2008年03月02日

「刀語 第十一話 毒刀・鍍」「刀語 第十二話 炎刀・銃」西尾 維新 講談社

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ずいぶんと久しぶりに読んだので、最初はなかなかこの世界観に戻れないでいたが、20分読んだら復帰できました。もっとも1時間しないで1冊読了しちゃうのんだけど・・・。

さて、いよいよラストの最終2巻分なんでまとめてコメント。まあ、一気に読んだしね。個人的には11話で終りにして欲しかったですね。一番幸せなままで凍結させてあげたい感じでした。

個人的には戯言シリーズ的な結末を期待していたんですけど・・・かなり最終話にはがっかりです。ちょい、悲しいカンジ。


【以下、ネタバレ的要素有り! 未読者注意!!】










西尾氏の得意とする練りに練った構成の『妙』というか、何段オチ?とか思うようなものは今回一切ありません。直球も直球、ど真ん中で終り。

やはり時間的制約が原因のような気がします。私的には、読まなきゃ良かったシリーズでした。だって、こんな結末を受け入れるの???

『時間』という要素を散々前フリしてたんで、批判覚悟でパラレルワールド的展開で強引になかったことにしちゃうのかと、ずっと思いながら読んでたんですが・・・そこまでヒドイことはしなかったんですね。
(して欲しかったけど)

思いっきって全話通しで感想を言っちゃうと(←批判覚悟で)、いつもとは違い、ただ読み易いだけで深みのない読み物(悪い意味でのライトノベル)に過ぎず、ただ&ただ、とがめと七花とのツンデレ的なやりとりを楽しむだけのお子様ラブコメディなんだから、きっちりその線で終えて欲しかったです。

私的には時間とお金の無駄かな? 最後にどう締めるかで評価は全然違ったものになったはずだけどなあ〜。残念です。読まなきゃ良かった!

刀語 第十一話 毒刀・鍍(amazonリンク)
刀語 第十二話 炎刀・銃(amazonリンク)

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2008年01月04日

「トリプルプレイ助悪郎」西尾維新 講談社

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ああ、西尾さんってこういうモノ書けるんだあ〜。ちょっと見直したというか、改めて西尾氏の才能の幅に感嘆しました。理詰めできっちりと作り上げられたプロットに基づく語りは、他の作品でもちらほら片鱗は見せられていましたが、本質的な部分でやっぱり力量のある作家さんだと思います。

本作は、他の作家さんが作られた設定を引き継ぎつつ、ミステリーを描くという特殊なものではありますが、そういった点を意識しなくても良いほど、読ませるミステリーになっています。

とりあえずの真犯人やおおよその状況設定は、探偵の出番を待つまでもなく、想像がつきますが、そのトリックやその後の・・・については、まさに西尾氏らしい終盤作りと云えましょう。どうにも一筋縄ではいかないです。

しかし、珍しく作中のどのキャラにも萌えられません。あえて選ぶと・・・○○ですが、ここではネタバレに繋がりかねませんので自粛。う〜ん、実に正統派っぽい(ニアリーイコールではあっても本格派、正統派ではないのですが・・・)作品です。それなりに面白いけど、いわゆる西尾作品のファンには、辛いかもしれません。私はそこそこスキ!

一応、粗筋を書くと、大変著名な作家が失踪する。その子供達はそれぞれが作家になっているのですが、父である作家の失踪後5年経った時に、とある怪盗から予告状が届きます。失踪した父の作品を盗みに来ると。

子供達の誰もが知らない未発表の作品。失踪後、閉ざされたままで「開かずの間」と化した父の仕事部屋。そしてそこで悲劇が・・・。

まあ、よくストーリーですが、大変薄いわりに中身は凝縮されてます。一読しておいていいかもしれません。

トリプルプレイ助悪郎(amazonリンク)

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2007年12月24日

西尾維新 栞(しおり)12種類

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講談社によって書店で配布した販促用の栞(しおり)です。西尾維新氏の作品分。他にもまだ種類があるのかな? よく分かりません。

nisioisin_shiori2.jpg

普段、栞はブックカバーについている紐か、post itばかりなので、なかなか紙の栞って使わないんだよねぇ〜。バッグに入れてるとすぐ抜け落ちてしまうから。まあ、観賞用ってことで。
タグ:西尾維新
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「刀語 第十話」西尾維新 講談社

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【ネタバレ有りませんが、一応、本の読後推奨】


さてさて、今回読み終わって残り2冊で完読の刀語です。今回に限っては、いささかの不満が有ったりします。私にとっては、本作品ではなんかもう唯一の楽しみになってしまったとがめと七花のツンデレ・コミュニケーションが無い、無い、無い・・・・(絶句!)。

最後にさらっと、数行あるものの、それが大切なんだから作者省かないでよ〜(シクシク・・・涙)。他に、読むところ無くなりつつあるんだから・・・。

決してつまらないとか、そこまで言う気はありませんが一時間もしないで読み終わって何も残らないのは、ちょい悲しい。まあ、それなりに人の苦手意識とかの捉え方とか、面白いな♪とは思うものの、圧倒的に娯楽が足りないっしょ! 今回は。

そりゃ、否定姫やとがめのかなりの部分が解明されるにしろ、会話が・・・足りない。いけないよねぇ〜、会話の不足は二人の『関係』に亀裂につがっちゃいますよ。離婚原因のトップが意識のスレ違いでそれは何気ない会話がなくなってくとこから始まるのに・・・(どこぞの週刊誌のノリで言ってますね、私も)。

まあ、楽な刀の収集でしたが、ちょっと盛り上がりに欠けてます。さあ、早く最後まで読んでしまいたいものです。すっきりしたいかも?

