2008年01月06日

映画「ドグラマグラ」のパンフ

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絶対に映画館で観ようと思いつつ、結局上映に間に合わず、レンタルビデオになるまで観れなかった原作・夢野久作による「ドグラマグラ」の映画パンフレットです。

昨年の年末にたまたまこれを入手し、ようやく今日読むことができました(何かの下敷きになってたよ〜涙)。作品自体はDVDで購入済みですが、できたら映画のパンフが欲しいと思っていたので実に嬉しい♪

更に、読んでビックリ! なんと、荒俣宏氏と戸川純氏がコメント書いてるよ〜。他にも何人か書かれてますが、まさかこの濃ゆいこのお二人が書いてるとはねぇ・・・。

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当時でも十分にマニアックな映画でしたし、観る人が限られた映画だったと思いますが、そうかそうか、そういう人を選んだとは・・・大いに納得! この人選、正解だと思います(笑顔)。

しかし、今頃になってそんなことを発見して一人喜んでる私も暗いなあ〜(苦笑)。でもでも、このパンフはわざわざ購入した価値がありました。

監督の映画作りの話も面白かったですが、美術さんはあの鈴木清順監督のとこでもやられてた方だったんですね。どうりでどうりで納得のあの映像です。(ちなみに私は鈴木清順監督の大正三部作その他もDVDで持ってます)

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それに・・・呉モヨ子大好きだし!! 今、この女優さん見た覚えないけど、まだ現役なのでしょうか? それはおいといて、人形劇も面白いし、いろんな意味で本作品は今でもスキ。

当然、言わずもがなですが原作が秀逸というか、最高でしょう♪ 数々の小説を読んできたものの、未だに私の中では「ドグラマグラ」が永遠の一番です。もう4・5回読み返してますが、それでも毎回面白いもんなあ〜。

なんだかまた読みたくなってきました。

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ドグラ・マグラ(1988年)松本俊夫監督
「死後の恋」夢野久作 出版芸術社
ユメノ銀河(1997年)石井聰亙 監督
「暗河 21」1978年冬 葦書房
「楊貴妃後伝」渡辺龍策 秀英書房(1980年)
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2007年12月08日

犬神家の一族(2006年)市川崑監督 

いわずと知れた名作「犬神家の一族」を同じ監督、同じ役者(可能な限り)で再度作り直した作品です。

どうしたって、あれだけ評判が高くインパクトのあった作品を、再び作り直すのだから、厳しい評価になってしまうのはしかたないところなのですが、以前の作品と比較することなく、本作品だけ観たら、それなりに面白いと思う。決して、つまらない作品ではないし、前作とは明らかに異なっている点もかなり有り、楽しめると思う。

しかし、普通の作品でしかないのも事実だろう。

前作のあの愛憎ドロドロの複雑さと人間としての想いの深さを本作品では、それほど感じない。「戦争」というある種の特異な影響下で、それを観ている人々も経済成長下における漠然とした不安を抱えつつ、時代が変化している時の巨大資本とその背後では変わらない個人の想い等、雑多な感情の中で、見ていた。そういった観客側の事情もあるのかもしれない。

観終わった後に、後味の悪さも含めた人間の業の深さのようなものが一切感じられなかった。一方で、殺人シーンなども以前のような安っぽくて巷の『お化け屋敷』のような陳腐さがなくなってしまい、逆にどぎつさがなくて、普通のTVドラマのようにさらっと流れてしまっていた。

B級的な陳腐さは、用い方によれば、かえって人の心理に及ぼす影響が大きい好例かもしれない。今回のは、お上品過ぎてちょっとね・・・。

まあ、私が下世話なものが結構好きという嗜好の問題かもしれませんが、さらさらと流れ過ぎですね。刺激が足りないかも・・・。

犬神家の一族 通常版(amazonリンク)
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2007年11月08日

「ブラッドレイン」ウーヴェ・ポル監督 

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これって原作がゲームなんですね。単にバンパイア映画として観てたのでレビューを書くまで知りませんでした。

う〜ん、だからですかね? 戦闘シーンというかアクションシーンは必要以上にグロくてまるでスプラッター映画みたい。観ていて気持ち悪い。また、全然必然性のない性行為描写に、場面だけをつなぎ合わせたストーリー性の無さ。

最初の出だしは、まともなゴシック世界のノリかと思ったんですが、完全にB級グロ映画に堕ちてます。映画として観るのはお薦めしません。

だって、主人公のバンバイアと人間のハーフ「ダムフィア」である女性の行動理由が笑止千万。母を乱暴して殺したから、有罪の吸血鬼を殺すって「何それ?」のレベル。自分が散々人殺ししておいて、それは無いでしょう、いくらなんでも???

まあ、いうまでも無いですがアクションシーンもいかにもありがちなベタな演技。もうこの手のアクション食傷気味なんでやめてね。そういう映画でした。

ブラッドレイン(amazonリンク)
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2007年09月01日

助太刀屋助六(2002年)岡本喜八 監督

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う〜ん、特に意味もなくたまたま観た映画です。でも、ふと見たら、独特の味のあるナレーションに、思いっきりベタだけど十分に計算されていて楽しめる映像があり、結局最後まで観てしまいました。

ストーリーも目新しいところはありません。いかにも浮き草稼業って感じの若者は『助太刀』を仕事にしており、今回は結果的に自分の親の敵討ちになるのですが・・・。

まあ、ストーリーはそれほど重要ではありません。いい感じで役者さんが仕事をしています。映像が生き生きしていて、歯切れのいい映画です。軽くエンターテイメントとして観る分には、悪くないと思います。

助太刀屋助六(amazonリンク)
タグ:映画 時代劇
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2007年06月23日

300 スリーハンドレッド(2006)ザック・スナイダー監督

いかにもハリウッドが作った映画といった感じでしょうか。善対悪、白対黒、自由対圧政、誰が見ても分かり易い二元論的世界観が繰り広げられます。一切脳細胞を使うことのないままにぼお〜っと時間を過ごせるので、時間が余った時に見る分には悪くないと思います。

自由の為に闘う。国家の為、家族の為に巨大な『悪』に対して少数の圧倒的不利な条件のまま、それでも立ち向かっていく。私のようなひぬくれものには、いささか陳腐な英雄主義としか表現できないのですが、それなりに見せ場もあり、家族愛や友情などのスパイスも加えてあるので、歴史的な事実など考慮せずに映画のシナリオ通りに受け入れれば、大義の為に自らを犠牲にする崇高な精神を讃美した作品になるのかもしれません。

でもなあ〜、スパルタ自体がたくさんの奴隷を従え、周辺国家を支配する軍事国家だしなあ〜。自由の為に、巨大帝国ペルシアに立ち上がるってどう考えても設定自体がナンセンスなんだけど・・・。

うっ、理性がどうしても拒絶してしまう。アメリカ的正義を映画を通じて宣伝している以外に思えないのは、やっぱり私が病んでるからかなあ? 

