2018年11月11日

「読書の腕前」岡崎 武志 光文社

読書の腕前.jpg

古本で有名な作家さんの本。
率直に言って著者の本、以前読んだ限りでは自分の感性に合うところがなく、もう読まないようにしようと思ってたはずでした。
今回、古書関係というか本・出版関係で読むものがなく、適当にそれっぽいジャンルの本として、ブックオフで買って放置してたのですが、いつでも読むの止めて読み捨ててもいいものっていう観点で、バックに入れて電車で読了した本です。

読んでみて・・・本書の中でも言われていますが、読書は不自由な制約下に置かれた行動、つ~か、電車内で他にスマホニュース以外に読み物無い時に、本書読んでいると、それなりに読めてしまうものです。

今回、改めてその点に共感を持って読みました。

でもね、なんというか著書の読書感性、本の好みとか、かなりかけ離れた隔たりを感じてならない。
ぶっちゃけ、エッセイ的な良さとか全く私には、どうでもいいし、本で自らのスキルアップとかに役立たせようななんて意識は、本書で語られるまでもなく、幼少期から一度も思ったことないもんなあ~。

逆に、役に立たない、独りよがりな自己満足の為の読書って、そもそも読書とはそういうものだと思っていたりするからなあ~。
その割に、ビジネス書や自己啓発本は、嫌いではなかったりする。
ジャックフードを食べるような、一過性の高揚感(食べたーという単なる満足感?)的なものはあったりするしね。実はほとんど、役に立たないんだけれどね。

さて、本書を読んで少し気になったところ。
エリック・ホッファー。誰の本だったかな?立花氏の本だったかで知って、読もう&読もうと思っていたのに忘れていたのを本書を読んで思い出しました。メモ・・・「エリック・ホッファー・ブック」作品社 立花隆。

それと桃源社、司修。
先日、桃源社の女性編集長による当時の裏話を綴った本を借りた本で読んでこれも別途、購入したのだが、それとオーバーラップするなあ~。
「血と薔薇」も裏側に回れば・・・そりゃ、いろいろあるでしょう。でも、いい時代だったんでしょうね。
紀田順一郎氏の本でも、以前は日本企業もだいぶ豊かで文化的なものに(実際、どこまで文化的かは置いといて)金出してたからねぇ~。
今だったら、取次と口座開くのも大変みたいですが・・・。

蔵書の話。
凄いですね、年3000冊なんて。
でも・・・その中に私の読みたい本は、ほとんど含まれてないんでしょうね。そんな感じがしてしまいました。

だって、私の好きなジャンルの本がほとんど1冊も出てこないんですよ、古本の話を延々としているのに本当に私の関心にかすりもしないってのもあり得ないですけれどねぇ~(苦笑)。

まあ、著者の上げる古書関係の人の名前もどっかで聞いたことあっても、私の関心の対象外って感じのが実に多そう・・・。

ただ、著者が徘徊するブ(ブックオフ)のお店は私も時々廻っているところだったりするのが何店かあったりするので、行動半径としては被りそう・・・もっともジャンルや関心が被らないから、どうでもいいし、被ってもどうでもいいんだけれどね。

まあ、暇つぶしに読んでも悪くないかと。
文庫化しているから、売れたのかな?最初、新書だったみたいだし。

私的には買ってまで読まなくても良い本でした。

【目次】
第1章 本は積んで、破って、歩きながら読むもの
第2章 ベストセラーは十年後、二十年後に読んだほうがおもしろい
第3章 年に三千冊増えていく本との闘い
第4章 私の「ブ」攻略法
第5章 旅もテレビも読書の栄養
第6章 国語の教科書は文学のアンソロジー
第7章 蔵書のなかから「蔵出し」おすすめ本


読書の腕前 (光文社知恵の森文庫) (amazonリンク)

ブログ内関連記事
「古本道入門」岡崎 武志 中央公論新社
「古本屋さんの謎」岡崎 武志 同朋舎
posted by alice-room at 01:12| Comment(0) | 【書評 本】 | 更新情報をチェックする

「玄奘」三友 量順 清水書院

玄奘jpg.jpg

コンパクトにまとめた感のある「人と思想」シリーズの一冊。
図書館でラス・カサス、トマス・アクィナスと同時に借りたのが本書。

本当は偽アレオパギテスとか探したんだけれど、それは無かったのでね。

さて、本書の玄奘ですが、最初にある具象と抽象という思惟の相違がもたらした仏教受容の形態という視点は、私、全然知らなかったのでそこでちょっと新鮮な驚きでした。まあ、言われてみれば、確かにプラグマティズムの中国とゼロという観点を生み出したインド。そりゃ、ごもっともだなあ~と納得しながら、読んだ次第です。

仏塔(ストゥーパ)の意味付けなんかも元々は寺の中心にあり、日本でも仏教寺院の様式として古いものほど、仏塔が中心にあったりしたのを中学だか高校だけで学んだのを思い出しました! まあ、それも中国から日本に伝来した順番でもあるんだけれどね。

で、その後はようやく具体的な玄奘の旅のお話となる。
しかしまあ、本当に命を懸けて仏教の経典を求め、教えを求めて旅していたことが分かります。
と同時に、どんだけ玄奘が優秀な人材であったかも分かります。

時にはその才故に、引き留められて旅自体が困難になる危険さえあったりするのですが、結局、どこに行ってもその仏教の学識故に尊ばれ、たくさんの支援を受けつつ、旅の継続を可能にしたまた、その情熱とかも凄いの一言に尽きるでしょう!!