刀語 (第10話)(amazonリンク)

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2007年12月23日

「不気味で素朴な囲われた世界」西尾維新 講談社

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病院坂黒猫が好きで好きでたまらず、その縁者が出るというだけ買った作品です。他にはな〜んの意図もありません。モアちゃん(byケロロ軍曹)が「おじさまLOVE&LOVE〜♪」と口ずさんでしまうくらい無邪気な愛情から購入しただけだったのですが・・・。


【以下、ネタバレの可能性大。直接はばらしませんが、書評上ストーリーが明らかになるので未読の方にはお薦めしません! ご注意を!】 








読んで最初、感じたのはあれっ? コレ、「きみとぼくの壊れた世界」ではなくて「化物語」ジャン?! そっちの世界のお話なのかなあ〜ってことでした。だって、前回の兄と妹の関係が姉と弟の関係に転置されているものの、会話はまんま「化物語」系でノリノリだったし・・・。

最初は明るく楽しい話かなあ〜って思っていたのですが・・・急転直下、殺人事件ですって、えっ〜てカンジ。あまりにも前フリが無さ過ぎで最初、呆然自失と石化しました私。

でもね、でもね、いろんな意味でやっぱり西尾維新だったりします。

変化の無い、どこまでも予定調和の『日常』を『日常』として受け入れている周囲の人が、本当に宇宙人に見えるもんなんですよ。あの年頃は。つ〜か、自分以外の人は全て宇宙人がすり替わっていて、自分ひとりだけが本物の地球人で実は、観察されて人間の習性を調べる為のモルモットにされているんじゃないか?な〜んてことを日々、考えつつ保健室で寝ていた私には、全然違和感無く昨日のように思い出したりしますもん。

若さ故の傲慢というか、浅はかな思考なのかもしれませんが、学校の教師や親や同級生が全て自分とは違う『生き物』に見えていたことがあったりします。芥川が描いた「歯車」を保健室のベッドの仕切りカーテンにいくつも見たのもその頃のお話。まさか、20代を超えて生きているなんて信じられなかったし。

「ウテナ」ではないものの、『世界を革命する力』モドキの英雄に夢焦がれていたものです。本書の主人公は選ばれた救世主だと思っていたようですが、まあ、似たようなもんでしょ。

そういう人が日常の世界を見たら、やっぱこういう感じなのでしょうか? まあ、私の場合は、学校で気楽に生きていく為にも成績は絵に描いたように一番でしたが、勉強のことで直接教師に文句を言われないぐらいで他にメリットは無かったように感じてました。一部の教師には、だいぶ扱いにくい生徒と認識されていたし・・・。

個人的な経験はさておき、その辺の集団から遊離した存在の描き方はいつもながら秀逸です。ある種、典型的な人物像ながら、その実在感がいいんですよねぇ〜スキ!

段々オーソドックスな謎解きものになっていくかと見せるくせに、いきなりバタバタ死んでくしさあ。思わず、いつから「銀英伝」かと思ったもんです。重要人物が突如死んじゃうと、いったんその辺の関係がリセットされちゃうような気がして、私なんかすぐ焦っちゃいますし。

でもでも、最後の最後の探偵役は、意外でしたねぇ〜。あっ、これアリ?って奴だったし。でも、好きだから許す。愛があるから、私は本作品を大いに許します。もう「贖宥状(しょくゆうじょう)」をあげちゃうくらい、無罪放免にしてあげます。グーテンベルクに刷ってもらえるよう、お願いするぐらい許します。(←意味分かんないだろうな、この書評だけ読んでくれている方、すみません)

でも、犯人の動機がとっても&すっきりと分かり易いのが素敵♪ 
思わず共感できそうな自分が怖いぐらい。ある一つの願いを叶える為に、他の全てを忘れてしまうぐらいの微視的視野の狭さがなんと言っても本書の魅力かもしれません。それが若さであり、バランスを何よりも尊ぶ大人との差異なんだよねぇ〜。

物事をなまじ見えてしまう人ほど、新しいことへの挑戦ができなくなるのもその辺が理由だったりするが、スバ抜けた大人はバランスを分かったうえでそれを壊す『強い意志』があったりする。それが、物の見えないまま、ただ行動するだけの動物に過ぎない若者と指導者(改革者)の差なのかもしれない。仮にやってることは同じ『壊す』行為だったとしてもね。

まあ、御託は置いといて。動機は仕方ないでしょ。
『愛』と『個人的利益』は並存するし、どちらがどちらかに勝るわけではないかもしれないが、常に一つしか考えられなければ、随時プライオリティーが変化してもそれは矛盾した論理にはならないかもしれない。詭弁っぽいけど・・・。

ただ、いつもながら作中の世界観には強く惹かれるものの、主人公は『HAPPY』なのだろうか? そこが少しだけ気になる。私だったら、全ての愛や好意に囲まれていられることが最善で、次善は周囲を一切無意識のまま過ごせること、かな? 

愛の告白は、実は自分にとっての日常化した世界観への刺激でしかなく、他者の同意は、さほど重要でなかったりする、な〜んてうがった見方が一番似合いそうではあるのだけれど。

私の感想では明らかに「きみぼく」が上。だって、周りがいくら死んだって、たとえ反社会的だって、幸せなんだもん。愛に包まれてるし。もっとも、本書でも願いを叶えたのだから、幸せなのかもしれませんが、ちょっと幸せ感が微妙に違う。

まっ、でも最後の登場人物と知り合いになれただけでヨシとすべきなんでしょう。終わり良ければ全てヨシです(ホントか〜?)。『囲われた』世界に暮らす方、どうぞ!

とにかく読みましょう!! 書店で西尾維新のしおりをもらうこともお忘れなく!!私は12種類GETしました(満面の笑み)。

不気味で素朴な囲われた世界(amazonリンク)

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他の西尾氏作品については、左上方のカテゴリ【書評 西尾維新】よりどうぞ!
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2007年12月03日

「刀語 第九話」西尾維新 講談社

katana9.jpg

はい、刀語の続きです。それ以上でもそれ以下でもありません。いつも通り、さっと読めてそれなりに面白い。その点は変化ありません。とりあえず及第点かと。

ただ、話が進むにつれて思うのですが、西尾氏は徹底的に常識(というかお約束)を覆そうという明確な姿勢が感じられますし、それを毎回新しいネタで考えるのは凄いなあ〜っと思います。ただ、どうしても紙数の関係や時間的制約から、練り上げられた水準にまではいっていないのは、止むを得ないでしょう。

その一方で、ラブコメ的なノリは徹底して&あざといまでに定番をひた走るのも特徴的ですね。今回は、とうとう『禁じ手』っぽいことをやっちゃいますし・・・。まさか、西尾氏の本でこういうのアリ(?)とは思わなかったのでビックリしました。

