2018年11月11日

「玄奘」三友 量順 清水書院

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コンパクトにまとめた感のある「人と思想」シリーズの一冊。
図書館でラス・カサス、トマス・アクィナスと同時に借りたのが本書。

本当は偽アレオパギテスとか探したんだけれど、それは無かったのでね。

さて、本書の玄奘ですが、最初にある具象と抽象という思惟の相違がもたらした仏教受容の形態という視点は、私、全然知らなかったのでそこでちょっと新鮮な驚きでした。まあ、言われてみれば、確かにプラグマティズムの中国とゼロという観点を生み出したインド。そりゃ、ごもっともだなあ~と納得しながら、読んだ次第です。

仏塔(ストゥーパ)の意味付けなんかも元々は寺の中心にあり、日本でも仏教寺院の様式として古いものほど、仏塔が中心にあったりしたのを中学だか高校だけで学んだのを思い出しました! まあ、それも中国から日本に伝来した順番でもあるんだけれどね。

で、その後はようやく具体的な玄奘の旅のお話となる。
しかしまあ、本当に命を懸けて仏教の経典を求め、教えを求めて旅していたことが分かります。
と同時に、どんだけ玄奘が優秀な人材であったかも分かります。

時にはその才故に、引き留められて旅自体が困難になる危険さえあったりするのですが、結局、どこに行ってもその仏教の学識故に尊ばれ、たくさんの支援を受けつつ、旅の継続を可能にしたまた、その情熱とかも凄いの一言に尽きるでしょう!!

本書を読むと、やっぱり「大唐西域記」読まなきゃなあ~と痛切に感じてしまいます。
本当は先にそっちを読みたいと思ってはいるのですが、大部だけになかなか手が出ず後回しになってしまったりする・・・ありがちだけど。

あと思ったのですが、シッダールタが飢えた虎に身を捧げるとか他にも仏教的な犠牲的行為が仏教的考え方として出てくるのですが、キリスト教とかだったら、自分の身を差し出すとかいう発想はないんですよね。弾圧とかに対して命を懸けても屈せず、殉教とかはあっても命の捉え方一つを取ってみても全く視点が異なることを感じました。

それなりに面白かったかな?
でも、購入して手元には置いておくほどでもないかと。

先日、中公の「哲学の歴史3」(中世哲学)は、一度読んだ後でも手元に置いておきたくて、わざわざあの高いのを購入したけれど、本書はそういう本ではないです。
【目次】
1 玄奘の時代と仏教
具象と抽象(中国的な思惟とインド的な思惟)
仏像の出現―抽象から具象へ(1)
経本崇拝―抽象から具象へ(2)
「法舎利」―抽象から具象へ(3))

2 唐代にいたる仏教の受容と変遷
インドから中国へ―中国仏教の展開
唐代の西域情勢と異民族・異宗教

3 玄奘伝
おいたち
旅立ち
西域への旅
インド
釈尊の故郷
ナーランダー
東インドから南インドへの旅
帰路
帰朝


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2018年09月29日

「最後の秘境 東京藝大」二宮 敦人 新潮社

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【目次】
1.不思議の国に密入国
2.才能だけでは入れない
3.好きと嫌い
4.天才たちの頭の中
5.時間は平等に流れない
6.音楽で一番大事なこと
7.大仏、ピアス、自由の女神
8.楽器の一部になる
9.人生が作品になる
10.先端と本質
11.古典は生きている
12.「ダメ人間製造大学」?
13.「藝祭」は爆発だ!
14.美と音の化学反応

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「海軍兵学校 江田島教育」豊田 穣 新人物往来社

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NHKスペシャルの海軍400時間とか見たり、以前から陸軍とは異なった思考方法をする海軍という話を聴き、また、大海原で戦艦が大砲を打ち合う海戦では純粋に物量戦になる為、思考方法も必然的に精神論ではなく、物質主義にならざるを得ず、海軍のエリート養成機関である海軍兵学校もそれに沿った教育をしているというので関心があり、読んでみました。