基本、批判的な私だったりしますけど、実はこの映画、隠れた楽しみがあったりします。それは、悪の帝国ペルシアの描写が素敵!
一昔前の特撮戦隊モノに出てくる悪の宇宙人帝国のノリ。典型的な俗悪且つ極悪の独裁者が支配する悪の帝国が秀逸。ペルシア国王の登場する際に出てくる玉座が実に胡散臭い。今時、こんなデザインアリ?と目を疑うようなあざとい演出です。

更に、更にペルシアの退廃的な陣中内部の様子は、実にイイ! 高級娼婦もどきの女性達が阿片とか吸いながら(?)か、眼もうつろにしどけない恰好で扇情的な視線を送り、誘っているようなしぐさはまさに戯画的な描写で楽しい♪ しかし、どっからどうみても、東映の戦隊モノに出てくる「悪の帝国」なんですけど・・・。ぱくられたか?(笑)

本作品では、そこだけが私を楽しませてくれました。後は、もうどうでもいいかも・・・。
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2007年04月02日

ドグラ・マグラ(1988年)松本俊夫監督

いわずと知れた夢野久作氏による奇書の映画化作品です。確か単館ロードショーの時に観に行けなくて、ビデオレンタルでようやく探して見た覚えがあります。それから強烈なインパクトを受けて原作を2、3日で読了し、今も変わらず私が小説として絶対に一番と思っている作品でもあります。

それだけ思い入れあったのでDVD化された時は狂喜乱舞して速攻購入したものでした。で、何度も見ているのですが、久しぶりに見直したので感想でも。

やっぱりこの映像の独特の感覚は秀逸です。ややもすると、アングラ系の舞台でも見ているような妖しさが漂っていますが、呉モヨ子の可憐さなどは妹属性で十分過ぎるくらいの萌え対象でしょうし、母の慈しみに満ちたしぐさなどそれぞれもパーツだけでもヤバイでしょう。

しかし、なんと言っても九州帝国大学にあって世界に誇る日本の頭脳とも言うべき二人の傑出して人物がなんとも魅力的♪ 一方の正木博士を演じる桂枝雀は、豪放にして人知れず苦悩する繊細な魂を有し、同時に学問の為に全ての物を犠牲にして悪魔と取引する怪人物を好演している。特に本作品で、千年以上にも及ぶ昔から続く事件の再現で重要な役目を果たす人形劇における活弁士の如き語りは、これぞ至芸とでもいうべき絶妙の語り口調だったりする。

勿論、これに対する室田日出男演ずる若林博士もひとくせもふたくせもある紳士で、学問に対する情熱においても、またその為になら、全てを犠牲にしてもかまわないという思いについてもまさに正木博士と拮抗しうる怪人物を演じています。どちらの立場も物語の進行中、場面場面で入れ替わり、同時に時間軸さえもこれが現在の話なのか、過去の回想時のものなのか、過去のその時点そのものなのかも微妙に揺らぐ構成となっていて、一回見ただけで内容を理解するのは難しいでしょう。

それでも、あの原作を元にしてよくぞここまでの映画化が出来たと思います。原作ファンからの評価はいろいろとあったようですが、私は映画を見てから原作を見たクチなので、本作品を大いに評価しています。当然、どこをどうしても原作の方が圧倒的に素晴らしいと感じているのも事実ですが、原作自体のあれだけの完成度を前にして、誰が映像化しても逆に本作品以上に出来ないような気さえします。

少なくとも私は映画を見てから、原作を読めて幸せだったと思います。もし、まだ原作を読んでいない方なら、まずは映画を見るというのも一つの手でしょう。本作は紛れもなくカルト映画にジャンル分けされて、決して一般ウケする作品ではないでしょうが、絶対にはまるタイプの人がいる作品でしょうネ。

原作のストーリーがなんとも説明ができない素晴らしさなのを受けて、それを映画という二時間の枠に納めつつ、まがりなりにも意味が分かるストーリーとして再構築されているのも凄いです。音楽と映像の異様に調和した美しさや世界観も、魅力の一つでしょう♪

とにかく一度見れば、薄っぺらな日常的世界観が崩壊していくかのように感じられることでしょう。原作を読んだ人が、頭の中を何ものかがぐるぐる回転してしまって抜け出せなくなるというのは、この映画にも当てはまるような気がします。

変なヒト、変わり者のヒト、是非見ましょうネ♪(笑顔) 変な薬なんぞ使わなくてもすぐにトリップできるでしょう。

そうそう主役の松田洋治による呉一郎ですが、あの蜷川氏がこの役に推薦したそうです。演技力にも定評があり、さもありなんって感じですね。桂枝雀氏に至ってはその後自殺未遂があって亡くなってしまい、大変残念な限りです。

いろんな意味で興味深いのですが、この作品は基本中の基本でしょう。どんな類の人にとっての基本かは、あえて書きませんが(苦笑)、少しでも関心があれば、絶対に見ておきましょう。怪奇趣味の妖しい要素が満ち満ちている素敵な作品です。美少女が出てきて、死体が切り刻まれて・・・わあ〜、いっぱいだあ〜(ってオイ!)。

ドグラマグラ:映画(amazonリンク)
ドグラマグラ:小説(amazonリンク)

関連ブログ
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2007年03月26日

エミリー・ローズ(2005)スコット・デリクソン監督

こんなエクソシスト映画もあるんだあ〜っていうのが最初の感想です。公開前から噂は知っていて映画館で見ようと思っていて見逃してました。で、ようやく見たんですが・・・。

ジャンル的には一応ホラーだと思いますが、巷で言われているようにそれほど怖くはありません。単純なホラーとしては、イマイチかもしれませんが、悪魔という存在を法廷という舞台で採り上げているのが実に斬新であり、しかもこの裁判での法廷論争が実にうまい!!

まさに訴訟大国(訴訟立国?)アメリカ故の卓越した訴訟感覚を疑似体験させてくれます。日本がまともにやってたら、訴訟(debate含む)で勝てないのは当然ですね。うむふむ。

それは置いといて。この卓越した訴訟技術と訴訟社会を背景に、実話を題材にして、悪魔の存在を含めてそれへの対処を裁判での論点として扱っているのが凄い。

私自身は悪魔の存在をどこかで期待しながら、信じられない人ですが、今の日本でも人が死んでも生き返ると信じている人が実際いるし(定説の人とか)、ルーマニアだったかポーランドでこれを全く同じように悪魔祓い中に憑依された人が死んで事件になったりしているわけで、このストーリーは実にリアルに感じました。

怖くはないけど、どこか心に引っかかるものが残る映画だと思います。ニュースでは、バチカンがエクソシスト講座を開設したり、悪魔祓いの需要というか必要が確実に増えてきているんだそうです。

少しでも関心のある方は、見ることをお薦めします。ただ、何にも考えずにただ、動物的な恐怖感を求める向きのスプラッターとかその手のホラー好きにはつまらないと思いますのでご注意を。

あと、個人的にはエクソシストの儀式ですが、しっかり手順を踏み関係当局から許可を得て、手順に従っていたのが興味深かったです。悪魔祓いの手順を記したガイドブックとかね。本当に俗物で申し訳ないんですが、是非その内容を見てみたいもんです。市販されてないのかなあ〜???