まあ、おかげで私の記憶もリセットされちゃいましたけど・・・(ニヤニヤ)。

従来の西尾作品と考えると、辛口の一言も言いたくなるかもしれませんが、普通のライトノベルと考えれば、十分過ぎるくらいでしょう。できればもう少し、メリハリつけてくれると嬉しかったんですけどね。

ここまで読んだ読者は間違いなく惰性だけで最後まで読むでしょう。それだけは間違いないと思いました。

そうそう、今回の敵は、きわめて真面目で見るからに「善人」です。どちらかというと、ある意味で骨の髄まで「悪人」(?)のとがめとは別次元のタイプです。段々、戦闘シーンがなくなってるような気もしますが、まあ、きちんと目的を遂げつつ、終局に向かってますので一応、ご安心下さい。

刀語 第9話(amazonリンク)

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「刀語 第八話」西尾維新 講談社
他の西尾氏作品もほとんど読んでますのでそちらはググって下さい。
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2007年11月21日

「刀語 第8話」西尾維新 講談社

tougo8.jpg

久しぶりに刀語の続編を読みましたが、それなりに面白かったです。どうしても戯言シリーズとか、化物語とかと比べてしまうと西尾氏らしい、ある種の卓越した文章を期待してしまうのですが、毎月一冊という制約条件下では、中だるみをうまく避けつつ、それなりに楽しめる水準ではないかと思います。

ただ、どう考えても値段は高過ぎですけどね。文庫で半額なら分かるけど、出版社儲け過ぎ・・・な感じがします。

今回は、奇策師とがめの宿敵っていうかライバルである否定姫が登場します。とがめと張り合ってるだけあって、なかなかキャラが立ってそうですが、実は否定姫以上にキャラが立っているのが、その部下である地味な人物というがちょっとカオスで笑えます。

中盤が今回で終わっていよいよ終盤に入るわけですが、ちょうどこれまでのまとめというか整理の回みたいですね。戦闘らしい戦闘がないままに、さらっと刀もGETしちゃいます。

また、七花ととがめの関係も○○○○であたかも××××のように話は進んでいくので(すみません、伏字ばかりで)、実に平穏このうえなく次回辺りで何か波乱が起るかもしれませんね。じゃないと盛り上がらないでしょうし。

役者は揃ってきたので、今後の大詰めに入る前に一息入れた感じです。勿論、それなりに楽しく読めますのでこれまで読んできた私のような読者も安心して最後まで付いていけそうです。

とにかく最後まで読破したいと思います(笑顔)。

刀語 第8話(amazonリンク)

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2007年10月17日

「刀語 第六話 双刀・鎚」「刀語 第七話 悪刀・鐚」西尾維新 講談社

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【第六話】
雪山であわや遭難という状況のとがめと七花。お互いに裸で体を温め合う・・・というお約束な展開にこの著者がなるわけもないが、まあ、別な意味で着実に『お約束』的ノリで話は進む。

まあ、次の七話につながる布石という側面もあるが、この巻単独でも悪くは無い感じ。嫌いじゃない。だいぶアマアマではあるが・・・。

そうそう今回、七花が初めて経験することがあった!

【第七話】
いよいよ一つのクライマックス、山場。第六話にも通じるが、毎回闘っているんだけど、結果は闘わずにして・・・? というか、闘わなくても・・・的な決着のつけ方がハヤリらしい。

七花は、ついに普通の剣士になってしまったようです。活躍する場面はないなあ〜。主役は対戦相手のようですし。

それなりの意外性は常に確保して安定的な面白さを提供している点はすごいかも? ただ、読んでて一時間はかからないからなあ〜。漫画の週刊誌を読むのと同じ時間だもの。値段も200円台にして欲しいなあ〜。

ちょっと深刻っぽい回かもしれません。

刀語 第六話 双刀・鎚(amazonリンク)
刀語 第七話 悪刀・鐚(amazonリンク) (講談社BOX)

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2007年10月15日

「刀語 第四話 薄刀・針」「刀語 第五話 賊刀・鎧」西尾維新 講談社

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【第四話】
確実にこれまでの三話分の話とは、内容を異にする。ワン・パターンで読者が飽きてくるのを見越して、巧みな変化球でノリや物語の方向性を大幅にブレさせつつ、展開していくとは、さすがです!

今回のは、かなり楽しめました(笑顔)。主人公が一気に○○○になってしまうのには、驚きましたねぇ〜。とがめの萌え路線がようやくちらつき出したし、何よりもストーリー上、こういうのも『有り』なんだという大胆な発想に基づく語りには、開いた口がふさがりません。(ネタバレになるので、絶対に書けませんし&書きません!読んでから楽しんで下さい)

アイデアとしては、考えつく人いただろうし、やってみたいことではあるだろうが、編集者が許さないでしょう♪ まさに現代だからできる『暴挙』(or 『快挙』)でしょう。刀語は、絶対に四話までは読んでみましょうね♪ うん、面白いです(笑顔)。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【第五話】
ようやくこの回で、とがめと七花のラブラブ(←古い表現)道中ってところでしょうか? ツンデレとはいかないまでも、ツン萌えぐらいにはなっています。

まあ、可愛いとがめを読みたい方や、恋で腑抜け気味の七花を想像したい方はどうぞ! まあ、普通にニヤつくぐらいの面白さはあります。

最後にちゃんと、今後への急展開を予想させる引きもあるし・・・。無難に次へと引っ張ってますねぇ〜。「戯言シリーズ」や「りすか」のような、すぐにでも続編が読みたくてうずうずするまでの魔力はないが、普通のラノベ以上の水準には達してると思いますよ〜。

刀語 第四話 薄刀・針(amazonリンク)
刀語 第五話 賊刀・鎧(amazonリンク)

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2007年10月13日

「刀語 第二話 斬刀・鈍」「刀語 第三話 千刀・ツルギ」西尾維新 講談社

あまりにも短くすぐ読めてしまうし、書評を書くほどの内容もないのでまとめて2冊分のメモ、

第二話
・戦闘シーンがイメージできない? 言葉による説明が不十分なのか?
・西尾氏のウリである、登場人物間の言葉の掛け合いが面白くない?個性に関するやりとりなど・・。
・とがめに萌えない。


