2026年04月04日

「アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険」宮田珠己 大福書林

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教皇からの呼び出しで亡き父の献上した(出鱈目な?)冒険記に記載されたプレスター・ジョンへ親書を届ける旅を言い渡された一行の冒険記。

うちのブログで何度も取り上げているあの『プレスター・ジョン』の名前が出てきただけで即、読むことを決定しました(笑)。
それにスキタイの子羊に、ワクワクの実、マンドラゴラとか、まさにうちのブログの頻出単語かよ~。こりゃ、読まずにいられませんね。

文体は非常に軽いノリで読み易いのですが、最初、テーマ的に翻訳本かと思ったら、日本人の作家さんの小説だったんですね。道理で文体が軽い♪

こう手の異世界譚だとどうしても澁澤さんの「高丘親王航海記」をイメージしてしまうが、ああいう格調高い洗練された文体ではないです。著者も意識してあえてそうしているのかもしれませんが、かなり俗っぽい文体で本書は書かれています。逆に、読者の読み易さや共感は増しているかもしれません。

あと・・・本書の最後の参考文献見てみると・・・・かなりうちのブログに書評で紹介されているやつですね。
読んでいて、かなりアレだよねぇ~とか思いながら、読んでいましたが、そりゃ元ネタはほぼ事前に知っているわけですから、当然か。
それでも、童話的なお話としては悪くないかと思います。

ただ、どうしても表面的な話なので、さらに参考文献を読むとそちらの方(黄金伝説、仏陀伝等々)がはるかに面白いのでそちらも強くお薦め致します♪

そうそう、本書の魅力としては装丁と折りたたまれた絵巻風差し込み、これが秀逸です!
本書を読む際には是非、図像を観て楽しんで下さいね。ご丁寧に解説のチラシまで用意されているので存分に楽しめます♪

アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険(amazonリンク)

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「中世の説話」松原 秀一 東京書籍
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posted by alice-room at 11:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説C】 | 更新情報をチェックする
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