エミリー・ローズ デラックス・コレクターズ・エディション(amazonリンク)

関連サイト
エミリー・ローズ公式サイト

関連ブログ
エクソシスト養成講座 記事各種
法王大学で開講したエクソシスト講座の詳細
悪魔祓いの全国集会をローマ法王が激励
教皇庁立大学で「エクソシズム」コース開講
ルーマニア正教会が見習い修道女虐待で司祭追放
エクソシスト ビギニング  レニー・ハーリン監督
「現代カトリック事典」エンデルレ書店〜メモ
エクソシスト2(1977年) ジョン・ブアマン監督
スティグマータ 聖痕 <特別編>(1999年)
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2007年01月20日

パプリカ 2006 今敏監督 

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筒井康隆氏原作で友人が原作を読み、結構面白いと聞いていたのと公式サイトでBGMに流れていた曲が耳に残り、DVDではなく映画館でこの音を聞いてみたいと思い、見てきました。

結論、映画館で見て正解。5.1chのオーディオ環境では、確実に映画館に負けます。この映画の音楽を映像と一緒に聞くだけでも映画代の値打ちあるかも?

粗筋は、近未来かな? 人の夢に入ることができる最先端医療器具「DCミニ」。未だ公にはなっていないテスト段階のものだが、これを使ってサイコセラピーを行う仮想の存在『パプリカ』がタイトルネームになっている。夢の世界で繰り広げられる奇々怪々な出来事。夢で感じた事が現実世界にフィードバックされていたのだが、とある事件が起き、いつしか夢と現実世界の境界が崩れていく・・・。

こう書くと、安易に過ぎるかもしれませんが、原作はもっと&もっと複雑で面白いそうです。映画では映像化が主眼にある為、夢の世界の描写に力点があるようです。

さて、映画の感想はというと・・・ごめん。イノセンス見る前なら、評価はもう少し良かったかもしれない。決して悪くはないんだけど、映像面やストーリーから言うと、完全に想定内のレベル。サイバーパンクの仮想空間と夢の世界ではどちらもバーチャルであってそれらのジャンルでは既にパターンになっている映像に思えてしまった。純粋に映像美だけでもイノセンスに完全に負けている、と思う。

そして夢の世界、というならば「ビューティフル・ドリーマー」のあのニアリーイコール的な現実からの逃避や空間感覚の秀逸さに及ばないだろう。主人公のパプリカ自体については、ほとんど作品中では語られるところがなかった為、最初から最後まで謎であり、エンディングがハッピーエンドなのは、正直どうでもいいのだけれど、もうちょっと何かエピソードが知りたかった。手元に原作本があるので、その辺も含めてこれから読んでみるつもりだが、どうなのだろう? 

一緒に見た友人の話では、あの原作をよく映像化したと誉めていたが、原作の良さを分からない私としては、まず本を読むしかないでしょう。少々期待しているのだが、さてさて???

いささか批判的な感じに取られるかもしれないが、映画としては十分に面白かったし、個人的には満足している。映画館でこの音楽と共に見て欲しい作品です。DVDでは、音楽が生きないかもしれない。

余談ではあるが、『夢』というキーワードで私が思い浮かぶのは、映画『ドグラマグラ』である。〜胎児の夢〜、という副題がついていたと思うが、大きな意味での『夢』を扱った映画としては、この作品に匹敵する作品を見たことがない! サブカル好きなら、絶対にお薦めする。自称アート系と称するいささか怪しい自意識過剰気味な諸氏(どんな人でしょう?笑)にもお薦めしたい作品。これを単館ロードショーしなかったのは返す返すも口惜しい(涙)。パプリカも悪くはないが、これと比べるとまさに常識範囲内の作品ではないかとふと思った。

SFの「ヴィーナス・シティ」にも何か通ずるものを感じた。

まあ、気楽に楽しめる作品です。カップルで見に行って、どうにかなる作品ではないけどね。六本木の場所柄か、1人で見に来てる男性がほとんどだったし。でも、音楽はとっても好き♪

そ・れ・と・・・。
サイコセラピストの千葉女史がちょっと好みのタイプなもんで・・・(笑)。眼鏡をかけている場面が少なかったのが残念。あれでもう少し眼鏡をかけている場面が多ければ、個人的にはOK(どんな理由だ?)。

あと、今月からおぼつかないながらもまさに仮想空間たるオンラインゲーム「second life」を始めたので夢の世界で擬似的な感じのまま溺れていく感覚がより実感しやすくなってるかも? あと数ヶ月で日本語版も出るらしいが、そしたら、思いっきりはまるんだろうなあ〜と期待しつつ怯えている毎日。

パプリカ(amazonリンク) 筒井氏の原作本

関連サイト
パプリカ公式サイト

関連ブログ
イノセンス(2004年)押井守監督
「パプリカ」筒井 康隆 中央公論社
パプリカのエンディング曲 無料配信
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2007年01月17日

悪魔の棲む家2005 アンドリュー・ダグラス監督 

79年に作られたもののリメイクなのですが、古いほうは見たことありません。たまたまこの映画を見たのですが、かなり怖い・・・。変に小細工せず、これ以上ないくらいオーソドックスな設定と作りなのですが、私の嫌いなスプラッター的な要素はほとんどなくそういう意味でも古典的なホラーだと思いました。

でも、いわくある家を購入してそこに住んだら、何かしら変なことが起きる。そしてその家の歴史を調べてみると実はその場所は・・・?
この設定だけでも古典中の古典パターンであることが分かります。

但し、その古典的な手法のうえで訳も分からないまま、異常現象に巻き込まれ、次第に次第に険悪な雰囲気になる家族。相当ゾクゾクします。夜に見るよりは明るいうちに見たほうがいいです。こんなの夜見たら、精神参っちゃいますよ〜。怖さ自体は、なかなかのものがあります。

ラストも微妙でネタバレを避ける為、ここでは書きませんが、こういう結末もありなんだと思いました。神父さんの行動もねぇ・・・・(内緒)。

普通に怖いものを見たい人なら、見ていいと思います。私には十分過ぎるくらい怖かったです。派手なものを期待するといけませんが、アメリカにしてはずいぶんまともなホラーでした。ただ、ヨーロッパ物とは違うけどね。

悪魔の棲む家2005〈特別編〉(amazonリンク)
タグ:ホラー 映画
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2006年06月11日

トリック劇場版2

深夜の番宣で毎晩のように「萌え〜」の怪しい映画紹介にそそのかされていそいそと昨日の公開初日に行ってきました。

前回の劇場版も映画館でみたけど、今回のは正直言ってイマイチ。DVDで借りてみれば十分じゃないでしょうか。高い金払うほどではない。

トリックらしい仕掛けの種明かしなどもほとんどなく、刑事達も出てこないし、怪しい書道家のお母さんもどの段階で絡むのかと期待していたのに・・・駄目ジャン。せっかくキャラ立っているのを使わないんだもんねぇ〜。

今回のはTVの特別編にも負けてしまうレベル。宣伝ででてくる「ブラジル」or「出口」も全然意味ないし、伏線にもなってないジャン!!(軽く怒り)

そういうわけで娯楽番組としてもつまんなかったんでヨロシクネッ!ってオチでお粗末様でした。確かにネタ的な内輪受けは面白いんだけど、それに頼り過ぎて本来の面白さが・・・。

やっぱりオーメンでも観に行くしかないか。暇ないんだけど・・・。
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2006年05月08日

VLAD ブラド(2004年)マイケル・セラーズ監督

途中までは、史実に残るブラド公(=吸血鬼のモデルといわれたワラキア公国の串刺し公)の通りに描いていて、非常に期待をそそるのだが・・・。おっ、正統派のホラーかな?な〜んて甘い期待は一気に崩れ去る。