第三話
・七花以上に、とがめのキャラが立ってない。いくら萌えっぽいことさせても、はまらないんだけど・・・。
・これまでの西尾氏作品中、いい意味で背景にあった欝的な暗さが、効果的に機能していない。
・とがめには、ゼロの使い魔のルイズを見習って欲しい(TV版1期限定、2期却下)。

決してつまらないわけではないが、大好きな西尾氏作品としては、期待する水準をクリアしていない。何よりも会話の空回り感がイタイ。

とか言いつつ、きっと全部読破すると思うんだけどね。今後に期待するか。

刀語 第二話 斬刀・鈍(amazonリンク)
刀語 第三話 千刀・ツルギ(amazonリンク)

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2007年10月09日

「刀語 第一話 絶刀・鉋」西尾維新 

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私は西尾氏の作品は基本的に大好きなんですが、これは普通の面白さ。手にとって読めば、続きも読みたくなることは間違いないのだけれど、他の作品を読んだことがなければ、さほど興味を覚えなかったことは間違いない。

いつものその作家としての才能に脱帽する西尾氏の作品としては、正直たいしたことないように思えてしまう。「りすか」もそうだけど、最近、お疲れ気味かな? 全体的にパワーが落ちている感じが否めない。

「奇策師」なんてネーミング、いかにも西尾氏らしいけど、要は「子荻ちゃん」でしょうに・・・。

世界を支配する力を持つという特別な刀が12本有り、それを幕府側の自称・奇策師(=作戦参謀みたいもん)と、剣を使わない剣士が共に探して集めるというストーリー。

まあ、ドラゴンボールや里見八犬伝みたいな基本は単純なストーリー。それがどこまで魅力的なお話に膨らむかは、今後の期待ですが、一話では、あまり面白いと言えない。忍法ものだとどうしても脳裏で山田風太郎(大)先生と比較してしまうので、大変だろう。

唯一期待できそうなのが、複雑な過去を持つ女奇策師のたがめかな? 西尾氏の得意な病んだ人物描写というか、精神病者、じゃなかった「描写」を期待しています。

とりあえず、読んでいて面白いかもしれないので継続読破予定。さて、どうなるのかな???

刀語 第一話 絶刀・鉋(amazonリンク)

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2007年05月22日

「零崎軋識の人間ノック」西尾維新 講談社

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戯言シリーズの番外編の一つ。その割に出てくるのがいーちゃん以外ほとんど出てきてるような・・・。ということは、必然的に戯言シリーズ好きには、思いっきり楽しい内容となっています。こんなこと言うと、アレですけど、下手したら本編の後半以降の一部中だるみ状態の巻よりも楽しかったりする。

おまけに本編では、その凄さだけが半ば伝説のように語られていた策師の荻原子萩ちゃんが名実共にその実力のほどを遺憾なく発揮しちゃっているのが、大変魅力的です。あんた実は、キズタカっていうぐらい腹黒いッス! 

零崎一賊はいつもながらの仲良し(?)さんですが、双識の気持ちは痛いほどよく分かる。うん、僕も絶対に同じことするなあ〜、携帯が手放せなくなることでしょう、ってオイ!(笑) これ以上、書けないのが残念。

本編では二度と会えないキャラが多いだけに、なかなかに貴重なエピソード集でもあります。いつもと違う面がいろいろ見れるしね。これはお得かも? しかし、友・・・お前・・・やっぱり、そのキャラ・・・。
自主的禁止コードにかかるので書けませんが、是非、読んでみて下さいね。

(いーちゃん、考え直せ。みいこさんがいるじゃないかと言いたい。萌子ちゃんが個人的にはお薦めだけど・・・まあ、絵本さんでも許すが・・・。今回はみんな出てこないけどね。)

まあ、こんな感じですので、戯言ファンは絶対に読みましょうネ♪

零崎軋識の人間ノック(amazonリンク)

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2007年05月17日

「ザレゴトディクショナル」西尾維新 講談社

戯言シリーズを最初から最後まで読破し、まだなんでもいいから戯言シリーズに関わりたい、知りたい、読みたい! そんな願いを持つコアで熱狂的なファン向けの本だと思います。

著者自身が書かれているように、あくまでも戯言シリーズの舞台裏、楽屋オチ(?)、制作秘話等の内輪向けのかなりディープな内容になっています。戯言シリーズを骨の髄までしゃぶりたいとか、そういう方向けの本のように思います。私は、そこそこ楽しめましたが、本作品と比較するとあくまでも余技、オマケ的な存在です。それを分かったうえで読まないと無駄な出費になります。ただ、分かって楽しめる方には悪くないと思います。

そうそう、戯言シリーズの美味しいところが、完全にネタバレ前提で説明されていますのでくれぐれもシリーズ完結まで読破してから、本書に手を出すこと。順番を間違えると、全てが台無しになります。著者が一番心配されていて、その為に袋とじになってます。ご注意を!!

でもって、本書の内容を具体的に書いたら、それこそ更なる興醒めになりますので勿論、それは控えますが、問題がない範囲で本書を読んで初めて知ったことなど。
○<十三階段>の参加資格は眼鏡。狐さんは眼鏡フェチ。
○戯言遣いは、一番のツンデレ。
○巻末の漫画、「姫ちゃんとのあやとり」←ベタベタなネタだけど私は好き!!
上記の点だけで、私は本書を読んで良かったと思います(爆笑)。非常に寛容な心の持ち主でギャグとして笑い飛ばせる方なら、本書を楽しめるかと思います。シリアスに捉えるとキツイので避けた方が無難です。

あとね、西尾さんって創作ペースが驚異的に速いんですね。一日に100枚とか200枚って、おみそれいたしました。う〜ん、私は遅過ぎるな、文章書くの。なんか、反省。

それと・・・。ストーリーが異なる没原稿がだいぶあるようです。プロとしては、絶対に出版してくれないんでしょうけど。そちらも出来れば読んでみたいですねぇ〜。だいぶ世界観が変わってきて、実に(!)面白そう。

なお、本書内ではりすか等の他の西尾氏の作品についても若干の言及あり。

ザレゴトディクショナル 戯言シリーズ用語辞典(amazonリンク)

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2007年05月06日

「新本格魔法少女りすか3」西尾維新 講談社

りすか

今回もキズタカがメイン。実質的に「創貴個人VS敵」ってな感じで話が進んでいく。りすかファンの私としては、タイトル通りの主人公りすかの活躍を期待したいが、なかなかそれは難しいみたい。特に前半の確率論もどきは、お世辞にも面白いとは思えない。