その前の陸軍中野学校とかの本も読んでたしね。
期待していたのですが・・・。

読んでみた感想は、う~ん、私の期待したものは書かれてませんでした。
単なる年寄りの回顧話で終わっており、海軍兵学校の教育方針とかもっとロジカルな説明やそれに至った背景、またその教育が実際の戦争でどのように影響したのか等、その辺の考察やら説明はほとんどありませんでした。

体罰とかそういう表面的なものは、どうでもよく、もっと本質的な視点からの説明を期待したのですが、単なる昔は良かった。今は・・・とか年寄りの回顧話で終わっていて、本の半分を占める前半文章は不要です。

ただ、後半半分を占める資料部分は、純粋に面白いです。
ここだけは本書の価値あり、ですね。

【目次】
第1章 江田島の生活
第2章 聖訓五ケ条
第3章 海軍魂
第4章 英人の見た海軍兵学校
第5章 江田島再訪の記
参考資料編

海軍兵学校 江田島教育 (新人物文庫) (amazonリンク)

ブログ内関連記事
「日本海軍400時間の証言」NHKスペシャル取材班 新潮社
「帝国陸軍の<改革と抵抗>」 黒野耐 講談社
「戦術と指揮」松村 劭 PHP研究所
「陸軍中野学校」加藤 正夫 光人社
「陸軍中野学校」斎藤 充功 平凡社
「大満洲国建設録」駒井徳三 中央公論社
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2018年09月17日

「図録 全国の美しい御朱印」マイナビ出版 八木透


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本当にただ、ただ、御朱印の写真を載せているだけの本。
御朱印を出している神社仏閣に関する情報は潔いほどにほとんど無いです。

その代わり、全国の御朱印をかなり網羅的に一覧することができ、ここの御朱印を
欲しい!! とか、御朱印探しには大変便利かと。紙の本の強みを最も発揮した
御朱印本かと。

実はもうかれこれ20冊以上、御朱印本を読んでいますが買って手元に置いておこうと
思った中では上位に入る本です。

本書で御朱印の陰影等、また御朱印の有無を確認して、あとは個々の神社や寺の情報を
ネットで探して車でGO! そんな使い方に最適かと。

個人的には結構、好きです。
値段が高いんですけどね・・・。

図録 全国の美しい御朱印 単行本(amazonリンク)
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2018年06月19日

「開運 日本の神社と御朱印」英和MOOK 英和出版社

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こちらは御朱印に特化することなく、神社と御朱印を併記してバランス良くまとめたもの。ムックだしね。

しかしながら、御朱印について知りたくて読むなら、本書は掲載しているすべての神社について御朱印の写真を載せている訳でもなく、また、御朱印が載ってない神社も多く、そういう意味ではあまりお薦めできないかと。

まあ、出版社さんも元々こちらが専門ではなく、流行りの御朱印ブームにのって出しただけのムックでしょう。
現世利益をうたうのは分かるけど、婚活とか言い出しちゃう辺りがあまりにも、本当にただ流行りで出しただけってことが強く感じられて興醒めですねぇ~。

まあ、人には言えない願いとか切り口を変えている姿勢は評価するけれど、内容は残念な感じです。
文字を読む必要もなく、頁をパラパラして10分もかからず、5分程度で終わってしまいました。
お薦めしませんね。
【目次】
●一生に一度は行きたい
『全国名社18選』
●恋愛・お金・美と健康・仕事勉強
『願いごと別 神社ガイド』
●レア! かわいい
『御朱印総まとめ』

●人には言えないお悩み解消神社

もっとご利益が上がる!参拝の基本
かわいい♡お守り&Item寄せ集め
備えあれば憂いなし‼厄年に知るべき10のこと
未婚・金欠部員が行く!!本気の神社で婚活体験レポート
開運 日本の神社と御朱印 コンパクト (英和MOOK)(amazonリンク)
ラベル:御朱印 神社
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