本書を読むと、やっぱり「大唐西域記」読まなきゃなあ~と痛切に感じてしまいます。
本当は先にそっちを読みたいと思ってはいるのですが、大部だけになかなか手が出ず後回しになってしまったりする・・・ありがちだけど。

あと思ったのですが、シッダールタが飢えた虎に身を捧げるとか他にも仏教的な犠牲的行為が仏教的考え方として出てくるのですが、キリスト教とかだったら、自分の身を差し出すとかいう発想はないんですよね。弾圧とかに対して命を懸けても屈せず、殉教とかはあっても命の捉え方一つを取ってみても全く視点が異なることを感じました。

それなりに面白かったかな?
でも、購入して手元には置いておくほどでもないかと。

先日、中公の「哲学の歴史3」(中世哲学)は、一度読んだ後でも手元に置いておきたくて、わざわざあの高いのを購入したけれど、本書はそういう本ではないです。
【目次】
1 玄奘の時代と仏教
具象と抽象(中国的な思惟とインド的な思惟)
仏像の出現―抽象から具象へ(1)
経本崇拝―抽象から具象へ(2)
「法舎利」―抽象から具象へ(3))

2 唐代にいたる仏教の受容と変遷
インドから中国へ―中国仏教の展開
唐代の西域情勢と異民族・異宗教

3 玄奘伝
おいたち
旅立ち
西域への旅
インド
釈尊の故郷
ナーランダー
東インドから南インドへの旅
帰路
帰朝


玄奘 (CenturyBooks―人と思想) (amazonリンク)
posted by alice-room at 00:15| Comment(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする

2018年09月29日

「最後の秘境 東京藝大」二宮 敦人 新潮社

東京藝大.jpg
【目次】
1.不思議の国に密入国
2.才能だけでは入れない
3.好きと嫌い
4.天才たちの頭の中
5.時間は平等に流れない
6.音楽で一番大事なこと
7.大仏、ピアス、自由の女神
8.楽器の一部になる
9.人生が作品になる
10.先端と本質
11.古典は生きている
12.「ダメ人間製造大学」?
13.「藝祭」は爆発だ!
14.美と音の化学反応

最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常(amazonリンク)
posted by alice-room at 20:54| Comment(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする

「海軍兵学校 江田島教育」豊田 穣 新人物往来社

江田島教育.jpg

NHKスペシャルの海軍400時間とか見たり、以前から陸軍とは異なった思考方法をする海軍という話を聴き、また、大海原で戦艦が大砲を打ち合う海戦では純粋に物量戦になる為、思考方法も必然的に精神論ではなく、物質主義にならざるを得ず、海軍のエリート養成機関である海軍兵学校もそれに沿った教育をしているというので関心があり、読んでみました。

その前の陸軍中野学校とかの本も読んでたしね。
期待していたのですが・・・。

読んでみた感想は、う~ん、私の期待したものは書かれてませんでした。
単なる年寄りの回顧話で終わっており、海軍兵学校の教育方針とかもっとロジカルな説明やそれに至った背景、またその教育が実際の戦争でどのように影響したのか等、その辺の考察やら説明はほとんどありませんでした。

体罰とかそういう表面的なものは、どうでもよく、もっと本質的な視点からの説明を期待したのですが、単なる昔は良かった。今は・・・とか年寄りの回顧話で終わっていて、本の半分を占める前半文章は不要です。

ただ、後半半分を占める資料部分は、純粋に面白いです。
ここだけは本書の価値あり、ですね。

【目次】
第1章 江田島の生活
第2章 聖訓五ケ条
第3章 海軍魂
第4章 英人の見た海軍兵学校
第5章 江田島再訪の記
参考資料編

海軍兵学校 江田島教育 (新人物文庫) (amazonリンク)

ブログ内関連記事
「日本海軍400時間の証言」NHKスペシャル取材班 新潮社
「帝国陸軍の<改革と抵抗>」 黒野耐 講談社
「戦術と指揮」松村 劭 PHP研究所
「陸軍中野学校」加藤 正夫 光人社
「陸軍中野学校」斎藤 充功 平凡社
「大満洲国建設録」駒井徳三 中央公論社
posted by alice-room at 20:49| Comment(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする

2018年09月17日

「図録 全国の美しい御朱印」マイナビ出版 八木透


zenkokokugosyuin.jpg

本当にただ、ただ、御朱印の写真を載せているだけの本。
御朱印を出している神社仏閣に関する情報は潔いほどにほとんど無いです。

その代わり、全国の御朱印をかなり網羅的に一覧することができ、ここの御朱印を
欲しい!! とか、御朱印探しには大変便利かと。紙の本の強みを最も発揮した
御朱印本かと。

実はもうかれこれ20冊以上、御朱印本を読んでいますが買って手元に置いておこうと
思った中では上位に入る本です。

本書で御朱印の陰影等、また御朱印の有無を確認して、あとは個々の神社や寺の情報を
ネットで探して車でGO! そんな使い方に最適かと。

個人的には結構、好きです。
値段が高いんですけどね・・・。

図録 全国の美しい御朱印 単行本(amazonリンク)
posted by alice-room at 03:48| Comment(0) | 【書評 小説A】 | 更新情報をチェックする