いかにも現代風の学生達がブラド公の史跡を巡る過程で、いつのまにか15世紀のブラド公を甦らせてしまう。まあ、それはいいんだけど、思わせぶりな騎士団の生き残りのような連中は、なんの意味があるのか不明? もっとその辺りは複雑怪奇な陰謀論でも展開して欲しかった。

当初は史実にのとっていたので歴史的な新しい解釈なども期待するのだが、段々と話が進むに連れて安っぽくなってしまうのが悲しい。最後には、女性を誘拐して手篭めにするなどという頭の悪いおにいちゃんみたいなことをさせちゃいかんって! 風情がなさ過ぎる。これではアメリカ映画だ。まあ、そうなんだけどね。

中途半端な形で現代に甦らせるくらいなら、徹底した恐怖を撒き散らすモンスターとしての吸血鬼にすればいいし、そうでなければ、当時のブラド公の置かれたシビアな状況(身内や部下が裏切り、自分も捕虜として苦渋をなめた)を最大限に紹介して、非常にならざるを得なかった人間的な苦しさを表現しても興味深いものができたのではと思うのだが・・・。

まあ、特に後半のドタバタぶりがキツイ。前半は非常に雰囲気があって、良かっただけに非常に残念だった。

ブラド(amazonリンク)
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2006年05月06日

ウィッチ・コード(2004年)ニコラス・ラフランド監督

ダ・ヴィンチ・コードのパクリかなあ〜と思いつつ、手に取ってしまう当りがなさけない私ですが、そういう類い(たぐい)とは全然違うものでした。

最初から、後半に至るところまでは私の大好きなストーリー系のホラーでゾクゾクとそそってくれます。このままラストまで引っ張ったら、絶対にお薦めのホラーだなとか思っていたんですが、最後がなあ〜。古典的なセンスのいいホラーが安っぽい現代風のサイコホラーにまで落ちてしまった感じが否めません。あ〜あ。

元はイギリスのTVドラマということですから、それにしては上出来。という評価もできるのですが、最近のサイコホラーって『逃げ』のようであまり好きになれません。不条理故の怖さを強引に理屈付けて、理性の範囲内にいれようとする姿勢が嫌。私個人の感覚ではね。

最初は、建設中のホテルから死体が発見されます。新しい死体の上に載せられた500年前の遺体。不可思議な事件が続き、誰にもその理由が分かりません。やがて、それらの不可思議な現象の背後にある特異な行動心理が明らかに・・・。

ここまではいいのにねぇ〜本当に惜しい! 途中までの謎解きも徐々に解明される500年前と今を結ぶ一つの線、みたいな感じが素敵だったのに・・・。最後の最後で、全てが泡と消えてしまいました。

オカルトファンには、とんだ肩透かしでしょうか。逆にミステリファンには、オカルト色が強過ぎかも? まあ、見て悪くはないですが、久々にスプラッターではない本格派ホラーかと期待しながら見てたのショックが大きいかも?

どうしても見るものが見つからないオカルトファンは、擬似オカルトのこいつで我慢して下さい(笑)。最後に別な結論にすれば、傑作だったのに・・・という私の気持ちがきっと分かって頂けます。でも、もっと歴史的な要素や宗教色が濃い、中世のどろどろしたオカルトが見た〜い!!

amazonでは扱ってないようですね。レンタルだけかな?


【以下、ネタバレ】
完全に謎を書いてしまうのでこれから映画を見る方は、読まないようにご注意下さい。




実はね、500年前の殺人というのは、魔女裁判で殺された魔女なんですよ〜。教会が認める彼らの領域外の境界の外に、北向きに葬られた魔女。彼女は異端故に魔女として殺されたのでした。しかもその理由である異端というのも、キリスト教内の分派による内部紛争でそもそも分派したのも聖女ジャンヌ・ダルクを神の使いとして認めるか否かというのが原因だった。な〜んて謎解きされれば、期待しちゃうんじゃんね。誰だって。

500年前に異端とされた人々は、しかも当時から秘密組織で現在も密かに残っていても不思議はない、とか言うしさ。おおっと、出ました宗教上の秘密組織。イルナミティかオプス・デイかってね。

だけど、散々引っ張ったあげくがカルトで終わりにされては痛過ぎです(アイタタ)。しゃあない、次のオカルトっぽいものでも見るか。さてさて期待を裏切らないと嬉しいのだが
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2005年10月16日

スターゲイト(1994年)ローランド・エメリッヒ監督

stargate.jpgえっと、原作の方をずっと昔に読んでいて、そこそこ面白かったので映画を借りてみた作品。映画になってるとは思わなかったなあ〜。記憶が怪しいんですが、原作では、ヒーチー(?)とかいう異星人の残した先史文明を巡るお話だったと思うんだけど、この映画とは完全に異なっていますね。想像ですが、SF小説の宇宙の異なる星につながるゲートというアイデアだけとって全く別に脚本を書いた作品だと思います。

SF小説の方の面白さを期待すると苦しいですが、映画として見るならば、おそらくこちらの方がずっと楽しめる作品になっています。スターウォーズとはまた異なるんだけど、やっぱりアメリカ的SF宇宙映画って感じです。すっごい面白いとはいえませんが、ほどほどに面白いです。

エジプトで発掘された不可思議なモノ。地球上にはない素材で作られたそのモノは、宇宙空間の異なる星へとつながるゲイトだった。学会では評価されないダメダメ君っぽい言語学者が、軍の管理化に置かれているそのモノに書かれた言葉を解読し、使用方法を見つける。軍と共にその言語学者は、未知への異星への冒険に向かう。スペースアドベンチャーってところでしょうか。

まあ、NASA版どこでもドアってところです。のびた君のようなダメダメ君が主人公なのもそっくり。というと、ハリウッド版ドラえもんか? あんまりいい加減な事言うと、怒られてしまいますが、軽〜く楽しめる作品です。ハッピーエンドだから安心してみていられます。

あと、これってTVドラマでもシリーズ化して人気だったそうです。アメリカに住んでた人からさっき教わりました。へえ〜。でも、私的にはやっぱり、スタートレックの方がずっと好きだな。最近、見てないけど。

スターゲイト デラックス版(amazonリンク)
タグ:映画 SF
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2005年09月25日

π【パイ】(1997年)ダーレン・アロノフスキー

pai.jpgこの作品を2回目に先日見ました。1回目に観た時に書いた感想が残っていたのでそれをコピペしておきます。

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いやあ〜映画公開時に見たかったのに見れなくて忘れていたのですが・・・。個人的にはヒット!の作品です。私自身が大学院で同じように株式市場を全て数式で表現できないかと思ってファイナンス理論を学んでいたんですごい親近感を覚えてました。もっとも今の主流はマクロ経済とミクロ経済をつなぐ整合性を持ったミクロ経済的解釈や合理的期待仮説、シャープの理論などがメインだし、実際に株で儲けるなら、裁定取引しかないようにも思えるけどね(デイ・トレーダーはまさにこの為にしか存在意義がないけど)。

あっ、ちなみに修士論文をそれ関係にしようとしたら、現在の証券アナリスト協会設立関係者で超有名な某先生から「君がいうテーマで論文かけたらノーベル賞がとれるよ。」と一笑に付されてしまったのは言うまでもありません(笑)。余談ですが。

さて、本筋の映画ですが、一見論理的ですが感性的に捉えられるか否かがこの映画を楽しめるかどうかの境目です。クローネンバーグの「裸のランチ」や「カフカ迷宮の悪夢」的な世界といえば、ピンとくる方がいらっしゃるのでは?あれが駄目な人はみるべきではないでしょう。

