのですか、それは素敵ですね!! 羨ましいです。歌舞伎は数回しか観に行ったことがなく、もっと&もっと観に行きたいのですが・・・。一幕見席でしたっけ?あれでもいいから、また観に行きたいです♪
あさきゆめみしの原画展まで行かれてるんですね。いいなあ~。私は原画を延々と写しただけのビデオを持っているんですが、それもなかなか捨て難い魅力がありますよ~。
源氏物語が時代を問わず、日本人の心に訴えかけてくるもは、普遍ですね、ほんと。また、読みたくなってしまいました。
え!桃尻じゃないですよ|電柱|・∀・)ニヤニヤ
これがねぇ・・・
alice-roomさんはまってしまうかも。
窯変源氏は、デカダンスでなかなか耽美です。治さん好きなので(桃尻は読んでいないけど)読んでくださいね(^_^)
だからこそ頭の中将は睨む。「あなたこそがそんな世俗の瑣事から超然としていられる人なのに」と。「あなたが超然としていなければ、私たちのなす事は身すぎ世すぎに堕してしまう。」と。
そして、その睨む頭の中将の目の奥には、密やかな笑みがある。
いや、もうめっぽう美しい言葉のすべてが、いいですよー。拾い読みしてため息がでます。
歌舞伎は・・・もう、海老蔵さんの(新之助)なんか美貌なんか自覚なさそうな、でも全てが豪奢であたりまえの美の力みたいなものがありました。やんちゃな美貌でしたがまばゆいほどの贅沢な舞台でした。玉三郎さんや菊之助(紫ちゃん)さんも、まぁ豪華でしたよ。またやるとおもいますので是非。
デカダンで耽美ですか~、そりゃ読んでおかねばいけませんね! 今度、しっかりと探してみます。美しい言葉には人を酔わせる魔力がありますもんね。楽しみです(笑顔)。
歌舞伎もほんと行ってみたいです。ただ、ファントムをその前にもう一度観ておきたいんですよ・・・。うっ、お金が・・・(苦笑)。