
えっと本書の存在を知ったのは立花氏の本だったかな? それとも5ちゃんねるのスレだったかな?
車で新小金井街道を走っていると滝山団地というところを何度か通り、記憶の片隅にあった地名が別な視点から光が当たり、えっ、なんか有名なの?って感じで本書のタイトルが気になっていたのですが、たまたま、図書館で本書を見かけて読んでみることにしました。
日教組はまあ、左翼系の集まりなのは知っていましたが安保闘争とかの余韻が残っている時代の話ですかねぇ~。
まさに共産系の匂いが漂う、ある種異様な教育現場の生々しい雰囲気が感じられるお話です。
しっかし、本書に書かれていることが事実ならば、よくもまあ、そんなことやっていたし、やらせていたよなあ~と驚き、呆れるばかりです。
呆れるというか、寒気がしますけど・・・。
でも・・・時代背景やその地域の特殊事情を考えるとあり得る話ではあります。
著者が受けた四谷大塚の試験、おそらく・・・私も小6の時だったかな?
公文の先生にお誘い頂いて、わざわざ都内まで出て受けた覚えがあります。
試験の結果に衝撃を受けて、それが遠因か中学から塾通いをし始め、東大目指すことになったのですが・・・(もっとも合格してませんが)、私も都内から引っ越してきて、土地の閉鎖性というか、もうなんというか都内と地方の思考方法ギャップに嫌ってほど苦しんだしなあ~。
立場上、生徒会の役員に立候補する羽目になったり、クラスの代表委員とかなっても辞めるとか言ったり、修学旅行も行くのを取りやめようとしたり・・・いろいろあったなあ~。
とにかく中学(学校、教師、生徒、行事その他)が大嫌いで周りの人が誰もいない(いかないorいけない)、学区制の範囲内で一番の難関校に入って、ようやく抜け出したことを思い出しました。
大学よりも高校の時の方がはるかに自由だった気さえしますね。
ネットで少し調べて本書がドキュメンタリーか何かで賞をもらっていることにも驚きましたが、まあ、今ではあり得ないだろうなあ~。
ネットやSNSでこんなのあったら、すぐに情報が知られて潰されるだろうから。
まあ、昔はあまりに過激な奴は、公務員で早々クビに出来ないから、地方とか都内だと島の方に飛ばすとかよくしてたらしいし、その辺のことは知っている人は知っている話ですけどね。
もっとも私も学校に対する抑圧されたストレスからか、卒論のテーマを「校則と自己決定権について」としたことを思い出しました。
教師は無能で根拠もなく、恣意的に権力を振るっていると小学生の時から思ってたし、非暴力不服従運動ではないが、消極的に教師からの指示をサボタージュするとかよくやってたもんなあ~。クラスの代表委員がそういうことしてた訳だし、学級崩壊してたしなあ~。
授業中にいなくなった生徒を探す為に、校外の裏山を探すとかってので授業を丸々1コマ潰すって、キチガイかと思ってましたよ。
担任教師のことを!
まあ、通知表だっけ?
「協調性がありませんとか、みんなともう少し打ち解けるように」散々なこと、書かれてたしなあ~。
そういえば、小学生の通知表には
「個性的なお子さんです」とか書かれてた。
そういう表現で、異端扱いされていたのを思い出しましたよ。成績が学年トップなので余計扱いつらかったんでしょうね。教師連中には。
著者も本書の中で周囲からどういった扱いを受けたのか、克明に描かれていますが、その一方で凄いというか、どんなにトラウマ的に精神に刻まれてるのか不思議でならなかったのが、小学生の時のこと、そんなに普通覚えてます?
私は大いに不満があった覚えはありますが、具体的な事は正直、ほとんど思い出せません。
著者が当時の関係者に聞いてまわって、みんながほとんど覚えておらず、そんなことあったかも?程度の証言しかないことについて、どうして覚えていないのか逆に不思議に思っている、その事自体に物凄い違和感を覚えました!
逆に著者は年齢(本書を執筆する時)まで、小学生時代のことを克明に記憶していたなんて、どう考えても異常なことかと。
当時の記憶に固執する執着性の気質的素養があるのか、よっぽどの精神的ストレスによる身体に染み付いた記憶なのか・・・?
子供への教育、時代的なことも含めて大変気になりますね。
そういった教育を受けた人達がどうなったのか? また、今の教育でどうなっていくのか?
心配で心配でたまりませんね。
その点では自分には子供がいないことが幸いですね。
本当に心からそう思います。
そうは言っても教育の場だけでなくとも、社会がどうなっていくのか?
いろいろと衝撃を受けた本でした。
もっとも今、その滝山団地行ってみると、どこぞのニュータウンみたいに忘れ去られた過去の地域みたいになっています。
イトーヨーカドーのプライスだっけ、あれも撤退したし、他にスーパーとかあるんでしょうか?
車があれば、まあ、イオンやら何やらあることはありますが、車無しでは結構、今も不便な感じがしますけれどね。
本書の内容は、はるか昔の話ではあります。
【目次】
1 序
2 改革
3 「水道方式」と「学級集団づくり」
4 二つの自己
5 代表児童委員会
6 「P」と「T」の連合
7 6年になる
8 自由学園・多磨全生園・氷川神社
9 林間学校前夜
10 林間学校
11 追求
12 コミューンの崩壊
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