2026年03月22日

「化身 探偵・朱雀十五の事件簿7 (角川ホラー文庫)」藤木 稟 KADOKAWA

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今回は零落した神(妖怪っぽい)がテーマとなります。

当初は一見すると横溝正史風のノリと言いましょうか? そんな感じだったのですが、閉鎖的な村社会を舞台に時代的な背景を「激動の時代」とすることで大きな時代の奔流の中でより一層特異で際立つ内容となっています。

ネタバレしない程度に語ると、たたら製鉄と一つ目っていうのは、民俗学とかその手の本では有名な話であり、地域限定で祀られる神とかって好きなんですよねぇ~。天津神に負けてしまった国津神の国譲りとか、未だに地方の神社とかで奥宮に祀られている本来の土地神様とか伝承を調べると示唆に富むことが多く、楽しかったりする。

そういう感じのネタ満載ですね。本書は。

また、今回の特筆すべき点として、これまで解き明かされることのなかった朱雀の盲目になった理由やその素性について、明らかになります。
なるほど・・・そういう背景があったりする訳ですね。
朱雀ファンには、必読の書かと。

いつも以上に謎解きも楽しく、納得感のあるストーリーで楽しかったです。
改めて、続編も待ち遠しいですね♪

化身 探偵・朱雀十五の事件簿7 (角川ホラー文庫)(amazonリンク)

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ラベル:書評 小説
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2026年03月19日

「埼玉スリバチの達人」昭文社 旅行ガイドブック 編集部 (編集), 吉村 忠 (監修)

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あちこち車で移動したりしていて、よく目にするものの、ふとその由来についても知ることができればと思った時に目についた本になります。

黒目川とか、本多緑道のところの平林寺掘とかその当時のものなんですね。
あそこの一角だけちょっと他のと違っていて気にはなっていたのですが、本書で初めて知りました。

あと・・・朝霞の図書館とかあの近辺。
米軍キャンプの返還地だとは知ってましたが、図書館や体育館とかを含んでいるのは知らなかったのでちょっと新鮮な驚きでした!

土地勘があるところだとたまにこういうのも面白いです。

【目次】
埼玉地形歩きのすすめ
谷・坂・水のある風景 猫のいる風景
埼玉の地形を理解するための用語解説
大宮台地と武蔵野台地

1.南浦和西 2.南浦和東 3.浦和 4.武蔵浦和・中浦和 5.東浦和 6.与野・白鍬 7.大宮 8.氷川女体神社 9.鳩ケ谷安行 10.岩槻 11.春日部 12.所沢 13.和光 14.朝霞 15.膝折 16.新座 17.富士見・ふじみ野 18.川越

スリバチは意外なところで貴方を待っている?

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ラベル:書評 古地図
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「くりいむレモン スペシャルエディション」山下敦弘 (監督, 脚本)

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あの18禁アニメが実写化されてるなんて・・・・全く知りませんでした。

それも公開は2004年って・・・。
元作品の時代からすると、どんだけ経ってるんだか。

まあ、それでも映像を見るとどんだけ昔なんだと感じます。
服装や車とかね。

そもそも実写化向きの作品ではないし、原作好きな人は好きではまっているから、そういう意味でも難しい作品だったかもしれません。

ただ、単純に映画作品として観たら、ちょっと辛いかな?
エロ系でもないし、心理描写の機微を描いた作品でもないし、若者の無軌道な情熱の迸りを描いた作品でもないしね。
う~ん、遥か昔に原作を観た郷愁から観るしかないんだけど・・・それでも感情移入できなかったなあ~。
懐かしさも無かったし・・・。

たまたま、観る機会があったからスマホでゲームしながら横目で観てただけなのでお薦めはしないです。

くりいむレモン(amazonリンク)
ラベル:アニメ 映画
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「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録【劇場版】」幾原邦彦 (監督)

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映画があるなんて知りませんでした。今の今まで。

遥か大昔にTV版を観ていて、ストーリーがあるんだかないんだか分からないまま、アンシー推しで眼鏡っ娘が気になって観ておりました。
実は色白の方が良かったんだけれどね・・・。まあ、そこは置いておくとして・・・薔薇の花嫁とかエンゲージとか魅惑のワードに謎かけが氾濫し、異様な雰囲気が漂っていたのを思い出しました。

J.A.シーザーの「絶対運命黙示録」ってもの強烈なインパクトでしたね!
この人経由で万有引力の舞台なんかも昔、観に行ったなあ~。懐かしい。

さて、本作ですが、TVのものと同軸線上にありつつも微妙に違うんだよね。
TV版の最終話も印象的でしたが、年寄りには「めでたし、めでたし」で終わって欲しかったりする。
ある意味、これはこれでハッピーエンドなのかもしれないが、なんというか外連味のある終わり方だねぇ~。こちらの映画の方も。

それよりも映画のアンシーは眼鏡してないのが、個人的にはかなりショックでした!
眼鏡あってのアンシーなのに・・・・。

そうそう、あとあの時代の作品だからか、懐かしい人が声優で出ている三石さんとか。
どっかで聞いた声だと思ったら、樹里先輩なんですね。

あとね、歌を歌ってるのがミッチー(及川光博)っていうのが、今回すっごく驚いた!!
こういう作品もやってたんですねぇ~。

幾原監督も後の「輪るピングドラム」とかでも、相変わらず、不可解だけどキャッチーで人を惹きつける作風を維持されてましたが、ウテナ観ていて改めてTV版も見直したいと強く思いました。

作ってたのがJ.C.STAFFっていうのも何気に今回で初めて知りました。
何も考えずに観てたもんなあ~。

まあ、とにかく懐かしい作品でした。

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録【劇場版】(amazonリンク)

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ラベル:アニメ 映画
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2026年03月11日

「暗闇神事 猿神の舞 探偵・朱雀十五の事件簿6 」藤木 稟 KADOKAWA

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バチカン奇跡調査官の方が人気だから、こちらはしばらく続きが無いなあ~と忘れていたのですが、出ていたんですね。知りませんでした!

