
土曜日に渋谷の東急Bunkamuraでやっていた薔薇図譜(ボタニカルアート)の展覧会行ってきました。
事前に河出書房新社から出版された「バラ図譜」の内容見本等を観ていたので、いやがおうでも期待が高まっていたし、午前中は蜷川氏と天児氏の対談を聞いて自ずとテンションも上がっていたのでより一層、期待が増した状態。
実際、会場ではなかなかこれほどたくさんの薔薇の図版を一度に見る機会なんて無いだろうと思われるほど圧巻の量でした。ただね、これだけの量を何の工夫もなく展示しちゃうのって正直疑問?
薔薇の香りを会場にさせたりしていましたが、その程度では単調になってしまっていました。私も含めて最初は熱心に食い入るように見ていた人々はすぐに慣れてしまい、明らかに流してみるようになっていました。
なんとももったいない!
会場入口の中庭みたいなところに薔薇がありましたが、あれ何で会場内に飾れないのでしょう? 作品への影響とかいろいろあるのは、分かりますが、あれだけの図版がある中のほんの一部でも実物の薔薇と並べて展示して欲しかったです。
また、今回の展示では、ルドゥーテに限らず他の人の手になる作品もありましたが、それだったら、同一種の薔薇を描いた他の人の作品と比べるなど、いくらでも見せようがあった感じがしてなりません。
ただ、ただ、ずらずらと展示されているだけで、せっかくの作品が生きてこない感じがしました。
何故、そんなことを私が言うのかというと、最初ルドゥーテの作品だけを観ていたら、ああ、うまいなあ~としか感じられなかったのが、後の方で他の人のボタニカルアートを観てみると、はっきりとどれほど美しいのかが理解できたからでした。
どんなに美しい素晴らしい作品でもそればかり並べては、駄目なんだと思います。メリハリがない展示(工夫が足りない展示)では、感動しないんですよ~。人間は絶対的な感覚より、相対的な感覚に優れているのは、常識ですし。
確かに素晴らしい作品でしたが、個人的には期待したほどに感動も感心もできませんでした。おそらく・・・展示方法を変えるだけでどんなにか、満足度が上がったことでしょう。実にもったいない限り。
一部の薔薇好きの方以外には、個人的にお薦めしません。実際に来ていた方は、薔薇自体を好きな方が多かったようです。本当に素敵なんですけど、素直に感動できませんでした。
もっともこれは単純にどこまで植物好きかによるのかもしれません。一緒に行った人は、すごく綺麗で良かったと大いに誉めていたのも事実でしたので。

う~ん、本として出版された「バラ図譜」を見ていた方が楽しいかも?勿論、本物の素晴らしさとは違うのでしょうけど。本を買おうか以前からさんざん悩んでいましたが、私の場合はやっぱり買っても持て余しそう。今回、実物を見てそれなりに満足したので買わないことに決めました。お金はPCや写本関係の本代に回そうっと!
Les Roses バラ図譜(amazonリンク)
関連サイト
東急Bunkamuraミュージアム 『薔薇空間』
コノサーズ・コレクション東京 作品を提供している所
>展示方法を変えるだけでどんなにか、満足度が上がったことでしょう。
実際にご覧になった方でないと書けない感想なので、ある意味羨ましいです。(笑)
展示は年代順になっていたようですが、やはりルドゥーテの作品がずば抜けていたようですね。
>もっともこれは単純にどこまで植物好きかによるのかもしれません。
その傾向は、あると思います。
実際、美術には関心がないのですが、この展覧会は見たいと言っている人もいます。
>本として出版された「バラ図譜」を見ていた方が楽しいかも?
『バラ図譜』は、もともと本なので、自分のペースで楽しむ方が向いているような気もします。
まあ、行けなかった人間の気休めですが。(苦笑)
薔薇好きの方には、たまらない展示会だったのだと思いました。もっともlapisさんのおっしゃられるように、じっくり部屋で本として楽しむのも素敵だと思います。きっと!
それにしても部屋を整理しなければ・・・という思いで一杯になっております(苦笑)。
今回展示されているルドゥーテの作品は
大変貴重なものだそうです。
確か国内のどなたかがお持ちのものかと。
色々と規制があったのでしょうね。
私は、もっと安めの本でも集めてみます。庶民のささやかな楽しみでOKです♪