
先週土曜(5/25)と昨日(6/1)の土曜、連ちゃんで山海塾 in 三軒茶屋を見てきました。
いつものポターンです。
うむすなは2階席の最前列。
全体を見るなら、確かにここは見易いし、演出がよく分かる。いつも1階でしか見たことなかったからなあ~。
でもね、昨日、1階から見たら、やっぱり1階で見たほうがいいかもしれない?
音響効果が全然違う感じがする。ここの劇場は小劇場向けにどこからでも舞台が見えるようによくよく考慮されて作られていると思うんだけれど、山海塾は音や視覚効果が他の舞台以上に、よりはっきりと明確に感じられるタイプのダンスだもんねぇ~。
1階だとお腹に響くような重低音が特に強烈に感じられる。
静と動、明と暗。
シンプルでメリハリが利いた舞台演出故、音や光の影響は、非常に大きいと感じました。
とまあ、一般的な話はおいといて。
先週観たうむすな。
2階で見たってのもあるんでしょうが、正直、それほど感銘を受けなかった。
演出の構成が、慣れたパターン的に感じられて新鮮な驚きが無かった!
勿論、決して悪くはないのですが、常になんらかの驚きや気付きを感じさせてくれる私の中の「山海塾」のイメージからすると、全て想定内でなんか、物足りなさを感じてしまいました。
視覚的な意味でも、なんというか、想定内範囲内?
いつもは、一本、山海塾らしさの延長線上ではあっても、必ず、えっ、こういうのあり?っ的なものが感じられたので、残念な気がしていました。
でも、昨日のから・みは良かった!!
観客はうむすなよりも少なかったけど、カーテンコールでの拍手や賞賛は、絶対に土曜日のから・みの方が大きく熱かったと思います。私も大きく拍手してたもん(笑顔)。
さて観劇した感想。
いやあ~硬直したまま横たわる人間を立てるって、どんだけハードなんでしょう?
立てる方ではなくて、立てられる側の人。絶対に大変!!
全身をピン!っと張り詰めて硬くしておかないと、いくら両脇に人がいても持ち上げられないしょうしね。
肉体を硬直させているから、その反動で逆に前に倒れないように、足を押さえる人もいたんじゃないかと思いました。
あとカクカクした、通常有り得ない、関節の動かし方にもホオ~っと思いました。
他でない演出というわけではないですが、山海塾のは一味違うようにも思えました。
もっとも、今回目を見張ったのは、何よりも指先を真っ赤に染め、それを絶えず振動させながらの演出。
あれだけ究極的なシンプルさなのに、見ている観客に与えるインパクトは、衝撃的!!
世界中でもあの演出は、唯一無二で世界初ではないでしょうか?
世界有数の先鋭的ダンス・カンパニーの名に恥じませんね。
それなのに・・・・何故、あれほど観客が少ないのかが不思議で仕方ありません。
もったいない。大衆受けはしないかもしれませんが、世界中で絶対に一部の層からは強烈に支持されると思うんだけどなあ~。
真っ白な衣装に首周りに薄くさす赤、腰に細い1切れの垂れ下がった赤が相まって、なんともいえませんね。演出上、特異な効果を出していたのはアクリル板でしょうか、単なる透明な板があれほどまでの視覚効果を生み出すものなのでしょうか?
やっぱりいいなあ~好きだわ。
間違っても、アメリカでは生み出されない芸術です。
ヨーロッパでさえ、あのシンプルさ・間・空間には耐えられないかと、要らざる要素をどうしても積み込みたくなるんじゃないでしょうか?
でも、日本と言われると納得出来はするものの、それでいてよくよく考えると、日本では別な意味で無いような作品だとも思いました。
冗談でいうと、予算がかからず、どんだけコストパフォーマンスの良い舞台かと思いますが、背景を黒で隠すか否かだけで、全く別次元の空間を生み出す、あの感性は非凡の一言に尽きるかと。
本質的に異質過ぎて、追随者が出ないでしょう。
だって、マネしようにも山海塾ならざるものがマネした時点でおそらくあの空間演出は成り立たなくなるなりそうですもの。
今回は非常に満足した舞台でした。
そういえば、指先の朱ひらひらの音楽は、雅楽のアレンジしたようにも感じられましたが、う~ん、音楽も良かったです。
ちゃらいマニュキュアやネイルアートで満足しちゃってる女性の方々には、更にその一歩先の世界を是非、知ってもらいたいなあ~などと思ってしました。
昼に三軒茶屋で食べた老舗の洋食屋さんも美味しかったし、昼からデキャンタでワインを飲んでテンションあげあげ状態で、山海塾を観劇。
その後は新橋で美味しい海老をたらふく飲んで食べて、大満足の週末でした(満面の笑み)。