ただ、頁半分くらいから、そこそこ盛り上がりが生まれていく。結構面白くなっていくし、りすかの珍しい主体的な言動は嬉しかったけど、どうしても創貴ばっかしなんだもんなあ〜。

読み物として悪くはないんですが、「化物語」で大いに驚愕&感動させられたばかりの身としては、ちょっとねぇ〜。どうしても並み以上の面白さを期待していたのでいささか不満気味。

最後も途中で終わるので、う〜ん最終巻で結末出るまで我慢するのが辛い。次の巻で最終とのことなので、全部出てから読むべきだったかな? なんだかんだ言っても待ち遠しいです。私の安易な予想では、最終巻こそりすかの独り舞台であって欲しい!! 心からお願いしちゃいます。

できるなら、最終巻が出てからまとめて読みたいところですね。

新本格魔法少女りすか3(amazonリンク)

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2007年04月27日

「化物語」上・下 西尾維新 講談社

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すみません、数日前まで戯言シリーズにどっぷり浸かっていた人間がいうのもずうずうしくてアレなんですが、こっちが上。戯言シリーズの素晴らしいキャラ設定、戯言会話の数々。それらのいいとこ取りというか、濃縮したものを更に蒸留して生粋の戯言成分90%、みたいなノリで書かれています。

前から、西尾氏凄いなあ〜と思いましたが、絶対に特殊能力ですよ、こんなの書けるのって!

著者が「100%趣味に走って書いた作品で、スケジュールの空き時間に書いた作品」と後書きで書かれていますが、あのう〜天才だと思います。芥川賞とか、直木賞とか、泉鏡花賞とか星雲賞とか、あげられる賞があるなら、みんな差し上げたいくらい。

どうしてもいつも批判的な論調でしか、書評(感想だね、実際は)を書いていない私がもろ手を挙げて大絶賛しちゃいます。りすかや戯言シリーズは、いささか悲劇的で、鬱的で内省的な、また残酷な要素があって、私はとっても好きなんだけど誰にでもお薦めする本ではないのですが、これは老若男女お薦めできるエンターテイメント小説でしょう。普通の漫画を読んで面白いと思える人なら、楽しめると思います。漫画嫌いな人は、駄目かも?

「きみとぼくの壊れた世界」と同等かそれ以上の当たりです!!誰がなんと言うと、私はコレ好き♪ 病院坂と思わず、比較してどちらを取ろうか迷いましたもんツンデレちゃん。崩子ちゃん、う〜ん他のキャラとAlternativeできちゃいそうで私の中では影が薄くなっていく・・・(結構、ヒドイ私)。

しかし、素朴な疑問。著者の会話しているところを是非一度でいいから聞いてみたい(笑)。友人の女性と話している場面、熱烈歓迎!! なんせ、猫語まで出てくるし、この本。いやあ〜、抱腹絶倒で読んでる時、周囲を見回すことしきり。周りからおかしい奴とか思われかねませんのでご注意を。

しっかしなあ〜、結構ツンデレ系は情が深いんですよね。デートしてみるとなかなか特別な感慨に浸ることが多くて、勝手に自分の記憶と重ねながら、楽しく読ませて頂きました(笑顔)。まあ、本書の場合は、最初、ツンデレ=綾波かと思ったのですが、リツコっぽいです。即ち、重い女ってタイプ。反面、主人公は優柔不断だけど、極め付きに人に優しい男っていうことで全ては予定調和。

いろんな意味で予定調和つ〜か、お約束を律儀にきっちりと過剰なまでに提供したうえで、他の作品と違ってあえてひねりを加えずに、シンプルにキャラを楽しませてくれる本になっています。西尾氏の本が一冊でも好きならば、絶対に読んでおくべきでしょう♪ しっかし、侮れないなあ〜著者の書く本がどれでも面白くてしかたがない私だったりします。

パラレルで読んでるルターの宗教改革本の合間に、これ読むと意識の切り替えが・・・?! まあ、面白いからOKです(笑顔)。

【補足】
少しだけ冷静になって考えると、すこ〜しだけ、暗いとことエグイとこあるかな? 上巻の一番最初が一番重いけど、まあ昨今のワイドショーレベルです。

あと生まれ変わりにクルル曹長になりたい奴はごめんだとは思うのですが、羽川より戦場ヶ原なのは、致し方ないのかもしれません。委員長ちゃんは、マジな人間関係でいうと本当にウザイからね。クラス委員でありながら、平気で授業をさぼっていた私には、うるさく小言を言われた嫌な思い出しかありませんもん! あの時から何年経っても記憶は残るもんだね。

化物語(上)(amazonリンク)
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2007年04月25日

「ネコソギラジカル」上・中・下 西尾維新 講談社

【ネタばれあり―――未読者注意! 読むべからず!】

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【ネタばれあり―――未読者注意! 読むべからず!】




上中下巻、3巻をまとめて読んで正解だったと思う。これバラバラに読んだら、めちゃくちゃキツイと思う。次の巻が出るまでまてないっしょ、マジに。

結論、ハッピーエンドでOK。まさか、この作者がハッピーエンドで終わるとは・・・お釈迦様でも気がつくまいって!つ〜か、想定外だけど、装丁外(装丁、意外?)なのだろうって、一応律儀に戯言調ってね。

ネタバレを告知済みなんで、思い切って書いてしまうと、いーちゃん別人? 前向き過ぎ〜じゃ〜ん!(笑顔) 友と一緒に死のうと言われて死なないなんて、おかしいよ〜。三島先生(「憂国」)を見習って、死の美学を貫くかと思ったのに・・・。まあ、いーちゃん的には死を選ぶか否かを迷っているうちに、自分は死なないで周囲だけ死んだっていうのが、いーちゃんらしいと言えば、いーちゃんらしいようにも思えるのだが・・・。 

今回のいーちゃんは成長します。成長しない歪み故に、成立していた戯言シリーズの世界観が、その存在基盤から自家崩壊していくのですから、なかなかに大変だったりします。しかももう終盤で終わるってのに、各巻ごとにこれでもか、これでもかと新しい登場人物が出てくるし、キャパの小さい私には、登場人物を忘れずにいるのに一苦労しました。それぞれが強烈なインパクトを持ったキャラがたっていてもこれですもん。参った!(だって真心なんて知らないもん!)