たまたま見つけたので早速、読んでみました。
う~ん、本シリーズは独特の味わいがありますね、やはり。なんというか、こう時代がかった混沌とした猥雑な特殊な雰囲気の中で今回も物語は進んでいきます。江戸川乱歩の推理小説に漂う時代感というかアレに近いモノを感ぜずにはいられません。

吉原を取り仕切る組織の顧問弁護士っていうのも、某反社会組織のソレみたいに胡散臭くて何とも言えない香ばしい匂いが漂うし。
それが美貌の盲目探偵さんって、いうのも属性てんこ盛りし過ぎ!!

今回は歌舞伎の世界での殺人事件が発生し、その謎を解いていきます。

<以下、ネタバレ含まれますので未読者注意>



本書の中でも触れられてますが、江戸時代の頃より吉原を管理監督する権限を有していたのは盲目の検校であり、昭和の時代で吉原を支える顧問弁護士が盲目っていうのもその辺を踏まえての設定なんでしょうね。「吉原御免状」とかでもその辺、面白く描かれていますが、本書のシリーズの最初から、その辺りの匂わせが気になってました。

作品中、明確にその辺は触れられていないのであくまでも推測になるのでまあ、それはおいといて・・・。

梨園の中の不思議な伝統、因習に纏わる謎が謎を呼び、ゾクゾクする楽しいお話となっています。
まあねぇ~、そもそものところ、役者さんってのは川原乞食と同等の身分制度の枠の外の存在ですし、だからこそ、歌舞伎の小屋も川原や離れたところに建てられた訳ですからね。

今でも芸能界なんて、その流れを汲んでいてそりゃ、コンプライアンスなんて一番縁遠いところでしょう。どっかの大手事務所でもニュースになって話題になったが、銀行にいて反社チェックしてて、普通に中堅どころの芸能事務所の役員がヒットする。
やはり芸能界はまともな人がいくところではないと昔から言われているのも納得しますよ。うんうん。

その辺はおいといて。

ネタバレの先の話になりますが、後産の胎盤等が栄養があって身体に良いっというのは、有名ですよね。私は化粧品のことをすぐに思い出しました!
昔いた通販会社で女性用化粧品を企画・販売してて、その際に学びましたがこの胎盤等からプラセンタが抽出でき、人由来のプラセンタは化粧水や美容液の原料としてはすごく優秀なんですよね。但し、昔は産婦人科等で後産や堕胎による胎盤を業者が購入してプラセンタを抽出して利用するらしいのですが、今は法律で規制されていて人由来のプラセンタは化粧品に使用できなくなったと聞いた覚えがあります。

本書で産婦人科の医師から横流しされる胎盤等は、まさにソレでそりゃ効能はてきめんかと。

顔が命の歌舞伎役者の一族が胎盤を食べる、っていうのは実に理にかなっていて、個人的にはひどく納得しちゃいました。ただ、作品中ではプラセンタとかその辺の話は触れられておらず、化粧品とか美容にいいとまでは描かれていなかったかな?

近親婚で美形同士の血が交われば、必然的に美形が生まれやすくなるし、ある意味、究極の美容法としてプラセンタも摂取も秘伝として伝えているならば、まあ・・・遺伝病の弊害はあるものの、そういう家系になるかと。

もっとも、昔の地方では財産を余所者に渡さない為に、兄弟姉妹の間で分家に養子に出してから、結婚させて財産流出を防ぐとかありましたしね。相続でも名主さんの農家だと長男がすべての財産を相続し、次男以下は本家の財産が減らないように相続放棄させるとか普通にやってたりしましたし。。。。

本書を読んでいて、ふとそんなことを思い出したりしました。
銀行にいた時に相続関係も担当したことがあり、戸籍もたくさんみましたが、昔の戸籍だと長男以外は分家に養子に出されたり、結婚後も配偶者が死別すると、別な家へ出されてそこで結婚したり、現代ではまず有り得ないような遍歴の戸籍をたまに見かけたりしましたが、本書などの登場人物もそういう流れですねぇ~。

ミステリーらしく、一旦は謎解きが済んでもそれが更にひっくり返されて、さらなる真相へ、という王道の展開で十分に楽しめます。
人魚の木乃伊は、ムー読者なら、お馴染みですが思わず懐かしいと思って読んでおりました。
そういやあ~、昔、出羽月山で即身成仏となった木乃伊を拝観したことがありましたが、人形の木乃伊もどっかで観たような???
まあ、ローマの骸骨寺やカタコンベで人骨も飽きるほど見たのでそんなに抵抗は無かったりする。でも、作品に漂う雰囲気は悪くないと思いました。

こういう雰囲気の作品もありかと思います。

暗闇神事 猿神の舞 探偵・朱雀十五の事件簿6 (角川ホラー文庫)(amazonリンク)
posted by alice-room at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 【書評 小説C】 | 更新情報をチェックする