あと、この監督はハーバード大学に飛び級で入ってるそうで頭の回転はかなり良さそうです。ストーリーを理解するには、最低限の西洋的精神素養(宗教や哲学)を知らないと本当の意味で楽しめないかもしれません。また、最低でも旧約聖書やユダヤ教等を知らないと意味が無いように感じるかもしれません。

逆にそういった要素を知ったうえで柔軟な感覚で見ると、監督が見る者に仕掛けている巧妙な知的好奇心をそそらせる仕組みや感性に訴えかける映像等が楽しめると思います。また、この監督は日本の塚本慎也の「東京フィスト」に刺激を受けてこの映画を作製したとも言ってます。私は「東京フィスト」自体は見ていないのですが、同監督の作った「鉄男」「鉄男U」を見ているのですが、この映像も大ファンですので、見終わってからこの事実を知って、思わず納得してしまいました。塚本監督ファンなら、やっぱり見て欲しい気がしました。

ただ、これは一般向けの映画ではないです。あくまでも単館ロードショー向きとでも言えば、分かってもらえるでしょうか?渋谷パルコの横の映画館でやってるタイプです(笑)。

########################

以上が、1回目観た時の感想です。で、2回目観て改めてちょっと付け加えますと。論理的に説明できるストーリーではないのですが、やっぱり細かな所に仕掛けられているくすぐりのようなものが楽しい♪ 今回は友人と一緒に見たのですが、そういう素養のある人だったので結構喜んで面白かったと言ってました。ダ・ヴィンチ・コードとかにも出てくるような文字を数字に置き換える暗号とかは、カバラとかの神秘主義者にはお馴染みですし、私が読んだ本にも何度か出てきてたので違和感なかったです。

別な意味で難しいアイデアをモノクロの独特の世界観の中で、なかなか巧妙に演出していたのは私は好きだなあ〜。初めて観ると、衝撃を受ける映画かも?私としては、大好きな部類ですが、誤解ないように書いておくとあくまでもカルトです。特定の人がはまり、一般受けしないカルト映画ですので、その辺をお間違えないように。普通の人が見ると、つまらない、訳わかんない、不快となるようですので。

逆にカルト系が趣味の方には強力にお薦めします(ニヤリ)。

π(パイ)(amazonリンク)
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2005年09月16日

ソラリス 特別編(2002年)スティーヴン・ソダーバーグ監督

soraris.jpgSFというのは、あくまでも仮想の状況設定を作る為のものであって、この作品の本質には一切関係しない。いわゆる宇宙でどうこうするスペースオペラではないのでスターウォーズのようなものは期待されませんように。期待してると泣きます。個人的には「未来惑星ザルドス」のような哲学的なものを勝手に期待していたのですが…。

あえていうなら、限定された空間における特定個人の心理劇のようなもんでしょうか? 映画でわざわざする必要を一切感じません。むしろ、劇場等のライブでやるのにうってつけの題材だと思いました。昔は、よくこの手の心理劇しばしば見てたんで。

映画としてはあまり観ないタイプの作品で、宇宙空間でとある惑星ソラリスの付近で起こる異常現象という条件下、一人の男が自分の中に封印して来た心の闇と向かい会うというのが基本的なストーリーです。但し、向かいあう形が特徴的で、自分の潜在心理のイメージが具体的に存在し得ない物体として顕現してしまいます。これ以上、語るとネタバレになってしまうので自粛しますが、その架空の存在との対話を通した、自己再認識みたいなことやってます。

小説ではしばしば出てくるパターンです。元々、SF好きだった私には、とっても同じみのテーマです。むしろスタートレックのミスターQの方が、ずっと魅力的だけどなあ〜。

個人的にいうと、あんまり面白くなかった。どうしてもありきたりのイメージを拭い去れなかったし、悩むのはいいが、その一歩踏み込んだ苦悩か、新たなる旅立ちにまでいかないとこの作品のオリジナリティーはどこなのか?私には分からなかった。

舞台はSFでなくても、どっかの古(いにしえ)の力の宿る土地とかでも、内容にほとんど問題なく、この手のストーリーは本よりもどろどろ系の少女漫画(少しオカルトがかったタイプ)には本当によくある話だった。

冗長で目新しい中身がなく、印象は少しだけ残ったが、私の感性には合わない作品でした。

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2005年09月12日

アレキサンダー (2004年)オリバー・ストーン監督

areki.jpgアレキサンダーと共に闘い、生き残った者が英雄アレキサンダーについて語るという体裁をとっています。誕生から王位を継ぐまで、また王位を継いだ後もひたすら東方へ、世界帝国へと目指す姿が全生涯について描き出そうとしています。

実際、時間も長いのですがそれがかえって作品のメリハリを無くしてしまっています。結論として、この作品のポイントが分かりません。ダラダラ〜っと続き、パラパラと撒き散らされる母との確執や故郷へと戻りたがる兵士達と王との思いの齟齬。どうもねぇ〜、面白みに欠ける。

旧来の伝統を破り、アジアの女を妃にし、征服地の各地にアレキサンドリアを作って啓蒙していくその姿は、何を描こうとしていたのでしょうか?製作者の意図が不明だ。部下の造反や支配者としての視点の差異を描こうにもどれも中途半端で失敗してしまっている。結果として、作品的にはその他大勢の一つ、それ以上の評価はできないだろう。

戦闘シーンについても、ちょっとなあ。それ以前に登場人物に感情移入ができない以上、ふ〜んで終わってしまうかも? せっかくアリストテレスが家庭教師という点を使いながらも、それ以上の付加価値が付与されず、単なる歴史の教科書のようにイベントの羅列で終わってしまっているのが勿体無い限り。

半分眠りながら、DVDつけている状態で流してみた作品でした。それぐらいのレベルかと思います。ひどくはないけど、面白くもない作品です。

アレキサンダー 通常版(amazonリンク)
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2005年08月21日

勇午 1st Negotiation パキスタン編 続き

yugo3.jpg第1巻を見た時の感想はこちら。粗筋も、そちらに書いてあります。

最初の感想で書いたイイ作品ではないか?という予想は見事に的中した!! ずばり当たりである。アニメでしか無理だろうという部分はあるんだけど、本質的に人間を描いた作品としては、かなり熱い作品である。キリストの受難を描いた「パッション」という映画があるが、私はあれよりもはるかに感動したし、あんなのよりも宗教的な情熱を疑似体験できる作品だある。

日本人が戦後政策の中で、大切なものを喪失し、誇りを捨てて単なる生きる人になってから、どれくらい経つのだろうか? この作品の中で描かれる姿は、異国で異教の信仰に生きる人びとではなく、つい先日の日本人の姿に他ならない。何物にも勝る強烈な信仰、それは強烈な信念と呼びかえても良い。命よりも大切であった他者との信頼。走れメロスではなく、菊花の契りを思い出した。

こないだのニュースを読んで唖然としたが、低学年のリストカットが急増しているらしい。中でも私があっけにとられたのが、1年で1クラスの女子20人全員がリストカットした中学校。本当に魂がなく、ただ生きているだけの人間に未来はあるのだろうか???