でも、凄いのはこれだけの登場人物をバッサバッサ殺していくくせに、いつまでも追憶の中で呼び起こして死者を何度も&何度も使い切る著者です。これだけ、引っ張って&引っ張って、途中で対決もせずに戦闘を締結させて、それでいて出番がなくて忘れさられた哀川さんまで最後に活躍させつつ、きっちりと終わりに導いたのは素晴らしい力量でしょう。いやあ〜、どっかのアニメのように終わらないのか、ジェノサイドで終わるのかと怯えてました、私。

ネコソギラジカルまでは、基本的には各巻ごとにどんでん返し的な転換点があったのですが、今回に限っては、3巻を通じての構成になっているように思えました。そう考えると、それなりに戯言シリーズの基本構成を踏襲してたんですね。最初は、各巻ごとに違和感を覚えたけど。

しかし、人識がここまで働く奴だとは思いもよらなかったです。同時に、潤さん主役級と言いつつ、いつのまにか名脇役もどきだし。子荻ちゃん、出過ぎ(笑)。小唄さん、善人じゃん、潤さんより仕事してるような・・・?

まっ、崩子ちゃんを奴隷にしたんでヨシと! で、暖かい家庭では、記憶力もきっと一般人並の玖渚(苗字変わってるから、友の方が正確)と幸せに生活してるし、いわゆる一つの大円団ってネ。まさに、ハッピーエンドだったりする。まあ、誰かの幸せには誰かの不幸があって、姫ちゃんが余計なことして死んじゃったり、普通の巫女子ちゃんは生きていられなくなっちゃったり、理澄ちゃんや頭巾ちゃんは気付かないまま殺されちゃったりするけれどね。

そんな犠牲のうえでも、いーちゃんはみんなを守りたい優しい奴で、しかもたくさんの人に愛されて、美人にももてて、それでもって大円団(←字間違えました)大団円だったりするのだから。うん、悲惨な最期よりは、素直に嬉しいかもしれない。読者としては。

確かに戯言シリーズってキャラ萌えが『命』!ってな側面もあるものの、絶対にそれだけじゃないキッチリし過ぎたくらいの構成力ってのも魅力だと思うんだよねぇ〜。『普通』と『天才』を軸にした現実世界の認識論とまでは言わないまでも、そっかみんな生きていたかったんだねぇ〜。それを超越したところに価値観を置いていたのが、原点復帰して『生きる』でしょ、でもって古典的な大団円。善哉、善哉♪

でもさ、崩子ちゃんを何故3年待つの? 無問題ジャン?
みいこさんは、駄目駄目君を卒業しちゃったいーちゃんでは、好みのタイプから外れてしまっているかもしれないが、みんなで仲良く一緒に暮らしてるんだし、春日さんも呼び入れて戯言ハーレムっては? まあ、戯言ですね。普通が一番というお話でした。うん、素敵な物語だ。終わり良ければ全てヨシです。

ただ、本当に戯言シリーズの凄い点は、いーちゃんの氏名が不明なまま貫き通したこと。最後の最後で友との家庭を描く際に、氏名を暴露して終わりにするのではないかと思っていたのですが(玄関のネームプレートとかね)、そのまんま不明で終わらすとは・・・。
うっ、やられました(笑)。

そういえば、「きみとぼくの壊れた世界」もハッピーエンドじゃん! 西尾維新、著者はハッピーエンド嫌いと言いつつ、やっぱ好きなんじゃないの?って突っ込みだけは入れておきたい。ただ、周りの不幸にうえに成り立った幸せではあるかもしれないが・・・。それもまたヨシ!

ネコソギラジカル (上) 十三階段(amazonリンク)
ネコソギラジカル (中) 赤き征裁VS.橙なる種(amazonリンク)
ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い(amazonリンク)

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2007年04月10日

「ヒトクイマジカル」西尾維新 講談社

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しっかし、ドンドン書評が書けない感じになってますなあ〜。書きたいことは増える一方なのですが、粗筋書くと、未読の人が読んだら興醒め以外の何物でもないし・・・?さてさて何書きゃいい?

戯言シリーズって今の今までエヴァだと思っていたんですが、実は銀英伝(銀河英雄伝説)だったんですね〜何を言っているかは、当然分かっていること前提〜。うむむ・・・。迂闊でした、私。

今回は、いーちゃんが珍しく積極的に行動します。まあ、これだけの事態には、さすがに戯言だけでは留まらず、表立って玉砕行動しちゃうし・・・。その行動ったら、意外と言えば意外だけど、それ以上に、そもそもの事件自体が読者としては悲しくてしかたないんだけどね(涙)。戯言シリーズ読んできた読者には、「ええっ〜!」ってなもんでしょう。ここでこうする為の伏線だったの〜とか、前巻絡みで思わないわけでもなかったりするが、それにしても・・・っていうのが正直なところ。

それに今回は潤さんの役回りがずいぶん違っています。マジで裏方転向だったりする。ちょっと欲求不満になりそう。

でもね、本書では、戯言シリーズ全体に関わるような玖渚の台詞が強烈に訴えてきます。これまではどちらかというといーちゃんサイドからのの捉え方だったカンジが強いのですが、今回は玖渚がいーちゃんをどう思っているのかが、はっきりと明示されているのが大変興味深い。これまで盛んに遠回しに表現されてきたことが、一気に明示・断言されたカンジですね。やっぱ、そうなんだあ〜って思いましたよ。つまらなくなるから直接書けないけど、いーちゃん、逃げれないね、変われないね、死ぬまでこのままでフリーズだもんね♪ 友、マジ怖い奴〜とか思っちゃいますもん。

春日井さんあたりでさっさと手を打っておけば、いいのにねぇ〜。みいこさんは物理的に怖いので私的には止めておくのを推奨。しかし、意外なのは死んだはずの人間が何故か現役バリバリで付きまとうねぇ〜。その辺も銀英伝ノリか? 結構、スキだけどそれって。

戯言シリーズはいよいよ佳境に入っていく感じですが、今更ながら登場人物の人名難し過ぎません? 登場人物の多さと相俟って既についていけてなかったりする。私、面倒でルビとか読まないし、漢字を眼で追って読む人だから、人名が視覚的に理解できても音声的に認識できないんだよねぇ〜。結構、困ったりするしぃ(涙)。

