菊池さんの本は、基本的にどれも同じパターンを踏襲しているので一冊でも読んだことがあれば、あとはどの本であっても容易にその文体・スタイルは想像しうる作家さんである。とっても安定して読め、読書中はそれなりのスリルやスピード感とちょっとした幻想空間に連れていってくれるとっても便利な存在である。エロス・バイオレンス・アクション・ホラーが適度にまぶされて現代人が求めるつまみ食い的な欲求を的確に捉えて、それを適切に満たしてくれる本当にコンビニエンスだったりする。その理由は、何よりもこの作家さんの描く小説が、あくまでも過程が60%で背景・道具立てが35%、エロス10%で、ラストがー5%だということにあると私は感じています。実際、私も20冊ぐらい読んでるんでは? 暇つぶしにTV代わりに見る分には、いいと思うんですが。
今回は、聖杯のキーワードに惹かれて読んでみました。ストーリーは基本通りの聖杯探求に、それに付随する格闘シーン。途中まではアーサー王物語をなぞるので安心して進みます。いつもながらにキャラがたっているは、さすがです。でも…まあ、こんなもんかな?あまり難しい話をしても読者がついてこないし、そもそも複雑で難解なものは一切求められていない訳でストーリーは基本路線から全く広がっていきません。ストーリーとしては、空っぽというのが私の受けた印象。意味は全くありません。
でも、妖しげな女探偵の姿態描写で売上はきちんと確保されてるんでしょうなあ~。もう、この程度では何も感じませんが…。電車の中で時間つぶしにはぴったり!でも、105円以上は払えないなあ~。
聖杯魔団ジョイ・ノベルス(amazonリンク)