この作品は、解決はしているが、一概にハッピーエンドとは言えない。しかし、より高い次元でのハッピーエンドなのかもしれない。少なくとも命の大切さを強く認識したうえで、さらに誇り高くある姿は共感と感動を産む。

個人的には役にも経たない道徳の教科書読ませるよりも、こういった作品でも映像で見せた方がいいと思うだけど…。アメリカではシューティング・ゲームを軍が子供に無料配布しているが、彼らにも見て欲しい作品だと思う。普通の人のいい良心のあるアメリカ人なら理解してくれるだろう。そんなことを漠然と思った作品でした。

しっかりした作品を好きな人にはお薦め!! 結構、胸が熱くなる作品です。これこそ、本物のパッション(情熱)だと思う。

勇午 1st Negotiation パキスタン編 第2巻(amazonリンク)
勇午 1st Negotiation パキスタン編 第3巻(amazonリンク)

関連ブログ
勇午 1st Negotiation パキスタン編 岸誠二監督

関連サイト
 <リストカット>小中高生で急増、1クラスの女子全員の例も
【以下、転載】
リストカットなど小中高生の自傷行為が99年ごろから急増していることが12日、精神科医の北村陽英・奈良教育大教授の調査で分かった。近畿の小中高校の養護教諭にアンケート調査したところ、教諭が遭遇していた事例の合計は、86〜97年度に年間0〜3人だったのに、98年度は同6人、99〜03年度は同10〜16人と2けたに増えていた。これまで自傷行為に関する組織的な全国調査例はないといい、北村教授は「専門家に相談するよう、児童・生徒だけでなく、保護者も含めた指導が必要」としている。
 調査は03年8月〜04年1月、養護教諭119人に、各教諭が経験した児童生徒のリストカットについて質問。このうち、若手を除いた在職10年以上の68人の事例をまとめた。86年以降で146例の報告があり、女子が136例を占めた。13歳(中学1年)が31例と最多。最も若いケースは10歳だった。リストカットの部位は左手首が85例(58.2%)で最多で、このほか腕や手のひら、太ももなどもあった。
 直接の動機はストレス発散や異性問題などだったが、背景には家庭内不和や性的虐待などがあり、友人やインターネットの影響も大きいことも分かった。一方、医療機関でカウンセリングなどを受けたのは40例で、全体の27.4%。また、集計した146件とは別に、1年間で1クラスの女子約20人全員がリストカットした中学のケースも報告された。
 北村教授は「大半は自殺目的ではなく、リストカットを繰り返す。学校内のカウンセリングを入り口に、治療の専門家につなぐ必要がある」と指摘している。【辻加奈子】
(毎日新聞) - 8月15日
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2005年08月12日

マッハ !(2003年)プラッチャヤー・ピンゲーオ監督

maha.jpg観る前は相当、期待していました。で、結果はというと…私の場合はいまいち。アクションについては全く問題なく素晴らしい!! これを生身でやっているというと、凄いとしか言えないし、なかなかGOOD。アクション映画としての評価が高いのも分かります、うんうん。

ただねぇ〜、この主人公笑わないの。微笑が無い。別に爆笑したり、コビを売る笑いはいらないが、こう時折「ニヤリ」とか、「フフン〜」とか冷笑さえしない。真面目に純朴で頑張ってます。だけで、なんかキャラクターがいまひとつたってないように思った。私的には印象が薄〜いんだな、これが。脇のキャラも基本を押さえてはいるんだけど、もう少しキャラの特徴が無いと…。下手したら悪役の方がキャラたってるかも? どちらにしてもインパクト不足。アクションがあれだけなら、キャラもそれに応じた水準じゃないと、なんかチグハグ。

最近の日本のニュースの方がキャラたってるもん。先日捕まった道路公団の副総裁なんて、どっからどうみても悪玉ジャン! 国会の郵政反対議員も、自らの意思で反対したんだから、当然腹をくくって自力で選挙を勝ちますよ〜とか言うのかと思ったら、かなり腰がひけてる。なんかヘタレの悪の手下みたい。まるで漫画だしなあ〜。水戸黄門や暴れん坊将軍なんかより、現実世界が面白いもん。素敵な時代だ。

まあ、そんな感じでこの映画は映画館行かなくて良かった。あやうく後悔するところでした。あと中途半端に死ななくてもイイ人が死ぬのも嫌い。たかがアクション映画なら、悪人だけ無残に死ねばいいのに、善人を殺すのは不快。しかもこの手の王道のように、前半で殺されて敵討ちならまだ、許せるが、中盤から後半にかけて死んでも意味無いし…。娯楽作品としては、個人的な希望としては、悪役が全部虐殺されるのがいいな。ランボーとか。どうもストレスが溜る映画でした。

う〜ん、不完全燃焼。悪い奴がやられる所、みた〜い!!(オイオイ)

ちょっとだけ粗筋。タイの農村で人びとに崇められている仏像の頭部が盗まれた。それを取り戻す為、僧侶からムエタイの指導を受けたいた若者がバンコクへ向かう。そこにいたのは、骨董的仏像を盗難・売買する組織が待ち受けていた…。

マッハ ! プレミアム・エディション(amazonリンク)
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2005年08月05日

恋の門 松尾スズキ監督

koi.jpgはい、酒井若菜が出るというだけで見ました。あとはコスプレがどうとか全く興味がなく、若菜萌え〜ってな感じですね(ハイハイ)。

で、感想。想像以上に面白かった。原作が漫画だそうですが、たぶんいい味出していると思います。世界中でこういうのを映画にしようというのも、それで採算が合うのも日本だけでしょうし、彼女が可愛かったのであとはどうでも良かったのですが…(ヒドイ言い方)。

登場人物は普段地味めOLでプライベートはコスプレして同人誌を書いているありがちな女性と、芸術家を自称しながら、現実は単なる使えない妄想君(?)或いは脳内麻薬でまくりの石で漫画を書く青年。この二人の極めて特殊っぽい恋愛模様が中心なのですが…。いかにも漫画だよなあ〜って感じで面白おかしくテンポ良く描かれています。

現実にはありそうでないよ、ってなシチュエーションですが、私の経験・見聞からはこの手の人物は実在してます。特に女性の場合は、リアルに現代的二重生活を送っている方がいましたね。うちの会社に。本当にこのまんまだもん。さすがに最後のパターンだけはかろうじて当てはまりませんが、私の友人の知り合いには最後の部分さえ当てはまってしまっているそうで世も末だなあ〜。まあ、人がどう生きようと干渉する気も批判する気もありませんし、私にそんな資格があるとも思いませんが、いろんな人がいるのも事実ですねぇ〜。『事実は漫画よりも奇なり』。いろんな意味で感慨深いです。

あと彼氏の自称芸術家君は、論理矛盾(システム的には定義エラーか?)を犯しているようにみえてならなかったのですが…。人に認められなくても自分がそれを価値あるものだと信じるのは当然だし、いいと思うのですが何故、周囲からの評価を求めるのでしょう。芸術を芸術と言ってはばからない傲慢さと裏腹な他者を通してしか自己を認識できない脆弱さが嫌い。まあ、これはあくまでも娯楽映画でそんなことを真顔で言うと白い目で見られますけどね。

考えて見ると私も相当日和見かなあ〜。話しても無駄だと思うと、話し合いしないもん。プライベートならスルーするし、仕事だと強圧的に出るか、除いて仕事を進めるか…独裁者タイプ? 表面的には、協調主義的なだけに腹黒いか…。昔の会社の事をいろいろと思い出してしまいました。

話はそれましたが、映画は面白いです。一部の人向きで。笑えない点が笑える屈折感がツボかも? 