しかしまあ、いろいろあってもやっぱり面白いでしょう、コレって。某通信添削の小論文の採点(以前やってたの私)基準からすると、意図的な造語・誤字などでマジ零点になる文章ですが、新しい文体を創始しようとさえしているかのような、言葉遊びのセンスは十分に非凡でしょう♪ 小説としては、十分に満点以上。賛否両論あるにせよ、こればっかりは真似できないしね。これからも実に期待しちゃうところでしょう♪

さてさて、いーちゃんはどこに(執着/終着)していくのか、これから明らかになるのが楽しみですね。何気に眼鏡属性が高いのもポイントUPでしょう(笑)。

ヒトクイマジカル―殺戮奇術の匂宮兄妹(amazonリンク)

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2007年04月04日

「サイコロジカル」上・下 西尾維新 講談社

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西尾氏の戯言シリーズです。だいぶ進んできたかなあ〜ってネ。今回は上下2冊に分かれていますが、いつも通り夢中になって読んでしまうので、あっという間に読めてしまうのが惜しいくらいです。

今回は、玖渚の過去の人脈といーちゃんの過去の人脈が出てきてなんとも気になるそれぞれの過去の一端が明かされます。でも、相変わらずよくわかんないんだけど、気になる〜状態は続く。

しっかし、このシリーズ全般に言えることかもしれないが、戯言シリーズにおける事件って、常態で示される人物像がある契機(=事件)によってこんな面もあるよ、あんな面もあるよ、そんな面があったの・・・っていうカンジで人間の姿が暴かれていくのが、なんとも良かったりする。しかもどっか壊れていて、けど、憎めなくなって、でも駄目だったりする。どうしょーもなく、人間っぽいところが共感を覚えてしまったりする。

エヴァ以降、日本の物語の主役って内省的・内向的性格者ばっかりだなあ〜。

しかも段々えぐくなっていく一方で、部分的精神崩壊者のような色彩が散見されちゃうような気がしてならないんだけど・・・。逆にそれこそ虚構が大手をふるってしまう現在には、むしろ皮膚感覚的なリアルなのかもしれない。

ただ、出てくる人物がどれもこれも本当に純真なのが、たまらなく不思議。純真だから、自分の欲求のみに忠実で、みんながみんな自分の事しか考えなくて、その利己主義感が鋭ければ鋭いほど、現実っぽくなるんだもん。素敵! これだけの登場人物がいて、誰も他人を思いやることがないんだから、素晴らし過ぎて驚愕しちゃうしかない(勿論、それでいてどっか優しさにあふれているのも不思議な魅力)。

いーちゃんが玖渚を思う気持ちと、玖渚がいーちゃんを思う気持ちが等価か否かは不明ですが、相手を大切だと思う気持ちが相手の為になるかというのと、完全に別次元で自己の衝動として表現されるのが、限りなく純真で不純。だって、結果的には相手の為にならなくてもそれをやってしまうんだもんね。

う〜ん、すっかり私まで影響を受けて戯言調(苦笑)。でも、小唄ちゃんもどうにも喰えない存在だよねぇ〜。敵か味方か、はたまた何者なのやら?ってね。でも、基本、小唄ちゃんはスキかな?

しかし、本書の登場人物はどいつもこいつも喰えない奴らばかりだ(笑)。それでいて、これだけ心惹かれるのだから、実に楽しい本です。久しぶりに玖渚の出番が多いのも良いかな?上巻ではそこそこ、下巻は物足りないけどね。

サイコロジカル〈上〉兎吊木垓輔の戯言殺し(amazonリンク)
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2007年03月29日

「零崎双識の人間試験」西尾維新 講談社

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戯言シリーズの番外編というのでしょうか? 本編の登場人物が出てきて本編とは異なるストーリーを語るものです。戯言シリーズを全編読まなくてもいいと思いますが、ある程度読んで本編が分かってから読むことを強くお薦めします!! 

時系列的には、「ヒトクイマジカル」を読んでから読むべきだったかな? 私の場合は、「クビツリハイスクール」までだったけど、なんとかなった感じです。

さて、あまり粗筋を書くとつまらなくなるので簡単に書くと殺人鬼の一族の家族愛(?)を描いた作品・・・??? この場合の家族は、血族関係ではなく、あくまでもその存在が有する性質としての「殺人」属性とでもいうものを持つ者達が後天的に集まったもの。殺人は生きることと同義。

読み始めは、どうも作品のノリに乗れないんだけど(西尾氏の作品だとしばしばあるのだけど・・・)、読んでいくうちに思いっきりノリノリの自分に気付いてしまう作品。

昨日まで、というか正当防衛的に殺人を犯すその瞬間まで、全く普通であった17歳女子高生の伊織ちゃんが、あっというまに変貌して立派な○○○になってしまうのが素敵♪ (→あっ、私毒されてる?)

とにかく『殺人』がかくも即物的なものとされてしまうのには、驚愕を通り越して、それ『常識』?とか思ってしまいそうで怖いっス!

このある種の寂寞感漂う、でも個人主義的感性って現代の若い人が思いっきり共感しそうです、ホント。若くない私も思いっきり共感しちゃってますけど・・・ネ。それでいて、相手との距離を保ちつつも、独特の濃密な連帯感つ〜のもまたありそうでなんとも堪らない描き方されてます。

戦闘部分は、一部グロくて私は嫌いな部分もありますが、本書全体として面白いと思います。実際に戦っている部分は、あくまでも当事者の精神が表出した一部に過ぎず、その精神の畸形が堪らなく、興味深いです。病んでる方、お薦めしますよ〜(笑)。

ただ、本書裏表紙のコピーにある「新青春エンタの最前線〜」って意味が不明??? いつも思うけど、どこがエンタテイメント? どこが青春なのだろう?

