2011年12月16日

「蔵書票の魅力」樋田直人 丸善

本に貼ってある、あのラテン語の EX-LIBRIS という奴の話です。英語だとBOOK PLATEなんだね。

日本だと蔵書印とかの方がメジャーですが、そちらは馴染みがあるしね。高校生の時に作った篆刻はどこに行ったのやら??? ヨーロッパでは蔵書票の方が有名。

もっとも私はロス・キングのEX-LIBRISというタイトルの本を読むまで言葉さえ知らなかったりする。まあ、無知なもんで(苦笑)。

さて、本書では日本における蔵相票の歴史、伝播の様子などを詳しく紹介しています。そして世界における蔵書票の業界の現状の紹介など、お好きな人には相当勉強になると思います。

また、小さな紙片に凝縮された『美』と『技巧』の楽しみ方など、NHKのアート鑑賞マニュアル的な趣も。

後半は、その制作技術について、かなり詳しく種類や技法を紹介しています。

私も蔵書に蔵書票を作って貼りたいなあ~と思うものの、自分の理想とするデザインが決められずに、また面倒なのもあって、結局何もしないでいるなあ~。

本来は、希望のデザインを言って彫ってもらってから印刷するのでしょうが、単純に自分利用なら、気に入ったデザインに文言入れて、名前入れてプリンターで印刷されば出来上がり!ってな感じでそれほどの手間ではないんだけどね。

昔、ロゴを自作したこともあるし、やろうと思えば出来るのにやらないのは怠け者故か悲しい。

それは置いといて、本書を読むと蔵書票の奥深い世界を垣間見ることが出来ます。
ただ、まあ、マニア向けというか限られた人向けなのは確かですね。まだ切手収集の方が一般的だと思います。

私的には気に入った本を集めたら、それを自分の書庫に納め、蔵書票でも貼り付けて完璧に自分色に染め抜きたいですが・・・まず、書庫を作る家を買わないと・・・。今でも部屋に本が溢れていて、今回のような大きな地震が続くと本当に2階がつぶれないか心配になりますから!

そうそう、本書で『蔵書票』に関する基本的な約束事が書かれていたのでメモ。
・EX-LIBRIS の文字
・票主の名前
・格言・モットー
上記3種が入っていること。

蔵書票ではないが、切手蒐集家三井高陽の話がなかなか興味深かったです。
切手に関わる、歴史・文化・印刷技術そのものの制約などを十二分に理解したうえで鑑賞する為、背景的な文献資料なども同時に行っていたなど、う~ん、ひとかどならぬ情熱と研究心に頭が下がります。

ただ、全体として、他人にはあまりお薦めしないなあ~。
特定の人にだけ、面白いもので一般的な面白さとはちょっと違う感じがします。
【目次】
Ⅰ蔵書票の思潮
書物と蔵書印
蔵書票というもの
西洋の蔵書票について
日本の近代版画とその前夜
近代文芸運動「パンの会」
「創作版画」のあけぼの
現代蔵書票の羽ばたき
日本の蔵書票の特徴
世界の書票界と国際化

Ⅱ蔵書票の楽しみ
「蔵書票の心」とは
創作篆刻の蔵書票
友情の鶏卵紙蔵書票
ハインリヒ・フォゲラーの蔵書票
蛇の絵柄の蔵書票
切手蒐集家三井高陽の蔵書票
印刷蔵書票と切手鑑賞法
世紀末の在日英国人の蔵書票
日本の現代蔵書票第1号
旧帝国大学の蔵書票
内田魯庵と蔵書票
蔵書票の制作技法について
書籍と蔵書票の貼付
児童・子供用の蔵書票について
蔵書票の交換について
蔵書票の蒐集のために
蔵書票の魅力―本を愛する人のために (丸善ライブラリー)(amazonリンク)

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「謎の蔵書票」ロス キング 早川書房
posted by alice-room at 22:18
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