恋の門 スペシャル・エディション (通常版)(amazonリンク)
タグ:映画
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2005年07月30日

三銃士 スティーヴン・ヘレク監督

sanjyu.jpg原作読んで無いので、明確なことはいえないんですが、しっかりとそつなく作り上げられている作品だと思う。悪い意味で無く、正義のヒーローと悪役がきっちりと明示されており、裏読みしたりとか、登場人物の心情を考えたりすることなく、ただただ、ストーリーを追っていけば、大円団に至る安心出来る作品。家族で見ると、子供が健やかに育ってくれるのではないでしょうか、さすがはディズニー製作と言えるでしょう。

今回は、先日読んだ本「呪いのデュマ倶楽部」で重要な予備知識として三銃士が出てきていたので、とりあえずストーリーを知ろうと思ったので、その意味では目的達成かな。テンポのいいストーリー展開に、国王を悪の奸臣から守るというヒーロー物の王道をいきつつ、別けあって悪に手を染める美女。う〜ん、物語ですねぇ。

現実に疲れたら見てもいいのかも? 個人的にはアルセーヌ=ルパン(ルパン3世ではない)とかの方が、面白そうに感じるけどなあ。同じ名作なら。まあ、今の日本には、いっぱいいるもんね、この映画に出てくるような悪役。トップの言うことを聞かず、権力を握って悪さしてる人々。先日、逮捕された道路公団の副総裁とか。なんか、この映画の悪役である、枢機卿リシリュー(あの歴史で有名な人がモデル)にそっくり。

今の日本のニュースを見てれば、もっとリアルかな。但し、映画のように勧善懲悪とはいきませんが…。なかなか。

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2005年07月27日

怪談新耳袋 劇場版  吉田秋生, 鈴木浩介 監督その他

TVの深夜枠で放送されていたものの劇場版。非常に短い短編怪談をたくさん集めたもの。TVでちょうど一回だけ見て、ああこんな軽いのねって思った時に、ビデオ屋でたまたま目に入って借りてしまった。

で、いきなり感想。うん、久しぶりに見た。こんなくだらない映画。少なくとも怪談ではない
と思う。意味分かんない的な理不尽さはいいとしても、発展性が無い。場面を切り取ったとしても、そこに何の価値も見出せない。怖いことは怖いけど、なんか不快な怖さ。後にまで残って…じわじわ〜とくるタイプではない。端的に言うと、かなりパカっぽいカンジ。

おバカやナンセンスはかなり好きなのだが、お子様レベルのセンスに感じられてしょうがない。現代版の怪談ってなんで、こう発想力がないのだろう? 別に舞台が現代であっても怪談がなくなってしまうはずはないと思うだけど…。せいぜい都市伝説の水準止まり。すっごい欲求不満になった。もっと、怖いのないのかなあ〜。少なくともこんなの観ないでもっといい映画を観ましょう。たぶん、真正怪談好きには受け入れられないものです。センスもないし、情緒もない。

怖くて&怖くて…布団にもぐって、でも眠られず、朝までじっと時の過ぎるのを待つ。そういう経験を最近したことがない。荒んでしまった私の神経にも問題があるのかもしれないなあ〜。昔は徹夜しただけで怖かったもんだが…。ふと、思いだした! 昔、テレビで見た「猫目小僧」という妖怪(?)番組がすっごく怖かったのだが…DVDとかになってないのかな? 
(内容紹介、amazonより抜粋)
「夜警の報告書」
深夜のビルで夜警たちが見たものは?亡者の群れ・・・無数の手が抱きついている・・・。
(吉田秋生監督作品 出演:竹中直人、林泰文)

「残煙」
山の奥から聞こえてくる怪しい音。夜の山道で迷ったOLたちが消えていく!残ったのはタバコの煙だけ・・・。(鈴木浩介監督作品 出演:坂井真紀、坂上香織、佐藤康恵)

「手袋」
眠っている私の首を、女の手が絞めている。それは、彼に想いを寄せ続けていた女の手だったのだ・・・。(佐々木浩久監督作品 出演:高岡早紀 大沢樹生 )

「重いッ!」
深夜になると見知らぬ男が私の上にのしかかる。(鈴木浩介監督作品 出演:井上晴美 北村一輝)

「姿見」
高校卒業を目前にひかえた僕たちには、ひとつだけやり残したことがあった。体育館倉庫の姿見・・・その中に見たものは・・・。(三宅隆太監督作品 出演:上條誠 内野謙太)

「視線」
文化祭のビデオに写った看護婦らしい女の影。霊を見せ物にしてはいけない。由加里を睨み続ける狂った眼・・・。(豊島圭介監督作品 出演:堀北真希)

「約束」
「名前を呼ばれるから、返事するんだぞ。」叔父の留守番をする浩之を呼ぶ女の声。振り返ると、とてつもなく大きな女が・・・。(雨宮慶太監督作品 出演:曽根英樹 小野寺昭)

「ヒサオ」
「お母さん、ずっとヒサオと一緒にいるから。」イジメで殺された息子。ベランダに首吊り死体が揺れる。(平野俊一監督作品 出演:烏丸せつこ)

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2005年07月25日

エクソシスト ビギニング  レニー・ハーリン監督

biginning.jpg夏はやっぱりホラーでしょうと、エクソシストビギニングを観ました。エクソシスト2の出来に対していろいろ問題があり、満を持して10数年後も経った後の製作だけになかなかしっかり作り込んでいることが分かる作品です。ストーリーもガッチリと骨太の作りで、安っぽいB級ホラーなんかとは格が違うよ!っていうことが明確に出てきます。こういうの好き! でもこれ観たら、教会に行くのが怖くなってしまいますねぇ〜。ヨーロッパ旅行した時に、教会の古い聖堂とか好きですが、その下に何があるのかを考えると怖くなってしまいます…(涙)。

ストーリーは神父を辞めた考古学者が、軍が見つけた遺跡の発掘に参加します。一緒にゲストとして参加するのは神父。バチカン派遣の神父はいささか学究肌で弱々しい感じなのも主役の考古学者を引き立てていい感じです。いつもながらというと、アレですが、またまたバチカンは秘密の情報握ってるし…。地元の人達は、本能で悪魔の本質を見抜いてるし…。奇抜なものなど何もないのですが、いかにもありそうで。またあっても不思議じゃないから怖い。悪魔祓いは今、この瞬間にも行われているしなあ〜。先日もルーマニアかどっかの東欧の修道院で悪魔祓いをして若い女性が死んだというニュースが世界中に流れたもんなあ。悪魔祓いをした神父は、当たり前の事をしただけだと述べて大騒ぎになってるそうだけど…。

この神父を辞めるに当たっての考古学者の苦悩がヨーロッパ的にリアルだと思います。自らの無力さと神を強く信じるが故の失望。最終的に、再び神のみを信じる境地に至る心理描写もなかなか良いです。大昔の映画「エクソシスト」につながる25年前の設定ですが、正統派ホラー好きはチェックしてきましょう。

とにかく、夏の深夜に観るにはうってつけかも。正統派ホラーです。こういうのを作る人って本当に勉強熱心な人が多いんでしょうね。たくさんの事実に基づいて書かれているから、どこからが創作か分からなくて怖いんだもん。全て過去に起こったことだと言われても可能性があるだけに困ったもんです。臆病なくせにこういうのは結構好きだったりします。やっぱ西洋ホラーはこういうのじゃないとネ!