思いっきり、違和感っていうか、感性のズレを感じてならないんですけど・・・。私的に一番面白いのは、何をどう感じるか、その精神構造に他ならないんだけどなあ〜。編集担当者が知り合いだったら、小一時間問い詰めたい気分。

そうそう、本書にはおまけにCD-ROMがついている。それはいいのだが、そのせいかな?値段が高い。こんなもん、特定のサイトから購入者のみにパスワード与えてダウンロードさせりゃあいいじゃん。わざわざ値段を高くしないで、その辺考えればいいとおもうのだけれど・・・。講談社さんには、もうちょっと考えて欲しいなあ。

西尾氏ファンから、人気に乗ってぼったくらずにいきなり文庫で長く稼いで欲しいなあ〜。

零崎双識の人間試験(amazonリンク)

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2007年03月25日

「クビシメロマンチスト」西尾維新 講談社

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うむむ〜、やっぱり巻が進むにつれて面白さが増してきますね。ちっ、クビツリハイスクールから読んでしまったことをまたまた後悔しちゃいますが、今の段階で読み直すと絶対に最初の時よりも面白いのは確実でしょう♪

本書においても、改めてキャラの魅力が増していますし、読んでる間にも増していきます。舞台は普通にある大学生の日常。その普通過ぎる日々の裏側に潜んでいて、ふとこぼれ落ちるようにして垣間見られるような歪んだ精神描写がなんとも良かったりする。

一見すると異常なんだけど、読書の多くが必ずどっかしら共感してしまうんでしょうね。だからこそ、西尾維新の本はこれほどまでに『売れる』んでしょう♪ 

読めば分かる話ですが、いーちゃんは他人事に干渉しないし、読書も小説だと思って読むんですが、いい作品にはありがちなように読者は距離を置いて客観的にいるつもりのはずが、思いっきり自分に置き換えて考えたりする。そういった魔力か魅力か分からないもの持ってるんじゃないでしょうか、この本ってね!

今の時代の作品だと思いますねぇ〜。昔だったら、異端として自らを烙印を押した世代は澁澤とかを読んでいましたが、それもあくまでも社会に対しての関係から規定されるでしょう。現代だと対社会的な役割を意識せず、ひたすら自分自分でと考えるのでこういう把握の仕方をするのかととっても興味深い。

しかもそれが20代以下で支持されるのだから・・・ネ。

とまあ、なにやら独り善がりな小難しい話は置いといて。これ面白いよ間違いなく。戯言シリーズ最初から読まなきゃだけどね!これ必須! ときメモみたいなもんだし・・・(←ファンに殺されそうな暴言三昧)。

濃密な人間関係大嫌いな人、部屋に閉じ篭っている人、手首に傷のある方、お薦めってオイ! 本文中の言葉で言うならばATフィールド張っている人とかかな? 


【ネタバレではないものの、以下の記述は未読の方にはお薦めしません!】
もし、貴方がミステリーとして本書を読むなら(私はそう思っていませんが・・・)、以下は読むのを控えて下さいね。本を読んでから見てもらえると嬉しいかも(笑顔)。









ふふ〜ん、哀川さん・・・って呼ぶと怒られてしまうから(笑)、潤さんの役どころが二冊目読んでようやく分かりました。本当に&本物の探偵さんなんですね。勿論、人類最強の請負人だから、探偵も請け負えるのは納得です。しかも、最後の最後で全てを解決(つ〜か、解説?)してくれる貴重な存在なんですもんねぇ〜。

基本的にいーちゃん(主人公)が事件を体験して、第一次的な探偵役をしながらもあえて、探偵に徹し切らずに事件の重要な構成要因として機能するという構造もいいかもしれない。これ以上は、未読の方が読むかもしれないので詳しくは触れない。

ただ、いーちゃんって能力あるけど、いろんな意味で疲れちゃってるんだよね。でも、友(←名前)がいるから、いっか。向精神薬を飲みながらって場面が本書で出ないのは不思議だなあ〜と思いつつ、本書の世界が既にアッパー系でなくてダウナー系かと思う今日この頃です。

しかし、いつもながら西尾維新は面白い!! これだけは間違いないかと。巫女子もいーちゃんもうちのガッコにはいなかったけどね。

クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識(amazonリンク)

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2007年03月18日

「クビキリサイクル」西尾維新 講談社

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西尾氏の本を読むなら、普通まずはこの本から読み始めるべき一冊
です、たぶん。私は紆余曲折して他の本から読み始めたのですが・・・。

本書の感想としては、最初はイマイチで西尾氏の作品にしてはノリもあんまり・・・と思っていたのですが、読んでいる間に少しづつテンションが上がってきますネ! こんなことを言っては、大変失礼だと思いますが、まさかラノベでクレチェマーに出会えるとは思いませんでした(満面の笑み:高校生の時に読んで以来で久しぶりぃ〜)。個人的には、それだけでも喜んじゃうところですが、ゲーム論や大数の法則とかも懐かし〜い。ガッコで保険論とか、意思決定論とかでやったのを思い出しちゃいましたよ〜(笑顔)。

まあ、そんなことはオマケでしかありませんが、私っていささか精神的に病んだ人が好きなもんで、天才っぽい人とか紙一重系も好きだったりします。天才にはあったことないけど・・・ね(どいつも秀才レベル)。

本書には、いささか頭のネジがぶっ飛びかかった天才もどきの人達がいて、なかなかに素敵♪ 天才をお金持ちが孤島に集めたら、そりゃ殺人も起きるでしょう。推理物の基本中の基本です。首がない死体もお約束ですが、それらを超越して西尾氏の作品は面白いと思う。

私の個人的な嗜好としては、プロットよりも文体、即ちスタイル至上主義なもんでトリック系には興味ないんですよ〜。勿論、本書だけでなく、西尾氏の作品はトリック、プロット共にしっかりしていますけどね。それら以上に独特のスタイルを既に確立していると思います。だから、西尾氏の作品を好きな人はどの作品を買っても、楽しめるんでしょうね。

本書の場合も、しっかりと最後の最後までいい意味で謎が引っ張られ、一つ謎を解くと、さらに謎が生まれていくという正統派でありながら、陳腐にならずに面白い!! 

あとね、哀川さん出ないのかなあ〜と心配しましたが、ちゃんと出てきます。安心して読みましょう。この戯言シリーズですが、何が何でも一巻から読みましょう。ただでさえ謎が多いのですが、順番に読まないとついていけない本、それがこのシリーズだと思います。じゃないと訳が分からず、辛い思いをします(実際にそうだったし)。これ、読んでイイと思いますよ〜。シリーズの続編が実に楽しみ♪

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い(amazonリンク)


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