エクソシスト ビギニング(amazonリンク)

関連ブログ
ルーマニア正教会が見習い修道女虐待で司祭追放
エクソシスト養成講座 記事各種
教皇庁立大学で「エクソシズム」コース開講
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2005年07月12日

バグジー(1991年)バリー・レヴィンソン監督

baguji.jpg一人の男がラス・ベガスを作ろうと思い立ち、組織から巨額の金をつぎ込んだあげく、殺されてしまう実話が元。昔、ホテル・フラミンゴに実際に泊まった時から一度は見てみようと思っていたので割合、期待して見始めました。

私は役者さんに無頓着(つ〜か無知)なので知らなかったのですが、バグジーを演じるウォーレン・べイティ、いやあ〜実にいい男です。こいつはカッコイイ。「ウォール街」で投資家ゲッコーを演じたマイケル・ダグラスばりに、仕事の出来る奴っぽくて好き。傲慢で自信家である意味鼻持ちなら無い奴だけど、仕事に情熱を持ち、あらゆる困難をその情熱とタフさで乗り越えていくのは人としての魅力満載だと思いました。

男性遍歴の華やかな若い女優に入れあげて信じ切るのも、馬鹿とさえ言えるでしょうが、人としては嫌いじゃないです。自分に対する盲目的な率直さは、私には強く魅力的に映りました。

ストーリーはこれ以上無いっていうぐらいの正統派で単調に見えるかもしれませんが、たまにはこういうのいいなあ〜。私的には結構面白かったです。やっぱり、人生には夢が無いとね!夢があってその為に努力し、生きるのが人生だと思うし・・・。

まあ、最後には自業自得で殺されてしまうのは、当然ですね。でも、夢にかける姿勢はプロジェクトXばりですよ〜。夢を見たい方にはいいかも。

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2005年07月09日

コンスタンティン

何故?いきなり旅行記の途中で書くかというと、帰りの飛行機でたまたま見たので忘れないうちに感想をかいておこうという姑息な心持から。紀行文はメモがあるけど、こちらはすぐ忘れちゃいそうだから・・・。

本当は劇場で見る予定だったんですが・・・いろいろあって見ないままだったんです。機内でこの番組をやっているのに気付いた時は何気に喜んでしまいました(ニヤリ)。

で、早速、映画の粗筋です。いきなりエクソシストから始まります。努力をしたえらい神父様というのではなく、生まれつきの超能力者みたいなカンジで特殊な才能があってその有効利用として、とり憑かれた人々を悪魔達から救うらしいのです。しかもこの主人公のエクソシスト(キアヌ=リーブス)が煙草の吸い過ぎで、余命いくばくもない。本来なら、人を救う正義の人で死んでも天国に入れるはずなのですが・・・。

訳あって、天国に行けない身の上であることがやがて明らかにされます。それ故に、死を恐れる主人公。人を救うはずの人なのに、荒みきった生活を送っています。やがて、彼と同じ能力を持つ女性と知り合う。行動を共にするうちに、彼らは神と悪魔が人間界を舞台に特別なある事をしているのではないかと…???

まあ、最初は結構イイ感じで観客を惹き付けてきます。なかなかイイ感じ。ストーリーへの興味をかきたてられます。でもね、ドンドンストーリーが進んでいくと、見掛け倒しでまったく中身がないんだもん。え〜って思っちゃった! だって、本当に駆け引きはあってもその目的がちっとも明らかにならない。もしかして、あの程度の説明もどきでみんな納得してるのかなあ〜? 神と悪魔の深遠なる思慮分別のかけらも感じないんですが…。神も悪魔も人間と同じレベルの浅慮しかしないと思ってません?ちょっと、期待外れ。

わざわざ金払って映画館で見なくて良かったかも? 一緒に観に行こうと誘われていた人もきっと許してくれるね、この出来なら。ねっ?(笑顔)

う〜ん、しかし、もっと面白そうに感じたんだけどなあ〜。最後の最後に、あの結末。なんか予定調和で平和過ぎる、というのはいささか毒された感性の私ゆえかな。しかし、アクション映画としても、ストーリー性からも個人的には好きではないなあ。というのが、私の感想でした。今度は、もっと楽しいの見たいです。

関連サイト
コンスタンティン公式HP
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2005年06月09日

ランボー 地獄の季節(1971年)ネーロ・リージ監督

ranbo.jpg放浪の詩人、反逆徒、異端の詩人とかいろいろと異称のある天才詩人ランボーを描いた映画です。実際のところは、どうなんですかね。史実のことを知らないので本当にランボーがエチオピアに行ったかどうか知らないんですが・・・。

若かりし頃の苦悩に満ちたパリその他のランボーとエチオピアにまで流れ流れた零落のランボーがオーバーラップしながら、対比しつつ描かれています。詩人が労働なんかするもんか、と言い切る若き天才児。ありとあらゆるものから、自由でそして自らが神に祝福され、才能に溢れていると思い込む若き天才。また、そうしなければ、維持できないもろさの漂う自負心。

周りから見ると、口先だけの役立たず。働きもしない厄介者、今で言うならニートみたいなもんかな。仮に天才であって、後に評価されてもその時点では、穀潰し以外の何者でもない存在。それでも彼は、自らの生活の為に手を汚すこと(=労働すること)を恥じ、身内や友人に金を無心し、寄生するしかない。かなり辛い状況ですね。やがて、アブサン中毒になり、ロンドンでは阿片窟に入り浸る。デカダンスの王道をいってますね! 私には貫き通す度胸も気概もありませんでしたから、憧れつつも途中で挫折して労働者になってるし・・・(一抹の苦い味ってやつ)。

まともな神経の人から見れば、働きゃいいだろ!ってことになるんですが、怠けてて働かないのか、それがその人の生き方なのかは判断の難しい所。もっとも現代でそんな甘いことを許容してたら、誰も若いもんは働きませんね。夢があるとか言ってね(そりゃ、私自身か)。ある意味で若い時分に誰でもが夢見、それを見続けていられるか否かが芸術家、それ以外かの境なのかもしれません。その場合、世間的に評価されているかはどうでもよいことであり、本質は内面の問題なのですが・・・。とは言っても、神ならぬ身である人間は、周りの目が気になるのも事実。まさにそこが煩悩であり、俗人の悲しさなのですが。

ちょっとうがった感想かもしれませんが、そういうことを痛切に感じさせてくれる(呼び起こしてくれる)映画でした。嫌いじゃないです、この作品。私はね。

でも、おそらく一般受けしないし、何コレ?!つまんない。 で、終わっちゃうんだろうな。そういう気持ちを経験した人には、痛いほど分かるし、胸が苦しくなるかも。考えたこともない人は、パスされる作品ですね。挫折した人には分かるんじゃないでしょうか?

自由でいたいと思っても、生きていく為には妥協が必要であり、また、緊張感が無い中でただ、夢の為に生きていくというのも、砂糖でお城でも作るようなものだし、本物の材料で作られた城とは比較にもならないしね。その微妙な狭間で、人は生きているのかなあ〜とも思うが。

難しいねぇ〜、いろいろと思い出させてくれる映画です。でも、このテンポもついていけない人多そう。そういう映画でした。

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